[料理名]ムーガタ鍋

【スキー鍋&ムーガタ鍋】ヤワラートで80年以上もの歴史を積み重ねてきた名店

日本在住の頃から私は鍋料理がたいそう好きで、東京の狭いワンルームのアパートで、カセットコンロを持ち出しては”一人鍋”をやったり、タイではムーガタ鍋やらチムチュム鍋を独りで突くことに何ら一切の抵抗を感じることもなく、鍋ライフを謳歌してまいりました。
一つの鍋に様々な具材が肩を寄せ合っている姿などは、見ているだけで微笑ましい光景です。
そんな無類の鍋好きである私の耳にとあるタイ人はそっと、甘美な情報をお届けしてくれたのでありました。

敵対する2種の鍋を置く食堂がヤワラートにあった!

タイ料理で鍋といえば冒頭で紹介したムーガタ鍋やチムチュム鍋、そのほかにスキー鍋などがあります。この3つは鍋料理として確立された存在ですが、私が好きな鍋料理として勝手に分類しているのはモーファイ鍋。牛煮込みクイッティアオを置く店では、モーファイという形状の鍋を使い牛スジなどを提供することもあり、私はこれを”タイ版もつ鍋”として扱い、鍋料理としての独立運動を行っている所存です。
それら鍋料理の中でも、”タイ料理界の巨匠”として存在するのがスキー鍋とムーガタ鍋の両者でしょう。
しかしこの両者を同じ店で提供しているところはほぼ無く、敵対するライバル関係にある! と言い切ってしまうのは過言かもしれませんが、”両巨塔”というべき存在感を示しています。

ヤワラートのクロントムナイトマーケットの中にある【ジャルームナコーン】

ジャルームナコーン(ร้านเฉลิมนคร)

ヤワラートに「クロントムナイトマーケット」という市場が、毎週土曜日の夜だけ開催されています。
雑多な数々が路上で売られ、「泥棒市場」という如何わしい別称で呼ばれている市場です。
盗んできたものが売られているはずはなく、売られている品々を見て誰かが「窃盗品のよう」といった印象を受け命名したのでしょう。
私が以前から目をつけていた『ジャルームナコーン』という店は、このクロントムナイトマーケットのど真ん中に立地。
数十年前から営業しているであろうことが容易に推測できる年季の入った店舗には、空席が見当たらないほどの来客で埋まっており、そのほとんどのテーブルに”鍋”が置かれています。
私が『ジャルームナコーン』に来店してみたいと思っていた理由として、この店にはスキー鍋とムーガタ鍋という”タイ鍋の巨匠”とも呼ぶべき両者が同居していたことにあります。
この2つをひとつの店舗で揃えているのは非常に珍しい。
せっかくなら2つとも卓に並べてみたいですが、ひとりで来店し、スキー鍋とムーガタ鍋を平らげられるほど大食いでもございません。
満席に近い店内を観察すると、若干ムーガタ鍋が多いように見える。
しかし私が惹かれたのはスキー鍋。
メニューを見ると品数がかなり多く、どれもこれも旨そうだけに頭を悩ませてくれましたが、評判が高いカオパットとの2品をオーダーしました。

ジャルームナコーンのメニュー。左がスキーで右がムーガタ。

鍋の他にいろんなメニューがあり悩むこと必至!

いろいろ食べてみたいので、今後何度も来店すると思います。

スキー鍋のナムチムにうっとり…

スキー鍋は豚肉や牛肉、鶏肉、エビ、魚入りなど種類が多い中、私が選んだのはミックス。具材はエビや豚肉、もつ肉などがあり、野菜は空芯菜や白菜、春雨といった面々です。
カオパットは、ニンニクとベーコンの「カオパット ガティアム ベーコン」。
口へ運ぶとパラパラに仕上がったカオパットからはベーコンの香りが広がり、これが旨い!
チャーハン好きの私はこれだけでテンションが上がったわけですが、さらに気持ちを昂らせてくれたのはスキー鍋のナムチムでした。
トーフーイーをベースにしているのは他店と変わりませんが、風味が異なっている。これは他店で味わったことがない。
独自レシピの深旨いナムチムが援軍に付いているならば、当然ながらスキー鍋も旨いに決まってる。
あれよあれよと平らげ、大ビンのLEOビールも瞬く間に空き、この日だけで私が『ジャルームナコーン』のファンになったことを告白しておきます。

カオパット ガティアム ベーコンにはきゅうりなどのトッピングは一切なし!

ミックスのスキー鍋。

バイトゥーイやセロリを煮込に仕込んだスープ。

コーヒーショップから始めて80年の歴史

一ファンになった私は、ムーガタ鍋も食べてみたいと数日後にふたたび来店。ビュッフェ形式ではないため、素材がきちんとしているのは言わずがな。
ごま油に漬けられた豚肉を黄金色の鍋で軽く焼き、頬張ると柔らかさに感嘆!
傍に置いたハイネケンビールは、旨いムーガタ鍋のおかげでグイグイ減り続け、気付いたら空き瓶になっておりました。
数日の間に、独りで二度も来店する外国人が珍しかったのでしょう。
店頭にあった寸胴鍋を覗き見している私に、店主のおばちゃんが話しかけてくれました。

ムーガタは200バーツ〜。

いい鍋を使っているので焦げにくい。

「コーヒーショップから始めて80年。私と妹が二代目としてやってます」

数年前は路上にも席を設けるほど繁盛していたそうで、その数なんと60席だったとか。
「その頃から比べるとお客さんが減ったよ」
と昔を懐かしむように語っていましたが、今でも多くの方に愛されている名店です。
私が覗き込んでいた寸胴ではバイトゥーイやセロリなどを煮込んでおり、スキー鍋とムーガタ鍋のスープとして使っていると言います。

「うちは朝10時から夜11時まで、休日を設けずやってるの」

朝からタイ鍋の巨匠「スキー鍋」と「ムーガタ鍋」が食べたくなったら、『ジャルームナコーン』へどうぞ。

ヤワラートの名店【ジャルームナコーン】はYouTubeでも紹介しています

今回紹介した『ジャルームナコーン』はYouTubeでもご覧いただけます。
店の雰囲気などもっと知りたい方は、ぜひこちらもチェックしてください。
私のYouTubeでもバンコクのローカルグルメをがんがん発信してきますので、チャンネル登録をお忘れなく!

【SHOP DATA】
「ジャルームナコーン(ร้านเฉลิมนคร)」
TEL:0622218547
OPEN:10:00-23:00(基本無休)

Yeepeng Festival

YouTubeでも”タイの旨い”を配信中!

  • この記事を書いた人

西尾 康晴

2011年にタイへ移住。2015年から「激旨!タイ食堂」の運営を開始。2017年4月に旅行会社TRIPULL(THAILAND)Co.,Ltd.を起業し、現在は動画制作事業HUSHと共に運営しています。

-[料理名]ムーガタ鍋
-,

© 2020 激旨!タイ食堂