プロンポン駅からトンロー駅にかけてのスクンビット通りは、コンドミニアムがどんどん建設されるわ、新しい飲食店などは増えるわで、数ヶ月経つと景色が変わっていると言っても過言ではありません。スクンビット・ソイ38にあった屋台街を始め、中心部に点在していた屋台の多くは撤去。食文化も変わりつつあります。
過渡期を迎えたバンコク。
激変していく中で、ずっと変わらず、ひたむきにタイ飯を出し続けているのが、今回取り上げる『Tang Meng (タンメン)』という食堂です。
スクンビット・ソイ49の入り口にたたずむ古き食堂
BTSトンロー駅からプロンポン方面へ歩くこと3〜4分。スクンビット・ソイ49の入り口に、古い食堂を見たことがある方も多いでしょう。開発が進み、瀟洒な店が増えている場所だけに、違和感すら覚える味のある外観。前を通るたびに惹かれておりましたが、ついに来店いたしました。
店に向かって右側は鶏がぶら下げられ、左手は麺やルークチンが積まれている『Tang Meng』。『東明』という漢字表記もあるので、華僑系のお店でしょう。カオマンガイは注文しようと企んでいたのですが、他のメニューをどうするか。客を観察するとバミー麺をオーダーしている人がけっこういらっしゃるので、バミーのスープ有り、無し、そしてカオマンガイというラインナップです。
創業60年以上だけにどの料理も秀逸
バミー麺は平麺とノーマル麺の2種類があり、私は平麺をチョイス。トッピングには豚肉、ほうれん草、ルークチン2種類、揚げたワンタン、ミンチボールと数種類の具材が盛られ、なるほど豪勢。汁なしバミーはタレがかかっていないので、酢やナンプラー、唐辛子を好みで調合し麺に絡めます。
カオマンガイのご飯は生姜やにんにくがほのかに香る程度に炊かれ、ぷりっとした食感の鶏肉といい出来の素晴らしい一皿。聞くと創業60年以上というから、バミーやカオマンガイが旨いのも納得です。
カオマンガイやバミーのほかにカオパットなどのメニューも有り
『タンメン』は若いスタッフがほとんどおらず、中年から初老ぐらいの年齢の方がほとんどです。しかも女性が多い。いったい誰がオーナーなのか。
「うちは家族で営んでいるからオーナーっていうのはいないね」
なるほど。なんとなくみなさんの雰囲気が似ていると思ったら血縁関係でした。60代以上の方が多いように見えますが、よく喋るし、よく動く。みなさんお元気でございます。
『タンメン』はカオマンガイやバミーのほか、カオパット(炒飯)、ガパオライス、カオムーデーンといったメニューもありますよ。
【SHOP DATA】
「タンメン(ตังเม้ง )」
TEL:02-258-7202
OPEN:8:00-17:00(日曜日休み)
ADDRESS:887 Sukhumvit Rd, Khwaeng Khlong Tan Nuea, Khet Watthana, Krung Thep Maha Nakhon 10110
PRICE:カオマンガイ50B、バミー50B、ガパオライス50B