クルンカセーム運河ボートで行く 創業70年以上のカレー食堂

チャオプラヤー川から始まり、タイ国鉄ホワランポーン駅のそばを通って、またチャオプラヤー川へと抜けていくクルンカセーム運河。
この運河を走っているボートがあり、これを利用すれば楽にいろんなところへ行けて便利なんです。
始発はタイ国鉄ホワランポーン駅近くの船着場で、最終着場所はチャオプラヤー川近くにあるテーウェート市場の船着場まで運行しています。
この運河ボートを使ってローカル飯屋に行けないかと、Google Mapとにらめっこしておりましたら、良さそうなお店を発見。
Nakhon Sawan船着場から徒歩1分のところにある『ゲーンカリームー - サトゥリンムー ナンルーン』というお店です。

カレーとシチューが評判の【ゲーンカリームー - サトゥリンムー ナンルーン】

執筆時現在、クルンカセーム運河のボートは平日だと午前6時から9時までの間と、16時から19時までに20分間隔で運行しています。
土日だと午前8時から19時で1時間間隔で走っています。
ホワランポーン船着場からNakhon Sawan船着場まではおよそ20分。

クルンカセーム運河ボートはソーラーパワーで駆動しているためエンジン音がほとんどなく静かだし、センセープ運河のように荒々しい運転ではないので水飛沫が飛んでくることもありません。
乗客も少ないので非常に優雅なボート時間でございます。

船着場から歩いてすぐの場所に立地している『ゲーンカリームー - サトゥリンムー ナンルーン』。
見るからに老舗感が漂っている店構えで、店内は静謐な時間が流れています。
お店の代表的なメニューは豚肉入りのカレーと、豚タン入りのシチューの2品。
これらをご飯にかけたもので、料理名はカオゲーンカリームー（ข้าวแกงกะหรี่หมู）とカオサトゥリンムー（ข้าวสตูลิ้นหมู）です。

1皿に2種類をかけてもらってもいいのですが、わたくしはセパレートにいたしました。
まずは豚タン入りシチューのカオサトゥリンムー。

料理名通りシチューの風味で、豚タンはほろりと崩れるほど柔らかくてじんわりと旨い。
黄色いカオゲーンカリームーは一見辛そうに見えましたが、それがまったく辛くないし、食べやすい一皿です。
2皿注文しましたが、軽くペロリと完食でございます。

中国本土から渡ってきた華僑が創業

注文時に女性店主から
「クンチアン（中華ソーセージ）もありますよ」
とおすすめされたので頼んでみたら、表面がパリパリとしていてこれもいい。
ゲーンカリームーやサトゥリンムー に入れると、味と食感の変化が加わるのでおすすめです。

今回の取材ではYouTube用の動画も回していたのですが、女性店主は厨房から見守ってくれていて、ときおり
「お酢やシーユーを入れると美味しいですよ」
とわたくしにアドバイス。
これら調味料での味変も必須ですよ。

「うちは創業して70年です」

彼女のお爺ちゃんが中国からタイへ渡ってきた華僑で、当初は運河近くで天秤をかついて2品を売り歩いていたそうです。
その後、貯めたお金で今の店舗を構えるまでにいたったと話してくれました。

70年以上もクルンカセーム運河近くで愛されてきたカレーとシチュー。
ソーラーボートを使って風情を感じながら来店してみてください。

【ゲーンカリームー - サトゥリンムー ナンルーン】はYouTubeでも紹介しています

本記事で取り上げた『ゲーンカリームー - サトゥリンムー ナンルーン』は、先述したようにYouTubeでも紹介しています。
ソーラーボートの乗り方など、動画で観てもらったほうが分かりやすいと思うので、こちらも参考にしてください。