私はときおり、一つのタイ料理を毎日食べまくって記事にしたり動画にすることがあります。
これまで取り上げたタイ料理でいえばカオマンガイ、カオカームー、ソムタム、ガイヤーン、パッタイ、ガパオライスと数知れず。
1週間毎日食べて、それらすべての店を記事と動画で公開し、タイ旅行を愛する200万人の方々にお届けしてきました。
そして今回のテーマとなるのはカオソーイです。
実はカオソーイを取り上げたのは今回が初めてではありません。
2018年にカオソーイ14店舗という、同じ企画をやりました。
2018年なので今から6年前です。
この頃は自身のYouTubeチャンネルを持っていなかったこともあり、ブログ記事だけの紹介でした。
6年も経ったので内容を一新したいと思ったことと、今回は動画も併せて公開したいこともあり、2024年版の「カオソーイ14店舗」を紹介いたしましょう。
目次
- 1 カオソーイ(ข้าวซอย)とは
- 2 バンコクでカオソーイが食べられる店は意外と少ない?
- 3 バンコクの名店といえば【カオソーイ チェンマイ】
- 4 エカマイのカオソーイといえば【ホームドゥアン・チェンマイ】
- 5 BTSアーリー駅すぐ【オントンカオソーイ】
- 6 北タイからバンコクに上陸した人気店【カオソーイ・ラムドゥアン・ファーハーム】
- 7 雲南省シーサンパンナ由来?【クイッティアオ シップソーンパンナー】
- 8 トンロー通りで唯一の北タイ料理店?【クルアチェンマイ】
- 9 最高級クラス牛肉を使った【NEUA.NEUR.BKK】
- 10 知る人ぞ知るホイクワンの名店【ラーンバイブア】
- 11 プロンポンでカオソーイといえば【ゲッダワー】
- 12 シーロムの新進気鋭なカオソーイ【Khao So-I】
- 13 BTSサパーンクワイ駅近くの【ハンカオソーイラバーズ】
- 14 パヤタイ駅近く隠れた名店の北タイ食堂【ポーワーレストラン】
- 15 2003年創業 MRT駅すぐの北タイ料理店【ジアンハイ】
- 16 創業50年以上の渋いカオソーイ専門店【カオソーイチェンマイ】
- 17 カオソーイの厳選14店舗はYouTubeでもご覧いただけます
カオソーイ(ข้าวซอย)とは
まず、カオソーイという料理について説明しておきましょう。
カオソーイ(ข้าวซอย)とは各種カレースパイスを効かせたスープにココナッツミルクを調和させ、小麦麺を主役にして揚げ麺や鶏肉、煮込んだ牛肉、ルークチン(魚や豚のすり身)などの具材をトッピングしたタイ北部料理のひとつです。
もともとは、中国雲南省に住む雲南ムスリムが由来といわれ、彼ら彼女たちが故郷を離れ、ミャンマーへ渡り、そこからさらにタイ北部に移り住んだことで伝わったと言われています。
カオソーイのトッピングとして鶏肉や牛肉が多く使われるのは、ムスリムの料理であることが所以です。
これは自論ですが、雲南で食されていたカオソーイの原型となるものは、カレースパイスが使われていないんじゃないかと思っています。
現に、チェンライ県のチェンコーンで食べた雲南カオソーイは、カレースープではありませんでした。
しかも、麺は小麦麺ではなく米麺。
一般的なカオソーイとはまったく異なる麺料理です。
詳しくは過去の記事をご覧ください。
バンコクでカオソーイが食べられる店は意外と少ない?
