イサーン全県の旅の17県目で訪れたのはウドーンターニー県。
サンスクリット語で「北の町」という意味があるそうで、北イサーン地方に属しています。
ウドーンターニー県へは過去に2度ほど来県したことがありましたが、2度とも市街地ばかりで過ごしていたので、この県の見どころへはほとんど訪れていませんでした。
いくつか観光名所がある中で、もっとも有名なのはタレーブアデーンでしょう。
乾季になると蓮の花が咲き乱れる湖で、見ごろは12月から1月です。
僕がウドーンターニー県に入ったのは1月ですのでドンピシャ!
朝5時過ぎにホテルを出発し、1時間ほどかけてノンハン湖に向かいました。
現地からYouTubeライブ配信しましたので、アーカイブでご覧いただけます。
ご視聴とあわせてチャンネル登録していただければ、ごっつ嬉しいです。
目次
カオピアックとはクイジャップユアンと同じ
タイ東北地方のメコン川近くにある県では、朝食としてカオピアックがよく食されています。
ブンカーン県では『バーンカオピアック』というお店を紹介したように、僕も北イサーンに滞在していた時は頻繁にカオピアックを食べていました。
ちなみにカオピアックはラオス語の料理名で、北イサーン地方以外での呼び名はクイジャップユアン。
つまるところカオピアックもクイジャップユアンも同じ料理です。
クイジャップユアンを置く店はバンコクにもあるものの、それほど多くない。
ちなみにバンコクでの有名店は、カオサン近くにある『クンデーン クイジャップユアン』。
僕はこの店に初めて来店し取材したのは、もう6年も前のことです。
以下がその記事なんですが、クイジャップユアンのことをあんまり分からず書いている感じがプンプンしとります。
バンコクでそれほど食べる機会がないカオピアック(クイジャップユアン)だけに、北イサーンでは食べまくっておこうと決意。
ウドーンターニー県は評判のカオピアックの店がいくつかあるようなので、この県で食べ巡ることにいたしました。
回ったお店の数は4店舗です。
カオピアックウドン/ร้านข้าวเปียกอุดร
1軒目に選んだのは『カオピアックウドン』。
店名に料理名と地名を入れて完結させているあたり、カオピアックで勝負してやろうじゃないかという意気込みが感じられる、ような気がします。
かなりの人気店のようで、僕が来店した時も地元の人だけではなく旅行者のタイ人もいるようでした。
そうとうな人気店だろうなと感じたのは、メニューを開いた時です。
ローカル食堂なのに写真付きの綺麗なメニュー!
料理名に英語表記まではありませんでしたが、これならばタイ語が読めずとも指差し注文可能です。
こちらのカオピアックは2種類あり、1つはノーマルで、1つはシークロンムー(豚のスペアリブ)が入ったプレミアム。
ノーマルなら60バーツ、プレミアムなら129バーツと倍以上の価格差がある!
カオピアックを食べ歩こうと決意したのに、1軒目で臆していたらまともな記事が書けるかいっ!
そんな風に己を鼓舞して、129バーツのプレミアムにしました。
さすがプレミアムと名乗っているだけに、まずは器が違う。
ノーマルのカオピアックなら丼なのに、プレミアムは土鍋に入っておる。
鍋の方が保温性が高いので、最後まで熱々でいただけるでしょう。
プレミアムを注文した者だけが味わえるシークロンムー。
甘く味付けされていて、この甘味がスープに溶け出し、さらなる旨さを引き出しています。
スープは薄味でさっぱりしていますが深みがきちんとあり、とろとろの麺と一緒に味わえば幸せこの上ない。
『カオピアックウドン』ではプレミアム一択でしょう!
【SHOP DATA】
カオピアックウドン/ร้านข้าวเปียกอุดร
TEL:081-739-2247
OPEN:05:00-16:00(基本無休)
メートンルワイ カオピアック/ล้านแม่โต๋นรวยข้าวเปียก
先の『カオピアックウドン』から徒歩10分ほどの距離にあるカオピアック食堂。
店頭では、一切の微笑みを見せないおばちゃんが麺を湯掻いております。
お店の外観や雰囲気はどこにでもあるような食堂ですが、おばちゃんの無愛想っぷりから旨い店なんだろうと勝手な想像ができるわけです。
そして出された一杯。
『メートンルワイ カオピアック』のカオピアックからは湯気が濛々と立ち上がっていて、高温であることを誇示しておられる。
実際に食べてみるとほんとうに熱々なもんだから、熱々好きの僕はにんまり。
『カオピアックウドン』よりもスープの味が濃く、これも旨い!
