こだわりのカオムーデーンと日替わりスープに唸らされる！

タイ料理好きであちこち食べ巡っている身ではございますが、とはいえあまり食べないタイ料理ってのもございます。
そのひとつがカオムーデーン（ข้าวหมูแดง）。

ムーデーンと呼ばれる赤く色付けされたチャーシューをご飯に乗せた料理です。
ムーデーン自体はバミー麺のトッピングに入っていたりと好きなのですが、カオムーデーンになると甘いタレがどばっとかかっていてコレがそれほど好みではないんだなぁ。

あともう1つは、カオマンガイやカオカームーなどに比べて店舗数が少ないってのも、もうひとつの理由です。
とはいえタイ料理専門ブログを運営しているのですから、満遍なく色んな料理を食べていかなければならん。
責任感を一身に背負った西尾康晴は、チュラロンコン大学近くにある『カオムーデーン ルートロット ジェーソイ（ข้าวหมูแดงเลิศรสเจ๊โส่ย）』へと訪れたのでございます。

「カオムーデーン ルートロット ジェーソイ」のこだわり

最寄りはMRTホワランポーン駅ではございますが、それほど近くもなく、徒歩10分以上はかかります。
この辺りをぶらぶらすることがあれば、立ち寄ってみてみください。

『カオムーデーン ルートロット ジェーソイ』の評価の高さはムーデーンやムーグローブに使う豚肉だけではなく、タレに使う調味料にもこだわりも表れているようです。

こちらのお店を創業したのはソイさんという女性。
彼女は毎朝4時に起床して豚肉などを仕込んでいるといいます。

使用する調味料のポンパロー（ผงพะโล้）は、香りが高いといわれるナコンパトム県産のものを使用。
ポンパロとはタイ南部料理の「カイパロー（ไข่พะโล้）」に使われる粉状の調味料のことで、シナモンや八角、パクチー、クミン、花椒などが入っています。

そしてもうひとつの重要な役割を果たしている調味料がナムラート（น้ำราด）。
ムーデーンの漬け汁や砂糖、醤油、白ゴマなどを混ぜた調味料です。
これらこだわりの調味料を使ったタレが、タイ人たちの舌を魅了しているようです！

「カオムーデーン ルートロット ジェーソイ」の日替わりスープメニュー

こちらのお店はカオムーデーンのほかに、なんと日替わりスープまであるんです。
月曜日から日曜日まで以下のスープメニューが注文可能。
僕は水曜日に来店したので「パッカードーン ムーサップ」をオーダーしました。

月曜日 ：ファックトム シークローンムー／ฟักต้มซี่โครงหมู（豚の骨付きばら肉のスープ）
火曜日 ：サーラーイ タオフー／สาหร่ายเต้าหู้（ワカメと豆腐のスープ）
水曜日 ：パッカードーン ムーサップ／ผักกาดดองหมูสับ（漬物と豚ミンチのスープ）
木曜日 ：ユアパイ ヘッドホム／เยื่อไผ่เห็ดหอม（キヌガサダケと椎茸のスープ）
金曜日 ：マラ シークローンムー／มะระซี่โครงหมู（苦瓜と骨付きばら肉のスープ）
土曜日 ：サーラーイ タオフー／สาหร่ายเต้าหู้（ワカメと豆腐のスープ）
日曜日：ユアパイ ヘッドホム／เยื่อไผ่เห็ดหอม（キヌガサダケと椎茸のスープ）

特製のタレで昇華されたカオムーデーン！

注文したのはムーデーンのほかクンチアン（中華ソーセージ）やムーグローブ（カリカリ豚）もトッピングした全部乗せ。
これに特製のタレがどばっとかかっています。

ちょっとタレの量が多いんじゃないかなぁと、脳裏をよぎる一抹の不安。
というのも冒頭で書いたように、僕はこの甘いタレがそれほど好きではないんですわなぁ。
甘過ぎると萎えちゃうんです。

少々不安を頂きつつ、改めてタレを見てみると輝いていて美しい！
これほど艶のいいタレはあまり見たことがございません。
そして味もまたしかり。
甘さはかなり抑えられていて香りが豊か。
丁寧に仕上げられたムーデーンやムーグローブとの相性も良く、ご飯が進む進む！

そして日替わりスープのパッカードーン ムーサップです。
パッカドーンとは漬物のことで、ムーサップは豚ミンチ肉のこと。
ほんのりとした酸味が効いたスープで、これがカオムーデーンに合うんだなぁ。

タレの旨さに唸ってしまったのですが、もう1つ唸らされたのがムーグローブです。
カリカリ感がひときわ強く、噛むたびに口の中で響くカリカリ音がすさまじい！

カオムーデーンとスープを瞬殺で平らげた僕は、次回ムーグローブだけもう一度食べにこようと心に決め、お店を後にしました。