バンコクの屋台や食堂、またはフードコートへ行けば、カオマンガイやカオカームー、クイッティアオといった名の知れたタイ料理を探すのは難しくありません。
ところが、バンコクを歩いていて偶然カオソーイ専門店に出会う、という確率はかなり低い。
フードコートなどで見かけることもほとんどありません。
それだけ他のタイ料理に比べ、北タイ料理店が少ないことが理由です。
カオソーイを食べたくなったら、あらかじめ専門店をいつくか探し出し、レビューを見て、ターゲットにする店を絞らなければいけない。
そこで役立つのが、私が取材、執筆し、書き上げたこの記事になるというわけでございます。
2018年に紹介した店を含め、1週間毎日取材し、食べ巡った店々は14店舗。
あけすけなく自画自賛するならば、カオソーイファン垂涎の記事といって過言ではありません。
ブログ記事の取材と並行し、各店では動画も撮影。
わたしのYouTubeチャンネルで公開しています。
本記事の最後に紹介していますので、そちらも併せてご覧いただければ、より深く知ることができると思います。
それではお待たせしました。
「バンコクでカオソーイを食べるならここ!厳選14店舗の究極ガイド」です。
バンコクの名店といえば【カオソーイ チェンマイ】
14店舗ものカオソーイ店を取り上げる中、1店舗に登場していただくのは『カオソーイ チェンマイ』。
バンコクでカオソーイを食べるなら、まずはここでしょう。
アクセス容易な立地ではないのがちょっと難点ですが、MRTクイーンシリキッドコンベンションセンター駅から30分ほどの距離です。
揃えてるカオソーイは鶏肉、豚肉、牛肉の3種。
ほかにゲーンハンレーなどのおかずを店頭に並べ、ぶっかけ飯にしていただくこともできます。
私が選んだのは、ベーシックなカオソーイガイ(鶏肉のカオソーイ)です。
まず目を引くのが盛り付けの美しさ。
『カオソーイ チェンマイ』は、カレースパイスの風味と辛味、ココナッツミルクの甘味のバランスが良く、いつ食べても絶妙なんです。
しかも、これだけの量があってお値段70バーツというのも嬉しい価格設定。
私はといえば、カオソーイだけを食べて店を去るなんてことをするはずもなく、もう1品として選んだのは北チアソーセージのサイウア(ไส้อั่ว)です。
バンコクでまず美味しいカオソーイを食べてみたい、という方なら『カオソーイ チェンマイ』は外せない店でしょう。
店名 | カオソーイ チェンマイ/ข้าวซอย เชียงใหม่ |
営業時間 | 08:00-15:30 |
定休日 | 日曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/jiKdnBMQAFsaTDJv5 |
エカマイのカオソーイといえば【ホームドゥアン・チェンマイ】
私が初めてこの店を知ったのは、かれこれ10年ほど前になります。
当時はエカマイにオープンしたばかりの小さな北タイ料理店で、知る人ぞ知るといった食堂でした。
そのころ私は、Gダイアリーという雑誌の編集長に就いていて、ローカルのタイ料理店を漫画で紹介するという企画を連載。
この漫画で紹介する店として、『ホームドゥアン・チェンマイ』を選んだのがファーストコンタクトです。
それからというもの、『ホームドゥアン・チェンマイ』の人気はぐいぐいと伸び、店舗の規模が追いつかなくなってきたこともあって、現在の場所に移転いたしました。
移転した『ホームドゥアン・チェンマイ』は、まるでおしゃれカフェのような内装に変身。
エカマイという立地も手伝い、現地在住の日本人女性でも足繁く通っている方がいるようです。
店頭におかずが並び、ぶっかけ飯スタイルにできるのは『カオソーイ チェンマイ』と同じ。
ゲーンハンレーといった日本人好みの北タイ料理を揃えているのも、我々ジャパニーズとしては嬉しい限りです。
こちらではカオソーイガイともう1品、ゲーンハンレーもご注文。
使われている麺は平麺のストレートで、麺が見えないほど揚げ麺がどっさり。
つるつるっとした麺に濃厚なカレースープが適度に絡み、極上の一杯に仕上がっています。
そしてゲーンハンレー。
こちらも風味が芳醇で、生姜の香りがアクセントになっています。
エカマイで際立つ存在感を光らせている『ホームドゥアン・チェンマイ』。
北タイの味を思う存分楽しんでください。
別記事では『ホームドゥアン・チェンマイ』の全メニューを載せています。
店名 | ホームドゥアン・チェンマイ/หอมด่วน |
営業時間 | 09:00-20:00 |
定休日 | 日曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/8VM8mpCksttrjgXw8 |
BTSアーリー駅すぐ【オントンカオソーイ】
BTSアーリー駅から徒歩すぐという、至便な立地である『オントンカオソーイ』。
過去、ミシュランのビブグルマンを4度獲得(取材時)した実力を誇るカオソーイ専門店です。
本ブログで初めて取り上げたのは2018年。
開店早々から話題になり、繁忙時間帯になると行列ができるほどの人気店へと登り詰めました。
どっさりと盛られた揚げ麺をかきわけると、縮れた平麺とクリーミーなスープ。
ほどよいスパイスが効いたスープは、絶妙な味わいです。
そしてもう1品は、スープ無しのカオソーイクアヘーンガイ(ข้าวซอยคั่วแห้งไก่)。
巨大な鶏肉をトッピングしたこちらは、炒めた平麺にカレースパイスを効かせた一品です。
スープ無しのカオソーイを置く店は数少ないので、これもおすすめ!
