ランナム通りで古くから営むカオムーデーンとガポプラーの屋台

案外知られておりませんが、BTS戦勝記念塔の周辺というのは旨い店が点在しているグルメエリアでございます。
有名どろこでいえば、「タイ版わんこそば」なんて呼ばれているクイッティアオルアの人気店が密集しておりますし、ランナム通りまで歩けばイサーン料理屋が数店舗ありどこも賑わっている。

なぜこれほど戦勝記念塔周辺に旨い店が増えたのか…。
戦勝記念塔といえば数年前まで各地方へ発着していたロットゥ（乗り合いバン）乗り場だったため、毎日のようにタイ各地の人々で賑わったことが要因なんだと思っています。

わたくしは以前から、「タイ初心者で旨い店に出会いたければヤワラートへ行きなさい」と口が酸っぱくなるまで言っておりますが、その他に挙げるとするならば「戦勝記念塔」界隈もひとつでしょう。

前置きがえらく長くなりましたが、本記事では戦勝記念塔から徒歩で行ける屋台を取り上げようと思った次第です。

ランナム通りで地元密着型カオムーデーン屋台

わたくしはムーグローブ（カリカリ豚）が好物なこともあり、戦勝記念塔近くのランナム通りで営む『カオムーデーン パトムロートロット ソイランナム』が気になっておりました。
イサーン料理屋が多いランナム通りでカオムーデーンの店を、屋台で営んでいるのは珍しい。
兎にも角にも「屋台」というワードを聞いただけで心躍ります。

こちらのカオムーデーン屋台はランナム通りを進んだ500メートルほどの場所に立地し、路地にテーブルを並べひっそりと営業しております。
あくまでも「ひっそり」というのは僕が見た印象だけでして、外国人客はほとんど来ない、地元密着型の屋台です。
ランナム通りを何気に歩いていただけだと、きっと気づかないでしょう。

カオムーデーンにガポプラー（魚の浮き袋スープ）を付ける贅沢飯

さてさて、わたくしがオーダーしたのはムーデーンのほかムーグローブ、クンチアン、そしてゆで卵を加えた全部乗せです。
肉々しいじゃありませんか！
これを注文してから気付いたんですが、この屋台にはガポプラーまであるんです。
カオムーデーンの店にガポプラーとはあまり聞かない組み合わせ。

肉々しい飯に、あんかけスープを組み合わせることで、ちょっとした定食のような様相になりました。
ムーデーンの甘みやムーグローブのカリカリ感を味わいながら、熱々でとろみのあるスープを啜る。
けっして高い飯を食べているわけではないですけど、贅沢をしている気分になってくるのは不思議です。

若いタイ人も多く見かけるランナム通り。
こういった古くからの屋台も元気で頑張っている、僕が好きな通りのひとつです。