「タイ北部全県の旅」で3県目に訪れたのがナコーンサワン県です。
タイには「ナコーン」を冠した県名が多く、どれがどの県だったか混乱することが少なくありません。
ナコーンが付く県は
ナコーンシータマラート県(南部)
ナコーンラーチャシーマー県(東北部)
ナコーンナーヨック県(中部)
ナコーンパトム県(中部)
ナコーンパノム県(東北部)
の合計5県。
さらに、似たような県名「サコンナコーン県」なんてのもあるから紛らわしい。
覚えるのが一苦労なナコーンサワン県ですが、以前から来たいと思っていた県の一つでした。
目次
- 1 ナコーンサワン県の地元グルメを食べ巡る
- 2 ナコーンサワン県の地元グルメ①|ピン川沿いのホイトート専門店【ホイトート ジェーフアイ】
- 3 ナコーンサワン県の地元グルメ②|支店もあるガオラオの超人気店【ナイスイトン ルアットムー】
- 4 ナコーンサワン県の地元グルメ③|川魚料理を始めメニュー多数【ナーパープラートートマン】
- 5 ナコーンサワン県の地元グルメ④|県内でトップクラスの麺食堂【ナイティー クイッティアオルークチンプラーグライ サームロット】
- 6 ナコーンサワン県の地元グルメ⑤|濃厚スープのモーファイ鍋【クイッティアオルア ボラン スックラチャクル】
- 7 ナコーンサワン県の見どころへ
- 8 ナコーンサワン県の地元飯はYouTubeでも公開中
ナコーンサワン県の地元グルメを食べ巡る
ナコーンサワン県に思い入れがあったのは、チャオプラヤー川の源流がこの県にあるからです。
北から流れるピン川とナーン川は、ナコーンサコン県のパーサーンで合流。
ここでチャオプラヤー川となり、300km以上離れたバンコクまで流れていきます。
母なる川の起源はナコーンサワン県に有り。
チャオプラヤー川を愛する者として、ナコーンサワン県は聖地のような場所です。
なんてことを言いながら、タイ北部全県の旅で初めて訪れたのですが!
チャオプラヤー川を生んだナコーンサワン県。
聖なる土地といっても過言ではないこの県で、旨い飯を求めて食べまくりました。
地元で評判の5軒を紹介しましょう!
ナコーンサワン県の地元グルメ①|ピン川沿いのホイトート専門店【ホイトート ジェーフアイ】
まず1軒目に訪れたのは、ピン川沿いに店を構える『ホイトート ジェーフアイ』です。
街の中に中華の赤い提灯がいくつも見られるように、ナコーンサワン県には華僑が多く住み、いたるところにタイ中華料理を扱う店が目立っています。
ホイトートもそのひとつ。
小麦粉を溶いた生地に、ムール貝に似たホイメンプー(หอยแมลงภู่)を混ぜて焼く料理です。
『ホイトート ジェーフアイ』はホイメンプーだけではなく、他の具材もトッピングできるとあり、欲張った私はぜんぶ乗せをリクエストいたしました。
ホイメンプー以外のメンツは、イカ、エビ、牡蠣、カニカマの全5種。
鉄板で調理されたホイトートは、サクッとした食感が楽しめる焼き加減に仕上げられ、油っぽさはまったく感じない。
しかも贅沢に5種の具材も味わえるのだからイイね。
ホイトートでスイッチが入った私は、オースワンも追加注文!
こちらはふわふわに仕上げられていて、牡蠣はとろんとろん。
ビールが欲しくなったものの『ホイトート ジェーフアイ』はアルコールがありません。
そんなことは想定済みで、コンビニで買っておいた缶ビールを取り出し、絶品の2品とともにいただきました。
店名 | ホイトート ジェーフアイ/หอยทอดเจ๊ฮวย |
営業時間 | 17:00-22:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/kCvjZt8HgTnU8ngd6 |
ナコーンサワン県の地元グルメ②|支店もあるガオラオの超人気店【ナイスイトン ルアットムー】
ナコーンサワン県内で、ここほど人気のガオラオ屋はないでしょう。
執筆時点でGoogle Mapのレビューが1000件を超えている『ナイスイトン ルアットムー』でございます。
タイ国内最大の飲食店情報サイトWongnai(ウォンナイ)の、USER's CHOICE 2023に選ばれた実力だけに、客足が絶えない人気を誇っています。
店頭の大鍋で煮込まれているスープを覗き込むと、旨さの詰まった香りが顔面に押し寄せ、それだけで悶絶寸前。
ヤバい店に来てしまったようです。
運ばれてきたガオラオには、ルアット(血の豆腐)、豚肉、レバーなどなど具材が贅沢に入っている。
スープは一口いただいただけで、深みのある味わいにやられました。
これは旨い!