別記事では『オントンカオソーイ』の全メニューを載せています。
店名 | オントンカオソーイ(Ong Tong Khaosoi)/อองตองข้าวซอย |
営業時間 | 09:00-20:30 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/D57wZ62AjsMeJRvx7 |
北タイからバンコクに上陸した人気店【カオソーイ・ラムドゥアン・ファーハーム】
チェンマイはカオソーイの本場だけあり、数多くの専門店が鎬を削っています。
私は現地で9店舗を食べ歩き、1本の記事で紹介したことがあります。
その中の1店舗が『カオソーイ・ラムドゥアン・ファーハーム』。
チェンマイの数ある強豪店でトップクラスの人気を誇るカオソーイ専門店で、数年前、バンコクに上陸しました。
いまではバンコクでも数店舗を展開するまでに至っていますが、1店舗目として構えたのがBTSバンジャーク駅すぐ近くの支店です。
カオソーイは鶏肉を始め牛肉や、ルークチンなどいくつか揃えている中、私が選んだのはカリカリ豚をトッピングしたカオソーイムークローブ(ข้าวซอยหมูกรอบ)。
ムーグローブに惚れ込んでいる私にはたまらない一品です。
辛味がおさえられたスープなので、スパイシーなカオソーイが苦手なら推し。
1杯の量が少なめなので、他の北タイ料理も併せて食べられるのも嬉しい点です。
というわけで私は、カノムジーンナムニャオも注文いたしました。
こちらも辛さは控えめで食べやすく、つるっとした米麺との相性は抜群。
カオソーイもカノムジーンナムニャオのどちらも69バーツとお手頃な価格なのもありがたい。
別記事では『カオソーイ・ラムドゥアン・ファーハーム』の全メニューを載せています。
店名 | カオソーイ・ラムドゥアン・ファーハーム/ข้าวซอยลำดวน ฟ้าฮ่าม สาขาสุขุมวิท |
営業時間 | 08:00-18:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/2jjSJE3zUGUA1Rv88 |
雲南省シーサンパンナ由来?【クイッティアオ シップソーンパンナー】
長年、シーロムで店を構えカオソーイを提供し続けてきたのが『クイッティアオ シップソーンパンナー』。
店名のシップソンパンナーは、中国雲南省のシーサンパンナのタイ語名です。
シーサンパンナの都である景洪(けいこう)でもっとも多いのがタイ族。
タイ族はインドシナ半島に広く分布し、タイの85%はタイ族といわれています。
話が逸れてしまいましたが、シーサンパンナはそれほどタイと深い関わりがある地域です。
『クイッティアオ シップソーンパンナー』のメニューはカノムジーンナムニャオ、クイッティアオナムニャオ、カオソーイガイ、カオソーイヌアの4つのみ。
店内には6〜7のテーブル席のみで、昼どきになると行列ができるほどの人気ぶりです。
4つのメニューから選んだのが鶏肉のカオソーイ。
使われている麺は平麺ではなく一般的な中華麺。
クリーミーで辛さは少なく、濃厚なスープは中華麺にしっかりと絡み、これがたまらない。
こぶりな丼で量は少なめで価格は50バーツと、今回紹介する店舗でもっとも安価。
いろんな店を食べ回るなら、これぐらいのボリュームがありがたいですなぁ。
店名 | クイッティアオ シップソーンパンナー/น้ำเงี้ยวป้าสุข ก๋วยเตี๋ยวสิบสองปันนา |
営業時間 | 07:00-13:30 |
定休日 | 日曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/6Xztt7TvTWkLx1Wo9 |
トンロー通りで唯一の北タイ料理店?【クルアチェンマイ】
トンロー通りにはイサーン料理やタイ南部料理店など、あらゆるタイ料理の店々が軒を連ねていますが、意外と見ないのが北タイ料理店。
そんなトンローで、唯一といっていい北タイ料理店がここで取り上げる『クルアチェンマイ』です。
創業したのは1999年。
こだわりを感じる瀟洒な店舗で、2階席も設けられています。
メニューに掲載されている料理数がとにかく多く、なおかつアルコールメニューも豊富。
クラフトビールにワイン、ウイスキーと、北タイ料理とお酒を嗜みたい方におすすめの北タイ料理店です。
料理数が多いとはいえ、今回の企画でカオソーイは外せません。
こちらのカオソーイは上質な牛肉を使ったものもあり、オーストラリア産和牛をトッピングしたものも。
お値段269バーツ。
念のため、財布の中を確認してから注文いたしました。
本企画で最上級クラスの一杯です。
少々スパイシーで濃厚めスープと平麺。
そしてなにより特筆しておかなければならないのが、牛肉でしょう。
オーストラリア産の和牛を搭載したカオソーイなんて、他ではなかなかお目にかかれません。
この最高級カオソーイのお供にしたのが、チェンマイ産のクラフトビールです。
もう何も言うことはありません!
