私が北タイ地方を回ったのは2024年。
2ヶ月に及ぶ旅では、北タイの全14県を訪れました。
タイ北部は海のない山岳地帯。
県から県へ移動するたび、延々と続くカーブの山道を走り抜けていきながら、途中で訪れたのがランパーン県でした。
チェンマイから南東へ約100km。
古い木造建築や歴史を感じさせる街並みが残る、落ち着いた空気の地方都市です。
そのランパーンで何軒かローカル食堂を取材したのですが、特に印象に残った一軒が『クルア ヌアホーム ランパーン』でした。
この店は、2023年に開催されたガパオライスの全国大会『World Kaphrao Thailand Grand Prix 2023』で優勝した実力店。
タイ各地の名店が“ガパオだけ”で競い合う大会で王者に輝き、一気にその名を全国へ轟かせました。
そして、その“ガパオ世界王者”が、ついにバンコクへ進出したのです。
王者の名を掲げたバンコク支店
バンコクに進出した支店の名前は、『パットガパオ ワールドチャンプ(ผัดกะเพราแชมป์โลก)』。
店名に堂々と「ワールドチャンプ」を掲げるあたりに、王者としての自信と誇りを感じます。
出店したのは、クイーン・シリキット・ナショナル・コンベンション・センター内です。
飲食店が集まる地階に立地しています。
店の前にはオーナーの全身写真が掲げられており、「我々が王者だ」と言わんばかりの笑顔を見せています。

私が来店したのが日曜日だったことと、施設内でイベントが開催されていたこともあり、店内はほぼ満席。
さすが王者です。

メニューはQRを読み込んで確認。
推しているのは、ドライエイジング・ビーフのガパオライスです。
ドライエイジングとは、牛肉の旨味や柔らかさを引き出すための熟成方法です。
使われている牛肉は、コークン(โคขุน)というタイ国内産の良質な牛。
唐辛子は5種類を使用、目玉焼きはアヒルの卵を使っているという、徹底したこだわりが垣間見えてきます。
五感を刺激する“ごちそうガパオ”
運ばれてきた瞬間から、五感を刺激する香ばしい香りが鼻腔を通り抜けていく。
普通のガパオライスはワンプレートでパッと出てくるイメージですが、これは完全に「ごちそう」の佇まいです。

まずは、主役のドライエイジング・ビーフとご飯を一口。
噛み締めた瞬間に、赤身肉の濃厚な旨味と芳醇な香りが口いっぱいに広がります。
これが熟成肉の真価か!と感動していると、すぐに5種類の唐辛子が織りなす辛みと、ガパオの爽やかな風味がガツンと追いかけてくる。

味の深みとパンチのバランスが完璧で、一口目からスプーンが止まりません。
ここで、上に乗った「アヒルの卵の目玉焼き」にスプーンを入れていきます。
鶏の卵よりも黄身が濃厚なアヒル卵は、ガパオの強い辛みをマイルドに包み込んでくれて最高の相性。

ガパオを食べる手が止まらなくなり、あっという間に完食しました。
北タイのランパーンで“世界王者”に輝いたガパオライスは、バンコク進出によってさらに磨きがかかっていました。
近年、バンコクではガパオ専門店ブームが続いていますが、その中でも間違いなく上位クラス。
ガパオ好きなら、一度は食べておきたい一皿です。
| 店名 | パットガパオ ワールドチャンプ(ผัดกะเพราแชมป์โลก) |
| 営業時間 | 10:00-20:00 |
| 定休日 | 基本無休 |
| Googleマップ | https://maps.app.goo.gl/6oCgdHMR8B6kW963A |