1000件を超えるレビューは伊達ではありませんでした。
もう1品はカオトムヘン(ข้าวต้มแห้ง)。
汁無しのカオトムのことで、あまりおいている店が少ないこともありオーダーしました。
特に味付けはされていないのですが、揚げたニンニクと揚げ油の香りと、油カスのガックムーが絶妙な役割を果たしていて、これもガオラオに負けない一品。
ナコーンサワン県での必食の2皿に認定です。
店名 | ナイスイトン ルアットムー/นายซุ้ยต้มเลือดหมู |
営業時間 | 04:30-14:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/XabJduihumfeXbB4A |
ナコーンサワン県の地元グルメ③|川魚料理を始めメニュー多数【ナーパープラートートマン】
ピン川とナーン川が合流するエリアだけに、川魚が豊富に獲れるのはナコーンサワン県の特徴。
そんな川魚を使った料理を提供しているのが『ナーパープラートートマン』です。
ここのおすすめメニューを見てまず気になったのは「プラータゴーメナームヌンブアイ(ปลาตะโกกแม่น้ำนึ่งบ๊วย)」。
プラータゴー(ปลาตะโกก)という耳にしたことのない魚の蒸し料理です。
調べてみたところ、プラータゴーはコイ科のよう。
バンコクでお目にかかれない魚だけに、これは食べておかなければ!
ぶつ切りにしたプラータゴーを、醤油ベースのタレを使い味付けをしています。
生姜や椎茸、ネギなどの風味があり、脂が乗ったプラータゴーの旨味を最大限に引き出している。
スタッフからは「一人で食べる量じゃないよ」なんて言われましたが、一人で平らげましたw
おすすめメニューに載ってはいなかったものの、評判が高いのがトートマンプラー。
ぷりぷりとした食感の素晴らしさに加え、小麦粉を使わず魚肉だけを使っただけに香りも良く、必食の一品です。
他に惹かれたのは、ルークチンがたっぷり入ったゲーンキアオワーン。
これでもかというほど入ったルークチンは食感と香りが秀逸で、なによりもグリーンカレーそのものの仕上がりに驚かされました。
甘みは抑えほどよいスパイシーさで勝負しています。
【ナーパープラートートマン】のおすすめメニュー
とにかくメニュー数が多い『ナーパープラートートマン』。
おすすめメニューをカタカナ併記しました。
プラーゴッドやプラーレートなど、他にも珍しい魚を使った料理が揃っています。
プラータゴーメナームヌンブアイ/ปลาตะโกกแม่น้ำนึ่งบ๊วย
クンフォイメナームトートグローブ/กุ้งฝอยแม่น้ำทอดกรอบ
ゲーンクアエンホイコム/แกงคั่วเอ็นหอยขม
プラーレートトートラードナムマカーム/ปลาแรดทอดราดน้ำมะขาม
ムーデッディアウトート/หมูแดดเดียวทอด
プラーブーヌンシーイウ - ヌンブアイ/ปลาบู้นึ่งซึอิ้ว - นึ่งบ๊วย
プラーゴッドチューチーガティ (プラーマイトート)/ปลากดฉู่ฉี่กะทิ (ปลาไม่ทอด)
ヌアケムパットガパオ/เนื้อเค็มผัดกะเพรา
ヌアケムトート/เนื้อเค็มทอด
ゲーンキアオワーンヌアプラーグライクード「ルークチン」/แกงเขียวหวานเนื้อปลากรายขูด (ลูกชิ้น)
カノムジーン/ขนมจีน
プラーガポン「トゥア」トートラードナムプラー/ปลากะพง(ตัว)ทอดราดน้ำปลา
トムソムプラーマー/ต้มส้มปลาม้า
プラーラーサップ-パックソッド/ปลาร้าสับ - ผักสด
店名 | ナーパープラートートマン/ร้านอาหารหน้าผาปลาทอดมัน |
営業時間 | 09:00-20:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/DMeGz2VQKozqj2EK6 |
ナコーンサワン県の地元グルメ④|県内でトップクラスの麺食堂【ナイティー クイッティアオルークチンプラーグライ サームロット】