これだけで私の胃袋は満足することなく、次なる一品は北タイのディップで野菜などをいただくナムプリックオン。
トマトベースのディップと新鮮な野菜とのマリアージュにやられた私は、2本目のビールを開けたのでした。
別記事では『クルアチェンマイ』の全メニューを載せています。
店名 | クルアチェンマイ/ครัวเจียงใหม่ |
営業時間 | 10:30-0:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/kzqBiwPJejsZQGaF8 |
最高級クラス牛肉を使った【NEUA.NEUR.BKK】
「タイ人は牛肉を食べない」なんていうのは昔の話。
いまでは牛肉を専門としたレストランも多く、しかも品質にこだわった店舗も少なくありません。
その一つである『NEUA.NEUR.BKK』は、こだわりの牛肉と北タイ料理をコラボレーションさせ、独自路線を歩んでいる北タイ料理店です。
牛肉に絶対的な自信を持つ店だけに、もちろんカオソーイも牛肉トッピング。
こだわりは牛肉だけではなく、麺にも表れていました。
黒みを帯びた丸い麺は特製のものを使用。
つるつるっとした食感の麺がまた格別で、辛みのあるスープが程よく絡み、印象強い味わい。
煮込まれた牛肉は柔らかく、質の高さににんまり。
厳選した素材で作り上げた極上のカオソーイです。
そして2品目は、上質な牛肉をトッピングしたゲーンハンレーです。
レアの焼き加減は見るだけで垂涎!
ゲーンハンレーの風味と香りも素晴らしく、これもまた極上と表現したい。
目覚ましい2品をいただき、満足感にひたっておりましたら、お店のスタッフが私に近づいてきました。
「もう1品、食べていただきたいんです」
これだけで十分なボリューム感ですが、推したい料理があるそうな。
そこまで言われて「もう食べられません」なんて不粋なことを言う私ではございません。
運ばれてきた3品目は、厚切りの牛タン!
絶妙な焼き加減の牛タンの美しさたるや。
店が推したい気持ちが、これを見て理解できました。
極上牛タンに添えられたのは3種のタレ。
ナムチムジェウ(イサーンのタレ)、カイドーン(生卵の漬け)、ナムプリックヌム。
もっとも惹かれたのはカイドーンです。
牛タンに生卵をしっかり絡めて一口。
今回の企画がカオソーイであることをすっかり忘れさせてしまう、最高の牛タンでございました。
別記事では『NEUA.NEUR.BKK』の全メニューを載せています。
店名 | NEUA.NEUR.BKK |
営業時間 | 11:00-21:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/B7gtT4MV12uzCPR79 |
知る人ぞ知るホイクワンの名店【ラーンバイブア】
私がこの店を初めて取材したのは2017年。
その当時、店主に訊くと創業20年ぐらいとおっしゃっていたので、今となれば30年近い歴史を持った北タイ食堂です。
『ラーンバイブア』の面白いところは、一般的な北タイ料理店で置いている料理だけではなく、少数民族タイヤイ族の料理がいただける点です。
タイ北部のチェンマイやチェンライまで行けばタイヤイ族の料理を提供する店はありますが、バンコクではほとんど見ない。
それだけ貴重な北タイ料理店といっていいでしょう。
今回、3品を注文しましたがまずはカオソーイ。
揚げ麺のうえにネギがパラパラっとふりかけられているのは、他では見たことがない特徴かも。
程よい甘さと辛さが絶妙なバランスのスープに、つるっとした食感の中華麺
さすがホイクワンでぶいぶい言わせているカオソーイだけのことはある。
そしてここからはタイヤイ族メニューです。
まずはカオソーイノイ。
こちら、麺料理だと思って注文したら痛い目に合います。
米製と思われる生地に、タレを包んでいただくという、これまで出会ったことのない料理です
そしてもう1品が、カオフントート。
