バンコク以外

【タイ最北の街 メーサイ】
国境の街にあった北タイ料理カオレムフン

チェンマイの国境に近いファンという街に、雲南風スキー鍋といった料理があると知り空路でチェンライ入りして、レンタカーで2時間かけて当地まで向かった、というのが前回の記事でした。
雲南風スキー鍋を完食したので目的は果たせたのだけれども、せっかくチェンライまで空路で来たのだから、これだけでバンコクへ戻ってしまうのはなんだか切ない。
チェンライ市街地で一泊した私は、翌朝レンタカーのエンジンを始動。ミャンマー国境へと続くパポンヨーティン通りを北へと走らせました。

タイ最北にある国境の街メーサイへ

チェンライ市街地から北へひたすら走ると、ミャンマーとの国境に接するメーサイという街に行き着きます。私はこの街を目指して北上していたのですが、途中、私の興味をくすぐる食堂を見つけてしまいました。
車やバイクがなければ到底来れないであろう、地元民だけが集う『ナンヌンジャオガオ』という食堂です。

見たこともない北タイ料理がある老舗食堂「ナンヌンジャオガオ」

国道沿いに立地しているとはいえ、周囲には何もなく、ここで停車して飯を食おうという酔狂な外国人は皆無だったでしょう。
私も事前にはこの店の詳細を知らなければ、100%立ち寄ることはなかったと思います。私が気になっていたのは以下2つの料理です。

ルークア/หลู้คั่ว

ルークア/หลู้คั่ว

聞いたことのないルークアなる料理。固めた牛の血を炒め、ラープにした北タイ料理なのだそうです。
牛の血を使っていると聞き恐る恐る口に運んだのですが、臭みなどは一切なし。ネギや香草がほのかに香り、熱々で旨い。
「牛の血」というワードで抵抗感を覚える方が多いでしょうが、クセや臭いはまったくないので思い切ってお試しあれ!

サー/ส้า

サー/ส้า

豚のモツ類を炒めた料理です。他料理で例えるとラープに近く、こちらもモツの臭みなどなく、香草の香りとともに楽しめます。

食後『ナンヌンジャオガオ』の店主と話したところ、創業して50年ほど。
私が食した2品はどちらも耳にしたことのない料理名でしたが、北タイ料理のひとつだそうです。
北タイはミャンマーとの国境に接し少数民族も多いため、幾つもの食文化が溶け込み、北タイ料理の深みになっているように思います。

【SHOP DATA】
「ナンヌンジャオガオ(ร้านอาหารหนานนวลเจ้าเก่า)」
TEL:081-288-8973
OPEN:08:00-20:00(基本無休)

北タイで出会った 少数民族タイヤイ族の料理「カオレムフン 」

『ナンヌンジャオガオ』を発った私はふたたび北上。タイ最北の街メーサイに入りました。
メーサイはミャンマーのタチレクと接している国境の街でもあり、立地柄ミャンマーから入ってきた食文化も垣間見ることができます。
そのひとつがカオレムフン(ข้าวแรมฟืน)。カオフンとも呼ばれるこの料理は少数民族のタイヤイ族の食文化で、私が訪れた『カオレムフンパーナン』は専門店として地元では知られた人気店です。

タイとミャンマーを結ぶイミグレーション。

カオレムフンパーナン/ข้าวแรมฟืนป้านาง

カオレムフンとは豆をどろどろになるまで煮込み、それを固め、野菜などを盛り付けた料理。私がこの料理に初めて食したのはチェンマイ市街地の「雲南ムスリム市場」でした。
これまで食してきたタイ料理とは似たものはなく、個性きらめくカオフンに心がときめいた私は、バンコクでこの料理を食べられる店はないかと必死で検索。
唯一見つかったのがホイクワンの北タイ食堂『ラーンバイブア』でした。
私が探した限りではありますが、それでも1店舗しか発見できなかったのは、カオフンがそれほどレアな北タイ料理であるということでしょう。

話が逸れましたが、私が来店した『カオレムフンパーナン』。女性店主が営んでいるこじんまりとした食堂で、昼を過ぎた時間だというのに地元の人々で賑わっているのは人気店の証です。
店内にカオレムフンについての説明文があったので、日本語訳しました。

カオレームフーンはメーサイローカルの人に人気がある食べ物です。肉を食べないベジタリアン向けの料理だと言えます。
調理法は、米粉と大豆とピーナッツを製粉しかき混ぜて煮詰めて冷めるまでおく。
冷めたら小さく切って、具を入れて調味料で味を付けていきます。
具や味付けで使うのは、炒りピーナッツや煎りゴマ、しょうがスープ、炙った乾燥唐辛子、揚げニンニク、黒醤油、タイ北部の納豆、塩など。
タレは、ナムスー(甘酸っぱいタレ)とトマトタレ(ほんのり酸っぱいタレ、甘くない)あり、生野菜と茹で野菜と一緒にいただきます。

カオレムフンルアン/ข้าวแรมฟืนรวม

カオレムフンルアン/ข้าวแรมฟืนรวม

紫や黄色など四角に切ったものがカオレムフン。各色があるのはそれぞれの原材料が異なっているためで、味にそれほどの違いはありませんが、多少食感が異なってきます。
カオレムフンの他には香草やピーナッツ、そしてたっぷりのキャベツが入り、酸味の効いたスープが全体をまとめています。

ミールアンナムスー/หมี่เหลืองน้ำซู่

ミールアンナムスー/หมี่เหลืองน้ำซู่

ミールアンとは「黄色い麺」という意味のように思ったんですが、出てきたのは白い麺。さきほど紹介したいカオレムフンルアンと同じスープがの麺バージョンといった感じです。
この2品とも各20バーツ(70円)。肉類が使われていないため原価が安いこともあるのでしょうが、コスパ高い!

創業40年の『カオレムフンパーナン』

このお店には女の子のスタッフもいるけれど、彼女は皿を下げたり洗い物などお手伝い程度で、調理しているのは女性店主ひとりだけです。

「創業して40年ほどよ。カオレムフンはタイヤイ族の料理なのよ」

お店を営む女性オーナー。

地元の方たちが来店し話に花が咲いていました。

開業して40年ならば、彼女の親の代から営んでいる店舗なのでしょう。
お店の様子は私のYouTubeでご覧いただけるので、そちらもぜひ!

【SHOP DATA】
「カオレムフンパーナン(ข้าวแรมฟืนป้านาง)」
TEL:080-5055-854
OPEN:08:00-16:00(基本無休)
PRICE:20B〜

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  • この記事を書いた人

西尾 康晴

2011年にタイへ移住。2015年から「激旨!タイ食堂」の運営を開始。2017年4月に旅行会社TRIPULL(THAILAND)Co.,Ltd.を起業し、現在は動画制作事業HUSHと共に運営しています。

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