先述したようにナコーンサワン県は華僑が多く住む街であるためか、よく見かけるのはクイッティアオ屋です。
クイッティアオはもともと潮州から渡ってきた中国人が伝えたものなので、店舗数は華僑の人数に比例しているのでしょう。
クイッティアオ屋が群雄割拠する中、頭ひとつ抜けているのがやたら店名が長い『ナイティー クイッティアオルークチンプラーグライ サームロット 』。
プラーグライ(ปลากราย)という魚を使ったルークチンがウリのようで、店名にも冠せられています。
ここで目を引いたのがセンプラーグライ。
プラーグライを原料にした練り物のことで、これを麺のように仕上げています。
センプラーはバンコクで幾度も食べたことがあったものの、センプラーグライ思っていたモノとはまったく違っていました。
これまで食べたことがあるセンプラーは、練り物なのでつるんとした麺の食感はなかったのですが、センプラーグライはうどんに近い食感でかなり麺に近い。
麺と同じぐらいのボリュームがあるのは、プラーグライを原料とした小さなルークチンたち。
ぷりぷり感と魚の香りが楽しめ、さらにあっさりスープがそれらの旨味を引き立ててくれる。
昼前だというのに、多くの客で広い店内が埋まっているのも頷けます。
サブメニューのムーサテと餃子もおすすめです。
店名 | ナイティー クイッティアオルークチンプラーグライ サームロット /ร้านนายตี๋ ก๋วยเตี๋ยวลูกชิ้นปลากราย 3 รส |
営業時間 | 09:00-20:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/KUEA7Z2HRpFgVCHNA |
ナコーンサワン県の地元グルメ⑤|濃厚スープのモーファイ鍋【クイッティアオルア ボラン スックラチャクル】
5店舗目もクイッティアオ屋ですが、こちらにはモーファイ鍋があるという情報をゲットし来店。
メニューに載っているのは、1から5までのモーファイ鍋セットです。
一人での来店だったのでもっとも安価なセット1を選んだのですが、それでもけっこうなボリュームの数々が運ばれてきました。
煮込んだ豚肉がたっぷり入ったモーファイ鍋の他に、選べる麺が2種類、スペアリブを煮込んだ料理、油カスのガックムー。
そして飲み物も付いていて、デカいペットボトルの水と350ccのコカコーラ。
これだけのセットで259バーツって、原価計算を間違えているのもしれません!
モーファイ鍋で特筆したい1点目はスープ。
これが濃厚で、センレックやバミー麺を入れたら、麺がスープをがっつり吸って旨いのなんの。
油カスのガックムーを投入し、カリカリ感も楽しむ。
煮込んだ豚肉も名優たる役割を果たしていて、このモーファイ鍋になにも言うことはありません。
ナコーンサワン県へ行くことがあればぜひ食べてもらいたいモーファイ鍋です。
店名 | クイッティアオルア ボラン スックラチャクル/ก๋วยเตี๋ยวเรือโบราณ สูตรราชครู |
営業時間 | 09:00-16:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/AKtLMRz4KwcyeYy87 |
ナコーンサワン県の見どころへ
この記事だけを見ると、ただ食べているばかりのように映るかもしれませんが、見どころにも立ち寄っております。
まず一つ目は、チャオプラヤー川の源流となる、ピン川とナーン川の合流地点にあたるパーサーン(พาสาน)。
特に夕暮れは美しく、対岸にあるテパラック神社も拝むことができます。
もう一つは丘の上に建つ寺院ワット キーリーウォン(วัดคีรีวงศ์)。
黄金色に輝く仏塔は荘厳で、また眼下に広がる景色は絶景です。
"母なる川"のチャオプラヤー川が始まる場所であり、多くの華僑が旨い店を営み人々の胃袋を満たしてきたナコーンサワン県。
バンコクから車で4時間ほどで行ける距離ですので、この県の魅力に触れてみてください。
ナコーンサワン県の地元飯はYouTubeでも公開中
本記事で紹介したナコーンサワン県のお店は、私のYouTubeチャンネルでも公開しています。
動画では観光場所の映像もありますので、そちらも併せてご覧ください。