カオフンとは、豆をどろどろになるまで煮込み、それを固めて揚げたものです。
カオソーイノイは米の生地に少々辛めのタレを使っている料理で、カオフントートは原材料が豆の一品。
どちらもクセがなく日本人の舌にも合う料理だと思います。
カオソーイなど北タイ料理だけではなく、タイヤイ料理も揃えるバンコクでも希少な存在。
食への好奇心が旺盛な方はぜひ来店してみてください。
別記事では『ラーンバイブア』の全メニューを載せています。
店名 | ラーンバイブア/ร้านใบบัว |
営業時間 | 10:30-20:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/41ENXw9VKE8qJwn27 |
プロンポンでカオソーイといえば【ゲッダワー】
チェンマイ出身のリーさんがバンコクへ移り住んだのは1986年。
それから約20年後、『ゲッダワー』をオープンするに至ります。
数年前まではスクンビット・ソイ35で営業していましたが、現在はスクンビット・ソイ33へと移転。
プロンポンで営んでいることもあり、日本人の来客はかなり多いようです。
手書きの日本語メニューがあるのも、日本人にとって来店しやすいポイントでしょう。
チェンマイ出身のオーナーだけにもともとは北タイ料理を柱としていましたが、料理数がどんどん増え、今では南部料理からイサーン料理まで揃える、マルチなタイ料理店として活躍しています。
とはいえやはり、注目したいのは北タイ料理。
その中でもカオソーイに光を当てないわけにはいけません。
しっかりとした輪郭を持つカレースパイスの香り。
歯応えのある平麺。
日本人の味覚にフィットする味わいのバランスは、プロンポンという立地だからこそでしょう。
『ゲッダワー』ではアルコールも揃えているので、お酒をいただきながら北タイ料理を楽しむことも可。
プロンポンで数十年に渡り、日本人に愛されてきたカオソーイをどうぞ。
別記事では『ゲッダワー』の全メニューを載せています。
店名 | ゲッダワー/เก็ดถะหวา |
営業時間 | 11:00-14:00,17:00-21:30 |
定休日 | 日曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/k5Us6uZKhJV7NhPS7 |
シーロムの新進気鋭なカオソーイ【Khao So-I】
シーロム通りからコンベント通りへ入り南下していくと、右手に古民家のような店舗が見えてきます。
店頭に掲げられている看板にあるのは『Khao So-I』。
料理名をそのまんま店名にした大胆不敵なカオソーイ専門店です。
コンベント通りに進出してきたのは2023年半ば。
取材時点では、創業してまだ1年程度の新しい店舗です。
扉を開けてまず驚いたのが、14時に来店したというのにほぼ満席。
席に座っているのがタイ人、日本人、欧米人と、多彩な顔ぶれなのはシーロムという場所柄もあるでしょう。
1階席だけではなく2階席もあるのですが、ランチタイムは1階席だけで営業をしているそう。
でも、撮影する席がなかったため、私は特別に2階へ通していただきました。
メニューはタブレットになっていて、それを見てチョイス。
私が選んだのは、牛肉のスープ有りカオソーイと、鶏肉のスープ無しカオソーイの2つです。
お膳で運ばれてきたカオソーイには、トッピングの具材のほかにココナッツミルクまで付いている。
バーナーで表面を軽く炙った牛肉が、一見しただけで分かるほどハイクオリティー。
スタッフから手渡されたのは、日本語で書かれた「カオソーイの食べ方」というマニュアルでした。
マニュアルによると、まずはココナッツミルクをお好みで入れ、続いてマナオを絞り、ホムデーンなどを入れ、最後に好みで唐辛子を入れるという手順です。
まずは何も入れずに一口。
まず麺ですが、どうも日本のラーメンで使われている太麺に似ている。
そしてスープですが、かなり濃厚、というか汁感が少ないため、麺にがっつり絡む!
