[料理名]パッタイ(タイ風やきそば)

5種の麺から選べるパッタイ いくつものメディアで取り上げられたムスリムが営むパッタイ屋台

2018-12-11

2020年3月6日追記:動画を追加しました。

BTSサパーンタクシン駅のそばを南北に走っているのはジャルンクルン通り。ここを北上していくとヤワラートに到達いたします。バンコクでもっとも古い通りと言われるだけに、ジャルンクルン通りには数十年前から営んでいるツワモノの旨い店が無数にあり、近くに住んでいる私でさえ未取材の名店がたくさん残っています。
しかも見どころだって意外とたくさんある。
その一つが、ジャルンクルン通りソイ36の奥にあるOld Custom Houseです。

1890年に建てられたOld Custom House

ジャルンクルン通りのソイ36を進めば、フランス大使館が見えてくるのですが、私が目指すOld Custome Houseはさらにその奥。チャオプラヤー川沿いに佇んでいます。
今では廃墟となったこの建物は税関事務所として1890年に建築。その後、消防署になったり、宿舎になるなどの運命を辿り、廃墟として生き残っています。
イタリア人建築家によって設計されただけに、廃墟となった今でも優雅な雰囲気を残し、タイ人たちもここへ撮影に来ているようです。
入り口に守衛がいて、立ち入り禁止のような雰囲気がありますが、そんなことはまったくありません。
誰でも入れます。
チャオプラヤー川の向こうに建つのは2018年11月にオープンしたばかりの商業施設『ICON SIAM(アイコンサイアム)』。こちら側は数十年前に廃墟となったOld Custom House。
バンコクの旧と新が向かい合っている姿が眺められる絶好のポイントです。

写真左下がICON SIAM。

Old Custome Houseの向かい側には『ICON SIAM』、北隣には『River City Bangkok』と、近くには人々で賑わう商業施設が2つもあるというのに、Old Custome Houseは野犬ぐらいしか歩いておらず、誰からも忘れ去られたような静けさ。
異世界に入り込んでしまったような不思議な感覚に陥ってしまいます。
そんなOld Custome Houseで数枚撮影いたしました。

フランス大使館前で出会ったパッタイ屋台『ハワー ホイトート パッタイ』

バイクを停めていたフランス大使館近くまで戻ってきた時、細い路地で営業している屋台に目が止まりました。路地の入り口にはアーチ状の門があり、英語で「MASJID HAROON」という表記。どうやらこの辺りはムスリム居住区が広がり、近くにHAROON MOSQUEというモスクがあるようです。
路地で屋台を営む女性店主もヒジャブをかぶったムスリムの方。彼女が営む屋台は『ハワー ホイトート パッタイ』といいパッタイやホイトートなどを売っています。

「うちは創業して7年になるの。テレビとかたくさん取材を受けたわよ」

店主はそう言うと、壁に貼っている記事や写真を見せてくれました。フランス大使館が近いこともあり、フランス大使も来店したと言います。

笑顔で撮影に応じてくれた女性店主。

フランス大使館の大使だそうです

取材を受けている様子の一枚。

紙媒体からも取材を。

THE 屋台といった外観。

私が注文したのは、同店の一番のウリというパッタイクンと、カノムパッガードの2品です。
「あなた日本人なのにカノムパッガードなんてよく知ってるわね」
と女性店主から言われ、少々得意顔。

パッタイ クン/ผัดไทกุ้ง 60バーツ

海老入りの「パッタイ クン」/ผัดไทกุ้ง 60バーツ

中サイズのエビを2匹使い、エビの風味がしっかり味わえて60バーツならコスパがいい。あと使っている麺のコシが強い。あとで紹介しますが『ハワー ホイトート パッタイ』では5種の麺からパッタイを選ぶことができ、私のパッタイはセンコラートという麺です。

カノムパックカード/ขนมผักกาด 40バーツ

カノムパックカード/ขนมผักกาด

カノムパックカードとは、大根と小麦粉を混ぜ合わせ揚げて餅のようにしたものを炒めた一品です。パッタイ専門店しかほぼ見ることはなく、専門店であっても置いていない場合も多々。
こちらのカノムパックガードは胡椒が多めにかけられているので、しっかり混ぜないと胡椒ががっつり効いてけっこうスパイシーです。

上記2品のほかにあるのは、麺を入れず具材だけを炒めた「パッタイライセン(ผัดไทยไร้เส้น)」、 イカを揚げた「ムックトート(หมึกทอด)」、生地に貝を入れて鉄板で焼く「ホイトート(หอยทอด)」、なんだかよく分からない「タレードゥアッド(ทะเลเดือด)」といった面々です。

パッタイの麺は5種類

先に述べましたが、『ハワー ホイトート パッタイ』では5種の麺から選べるのがポイント。これだけ麺を揃えているパッタイ屋は珍しいでしょう。

センチャン(เส้นจัน)

パッタイ麺の聖地、チャンタブリー県で製造された麺。コシが強いのが特徴。

ウンセン(วุ้นเส้น)

ウンセンとは春雨です。専門店なら珍しくはありません。

センコラート(เส้นโคราช)

コラートとは、ナコンラチャシマー県の別称。コラートで作られた麺を使ったパッタイのようですが、どういった麺かは不明です。
(たぶんセンチャンとさほど変わらないと思います)

センサムットサコーン(เส้นสมุทรสาคร)

サムットサコーン県で作られた麺ではなかろうかと。どんな麺なのかは、来店して食べてみてください!

スパゲティ(สปาเก็ตตี้)

女性店主に訊くと、ふつうのスパゲッティだそうです。

店前のウォールアートはドイツ人とタイ人との合作

屋台前のウォールアート。

屋台のすぐ前にあるのは、建物の壁を全面使ったウォールアート。これだけ巨大なウォールアートがあると写真を撮りたがるタイ人も多く、私が食事している間、数名のタイ人が入れ替わり記念撮影をしていました。
いつごろ描かれたのか…。

「2、3ヶ月前ね。上部の細かいアートがドイツ人、下部の大きなイラストをタイ人が描いたそうよ」

このウォールアートに何人が携わったのかは分かりませんが、描き上げるまでにかかった日数は3日間だったよう。

屋台の斜め前にはフランス大使館、目の前はウォールアート、路地の奥にはモスク。
5種の麺のパッタイを味わいながら、不思議な空間も楽しんでください。

ハワーホイトートパッタイを動画でも紹介しています

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西尾康晴@バンコク/激旨!タイ食堂(@nishioyasuharu)がシェアした投稿 -

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TEL:091-5611124、081-7517469
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