これだけレベルの高いカオピアックを提供できているのは、職人気質のおばちゃんだからこそでしょう。
【SHOP DATA】
メートンルワイ カオピアック/ล้านแม่โต๋นรวยข้าวเปียก
TEL:085-965-1293
OPEN:06:00-18:00(基本無休)
アロイチャオニー/ร้านอร่อยเช้านี้
ウドーンターニー県の中心地にあるノーンプラジャック公園に、3体の黄色いアヒルが浮かんでいます。
どうもこれが人気のようで、撮影スポットになっている。
確かに可愛いんですが、記念撮影するほどですかなんて思ってしまうのは僕だけでしょうか。
さて、3軒目はイエローダックからすぐの場所にある『アロイチャオニー』。
直訳すると「今朝の美味しい」という意味で、朝食をメインにした食堂です。
こちらはカオピアックをメインにしているというわけではなく、どちらかといえばカイガタやカノムパンがメインのよう。
ほかにジョーク(お粥)やガオラオ、ママーなどいろんな朝食メニューを揃えています。
早朝5時から開店していることもあり、公園で体を動かした方が運動終わりに来たり、近くの学校へ通う前に立ち寄る学生がいたりしています。
実際、僕がライブ配信をしながらここで食事をしていると、隣のテーブルに座った学生から声をかけられました。
そしてカオピアック。
スープの温度はそれほど熱々ではなく、食べやすい一杯です。
やはりカオピアック専門店ではないからか、先に紹介した2店舗に比べると実力及ばずといったところか。
アヒルちゃんの記念撮影後、小腹が空いたなら立ち寄ってみるのもいいでしょう。
アロイチャオニーの全メニュー
ベーカリー/เบเกอรี่
カノムパンムーヨー/ขนมปังกุนเชียงหมูยอ
カノムパンソンクルアン/ขนมปังทรงเครื่อง
カノムパングラティアム/ขนมปังกระเทียม
カノムパンネ―イジャム/ขนมปังเนยแยม
カノムパンネーイ/ขนมปังเนยนม
カノムパンナムターン/ขนมปังเนยน้ำตาล
ジョーク/โจ๊ก
タマダー/ธรรมดา
サイカイ/ใส่ไข่
サイカイケム/ใส่ไข่เค็ม
サイカイユーマー/ใส่ไข่เยี่ยวม้า
ママー/มาม่า
ママートムヤムムーサップ/มาม่าต้มยำหมูสับ
ママームーサップ/มาม่าหมูสับ
ピセー/พิเศษ
カオピアックセン/ข้าวเปียกเส้น
タマダー/ธรรมดา
ピセー/พิเศษ
トムレン/ต้มเล้ง
ゲーンセン/แกงเส้น
タマダー/ธรรมดา
ピセー/พิเศษ
カイガタ/ไข่กระทะ
カイルアク/ไข่ลวก
ギアオムーソンクルアン/เกี๊ยวหมูทรงเครื่อง
ジョークプラー/โจ๊กปลา
サイカイ/ใส่ไข่
【SHOP DATA】
アロイチャオニー/ร้านอร่อยเช้านี้
TEL:085-562-8242
OPEN:05:00-11:00(基本無休)
ウドンオーチャー/อุดรโอชา
最後に紹介するのは『ウドンオーチャー』です。
実はこちらのお店へは前日にも立ち寄ったのですが、朝10時ごろだったにも関わらずカオピアックが売り切れ!
それほど人気のカオピアックならぜひとも食べてみたいので、諦めることなく翌日再訪したのでございます。
するとお店の女性スタッフが覚えていてくれたようで「また来てくれたのね」と笑顔。
そして続けて「カオピアックでしょ?」とおっしゃってくださる。
接客業でこういう一言って大事ですなぁ。
『ウドンオーチャー』のスープは豚骨の風味がありながらさっぱりしている。
トッピングとして入っているのはムーヨーやシークロンムー(豚のスペアリブ)。
さすが早々に売り切れるだけのことはある、レベルの高いカオピアックです。
僕は途中で味変をするために、お酢を少々。
スープが薄味だからこれがまた合うんだなぁ。
ウドンオーチャーの全メニュー
カイガタ/ไข่กะทะ
カイルアク/ไข่ลวก
カノムパン/ขนมปัง
サトゥーノンガイ/สตูน่องไก่
サトゥーシクローンムー/สตูซี่โครงหมู
カイジアオムーサップ/ไข่เจียวหมูสับ
ガフェーテスターソーイ/กาแฟเทสเตอร์ซอยส์
ノムソットミー/นมสดหมี
ネスガーフェア-モックコーナー/เนสกาแฟ-มอคโคนา
マイロー-ココア-オーワンティン/ไมโล-โกโก้-โอวัลติน
チョコレート-オーリアン-アイスティ-/ช็อคโกแลต-โอเลี้ยง-ไอซ์ที
チャーロ―ン-チャーイェン-ノムイェン/ชาร้อน-ชาเย็น-นมเย็น
【SHOP DATA】
ウドンオーチャー/อุดรโอชา
TEL:042-243-794
OPEN:06:00-14:00(基本無休)
ウドーンターニー県ではカオピアック三昧!
ウドーンターニーにはここで紹介したほかにもカオピアック食堂が多く、店によっていろんな味が楽しめます。
バンコクだとあまり食べる機会がないだけに、イサーン地方の中でも特に北イサーンへ立ち寄った際には食べ比べてみてください。