日本のつけ麺を食べているような感覚でした。
そして続いてはスープ無しの鶏肉カオソーイ。
使われている麺は同じで、カレースパイスで炒めたバージョンです。
コシのある太麺が好きなら、ここのカオソーイは病み付き必至!
店名 | Khao So-I/ร้าน ข้าว-โซ-อิ สาขา ซอยคอนแวนต์ |
営業時間 | 10:30-21:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/adTZqabiQkx75kvEA |
BTSサパーンクワイ駅近くの【ハンカオソーイラバーズ】
創業して10年以上経つ『ハンカオソーイラバーズ』ですが、以前はBTSアーリー駅近くで営んでいたそうです。
現在の場所に移転したのは6年ほど前。
店主いわく、ドンドンドンキの現地法人社長がこちらのお気に入りだそうで、しばしば来店していると言います。
日本人VIPが足を運ぶほどなので、当然ながらタイ人のファンは多し。
席数が少ないこともあり、時間帯やタイミングによっては待たなければならないので覚悟しておきましょう。
平麺のカオソーイガイは、それほど濃いスープでもないのですが、スパイスの香りがしっかりとした一杯。
これだけクオリティの高いカオソーイを提供しているなら、毎日のように盛況なのも頷けます。
別記事では『ハンカオソーイ ラバーズ』の全メニューを載せています。
店名 | ハンカオソーイ ラバーズ/Hann Khao Soi Lovers |
営業時間 | 08:00-21:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/Y5WQNEZTSrdFK5dX6 |
パヤタイ駅近く隠れた名店の北タイ食堂【ポーワーレストラン】
BTSパヤタイ駅から近い立地にも関わらず、大通りの喧騒を避けるように小道に入った場所に佇む『ポーワーレストラン』。
本特集で紹介する14店舗のうち、これまで来店したことがなかったのは2店舗ですが、そのひとつがこちらです。
場所も分かりづらいですが、店名だけを見ると北タイ料理店であることは分かりづらい。
といっても、老舗の食堂のような店構えではなく、開店してまだ数年という洒落た内装で落ち着いた雰囲気を醸しています。
店内の壁にいくつも掲げられているのはチェンマイの各所を撮影した写真。
灯りには白いコームが使われていて、北タイの雰囲気をしっかりと作り上げています。
店の趣旨としては北タイをテーマにしていますが、メニューは北タイに限ることなく、とにかくバラエティーに富んでいます。
ソムタムもあればカオパットもあるし、ムーグローブやらローティー、ラートナーなんかもある。
そしてアルコールもあるので、複数人でいろんな料理をシェアしながら、お酒を楽しむなんてことにも使えます。
これほどメニューがたくさんあるなら、一人で来店したけど3、4品食べたい!
と思ったけど、2品にしておきました。
まずは本命のカオソーイです。
トッピングはといえば、ムーグローブを選べるのでもちろんそれで!
まず驚かされたのが、スープの温度でした。
とにかく熱々!
他店では味わったことがないぐらいの温度です。
熱々好きの日本人なら、これだけでも高得点を授けたくなるでしょう。
それに加えてカリカリ豚が味わえるんだから、そりゃ合格点でしょ!
