牛肉を八角やシナモンなどで煮込んだヌアトゥン(เนื้อตุ๋น)は、クイッティアオやガオラオで使われることが多い料理です。
このヌアトゥンを鍋で提供するものを僕は「モーファイ鍋」と呼んでいて、僕はこれを愛してやまず、以前「私が愛する【モーファイ鍋】をバンコクで食べるならこの8軒!」という記事まで書いております。
本来「モーファイ鍋」とは鍋の名前をさし料理名ではないのですが、タイ人が注文するときに「ヌアトゥンモーファイ」と言っていることから、僕が勝手にモーファイ鍋と名付けちゃいました。
バンコクでかなりモーファイ鍋を食べ歩いてきた僕ですが、また新たなモーファイ鍋を見つけてしまったんです!
ラップラオ通りに店を構える『ソンブーンタイ』というお店です。
「ソンブーンタイ」への行き方
どういったお店なのかを説明する前に、『ソンブーンタイ』への行き方をご説明しておきましょう。
場所はMRTラップラオ駅とパポンヨーティン駅の中間あたり。
ここではMRTラップラオ駅を最寄駅としますが、もっとも近い出口は2番出口で、ラップラオ通りを出るとひたすら西へと歩いてまいります。
Googleマップ上での距離は550メートル。徒歩7分です。
「ソンブーンタイ」ではビールがキンキン!
『ソンブーンタイ』は2階建てで、1階はクイッティアオやガオラオ、モーファイ鍋を食べるなら2階へ上がる必要があります。
入店した際に「モーファイ」と伝えて2階へ上がればOKです。
なぜ2階をモーファイ専用にしているのかといえば鍋は団体客が多く、1階のテーブルだと座れないからだと思います。
2階席へ着くや僕がオーダーしたのはLEOビール。
出てきたビールを見て驚いたのが、瓶が凍っているほどキンキンに冷えとる!
ちめた〜いLEOビールを飲んでおりますと、モーファイ鍋がやってまいりました。
他と違うモーファイ鍋のスープ
僕は「全部の具材を持ってきてくれい!」と注文したため、ルークチンやら追加の牛肉、野菜などが並べられました。
ずらっと並んで具材ですが、1人でこの量は多い!
鍋にはもともと牛もつなどの具材も入っているので、それも含めると3人ぐらいでシェアできる量でしょう。
かといって怯むはずもなく、追加で白飯も注文してやりましたよ。
炭火で熱せられている鍋はグツグツと煮えておりまして、そこへルークチンや牛肉、野菜などを投入。
しばし待つわけですが、スタッフの女性が何かを持ってきて鍋の横に設置しました。
彼女が持ってきたのは超小型の扇風機。
炭火に空気を送り込み、さらなる火力を得ようという作戦のようです。
このようなアイテムを起用しているモーファイ鍋屋は見たことがなく、『ソンブーンタイ』がお客さんからの声を拾い形にしたアイディアなのかもしれません。
火が通ったところで、まずスープ。
ん?ん? これまで食べたモーファイ鍋のスープとは味が異なっている。
一般的なモーファイ鍋(ヌアトゥン)は冒頭でも説明したように、スープに八角やシナモンが使われていることから中華ハーブの香りがします。
ところがこちらのモーファイ鍋は酸味と辛味もあり、タイカレースープのような風味すらある。
しかも、他店のモーファイ鍋では出てこないナムチム(付けダレ)まで添えられているのでございます。
これは新種のモーファイ鍋と呼ぶべきか!?
そんなことを思いながら食べすすめていると、最初は違和感を覚えていたのですがどんどん惹きつけられていき箸が止まらない!
恐ろしいまでの誘引力を見せつけられ、あれだけあった具材を完食してしまいました。
「ソンブーンタイ」のモーファイ鍋メニュー
モーファイ鍋のメニューは牛と豚の2つ。
追加具材はルークチンや内臓系などがあります。
全メニュー
モーファイヌア/หม้อไฟเนื้อ(牛肉のモーファイ鍋)
ヌアソット/เนื้อสด(生牛肉)
ヌアラーイ/เนื้อลาย(牛すね肉)
ルークチンヌア/ลูกชิ้นเนื้อ(牛のルークチン)
ルークチンエン/ลูกชิ้นเอ็น(牛すじ肉のルークチン)
クルアンナイウア/เครื่องในวัว(牛モツなど)
モーファイムー/หม้อไฟหมู(豚肉のモーファイ鍋)
ヌアムーソット/เนื้อหมูสด(生豚肉)
ルークチンムー/ลูกชิ้นหมู(豚のルークチン)
ヌアムースライド/เนื้อหมูสไลด์(豚肉のスライス)
グラドゥークムートゥン/กระดูกหมูตุ๋น(豚軟骨の煮込み)
クルアンナイムー/เครื่องในหมู(豚モツなど)
有名人も取り上げた「ソンブーンタイ」
入店時、1階をきちんと見ていなかったのですが食事後に観察してみると、壁には有名人が来店した写真がたくさん掲げられていました。
箸が止まらなくなったのは僕だけではなく、タイ人も同じようです。
男性店主に創業年数を聞くと40年。
モーファイ鍋好きならば少し足を伸ばして、『ソンブーンタイ』を味わってみたいただきたいです。
ちなみに僕の食事代は510バーツ。
ビール代が80バーツ、ご飯が10バーツ(たぶん)だったので、これを引くと鍋&具材が420バーツということになります。
あれだけの量だから価格は相応なんですが、1人なら追加具材は要らないかも!
お店情報
ソンブーンタイ/สมบูรณ์ไทย
TEL:0814441102
OPEN:09:30-20:00(基本無休)