次なる料理はラープムームアン(ลาบหมูเมือง)。
いわゆる北タイのラープでして、一般的にはラープムークアと呼ばれている料理です。
北タイのラープにはマクウェン(มะแขว่น)という花椒が使われているのですが、これはイサーンのラープには使われていない、北タイラープ独特の香り
私はこれがたまらなく好きでして、カオニャオも進む。
食したことがなければ、カオソーイとともに『ポーワーレストラン』でぜひ。
別記事では『ポーワーレストラン』の全メニューを載せています。
店名 | ポーワーレストラン/พอวา |
営業時間 | 11:00-21:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/G4ZY7UREFQvtn1pF9 |
2003年創業 MRT駅すぐの北タイ料理店【ジアンハイ】
MRTパホンヨーティン駅すぐそばに2003年オープンした『ジアンハイ』。
バンコクの北タイ料理店としては老舗に数えられ、駅近という立地とカオソーイを始めクオリティーの高い北タイ料理を提供し続け、20年以上もの長きに渡りタイ人から支持を得ている店舗です。
創業して長いですがカフェのような内装もウケているのでしょう。
店舗に入ると日本語の記事が掲げられているのですが、これは私の古巣であるGダイアリーで掲載されたものです。
私がGダイアリーに関わる前の記事ですので、かなり古いんですが。
『ジアンハイ』でメニューに並ぶカオソーイは4種。
鶏肉、牛肉、豚肉、そしてチャーチューです。
チャーシュー入りのカオソーイは、ここで紹介する14店舗でこちらだけ。
珍しいものにすぐ飛びついてしまう性分ですので、注文したのはカオソーイチャーシューでした。
これが大正解。
脂の乗ったチャーシューは旨みに溢れている。
辛さは控えめのスープは優しい甘みもあり、つるんとした食感の平麺もいい。
スパイシーなカオソーイではないので、食べやすいのが特徴です。
メニューを見て気になった1品も追加注文しました。
北タイご飯のカオガンジンです。
カオガンジンといは豚の血を使って炊いたご飯で、ケープムーやムートート(揚げた豚肉)、野菜などが脇を固め、豪華な一皿に。
「豚の血」と聞くと及び腰になる方もいるでしょうが、臭みなどはないし、血を入れていることで深みがある。
食べず嫌いにならず、ぜひトライを!
別記事では『ジアンハイ』の全メニューを載せています。
店名 | ジアンハイ/ร้านเจียงฮาย |
営業時間 | 10:30-20:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/LzvkoDgrJjrp2JGv7 |
創業50年以上の渋いカオソーイ専門店【カオソーイチェンマイ】
見出しの店名をみて「同じ店をまた紹介?」と思われた方もいるでしょう。
1店舗目で紹介した『カオソーイチェンマイ』とまったく同じ店名を掲げた店が、バンコクにもう1店舗あるんです。
場所はチットラダー宮殿の近く。
ひっそりと佇む『カオソーイチェンマイ』は、創業して60年が経つ超老舗のカオソーイ専門店です。
歴史を感じる渋い店内に設けられた席数は3つのみ。
老齢の女性店主がいまでも現役で厨房に立ち、日々カオソーイを提供しています。
「日本の雑誌に載ったので日本人もたまに来るよ」
微笑みながらそう話してくれた女性店主は77歳だそうです。
そんな彼女が作る一杯がこちら。
創業当時からのレシピで提供しているカオソーイはスパイスの香りがよく、さらりとしたスープで、「昔ながらのカオソーイ」といった味わい。
昨今は濃厚さをウリにしている店舗が多い中、これほどシンプルなカオソーイはなかなか出会えません。
こちらの『カオソーイチェンマイ』では北タイという枠に囚われることなく、カノムジーンハイラム(ขนมจีนไหหลำ)という麺料理も提供しているのが面白い。
これは中華が源流で、うどんのような麺を使い、さっぱりとしたスープの麺料理です。
バンコクでカノムジーンハイラムを扱う店はかなり少ないだけに、カオソーイ専門店でこれを食べられるのはここだけかもしれません。
なぜカノムジーンハイラムがメニューにあるのか…。
「私の旦那が昔、カノムジーンハイラムを出す店で働いていたからメニューに入れたんだよ」
聞くと、もともとはランパーン県出身だったそうですが、ランパーンはマイナーな県なので、店名にするのは躊躇われ、メジャーな「チェンマイ」を冠したと話してくれました。
つまりこちらの『カオソーイチェンマイ』で出しているのは、ランパーン県のレシピなのでしょう。
静かな店内でカオソーイとカノムジーンハイラムを平らげた私は、店主にお礼を申し上げ店を後にしました。
別記事では『カオソーイ チェンマイ』の全メニューを載せています。
店名 | カオソーイ チェンマイ/ร้านข้าวซอยเชียงใหม่ |
営業時間 | 07:00-14:30 |
定休日 | 日曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/7mpocbx7Mvv1tLAx7 |
カオソーイの厳選14店舗はYouTubeでもご覧いただけます
今回、私が紹介するこれらの店舗は、ブログ用の取材を兼ねて動画でも撮影し、14店舗の特色を1本の動画にまとめて私のYouTubeチャンネルで公開しました。
"カオソーイ"と一口に言っても、各店舗のこだわりがそれぞれの味わいに反映されています。
多様な味を体験して、お気に入りの一軒を見つけていただければ幸いです。