2023年3月:本文と店情報を加筆修正しました。
バンコクの旧市街地には、ガイドブックに載っていない旨い店がいたるところに点在。
私がこれまで紹介した店は一部でしかなく、知られざる名店がまだ数多く散らばっているグルメエリアです。
つい先日紹介した、バンコクでは珍しい海南麺を置く『カノムジーン ハイラム ゴールン』も旧市街地で長年営業しているクイッティアオ屋。
『カノムジーン ハイラム ゴールン』が立地するMahannop通りは、旧市街地の中でも特に名店が集中しており、カオマンガイ屋『ランファー』、カノムクイチャーイ(ニラ饅頭)の人気店『カノムクイチャーイ ジェイトゥーイ』なども並んでいます。
私はこの通りを歩きつつ、それらの店を眺め、どこで食事をしようかと逡巡。
決めあぐねている私の視界に、店内を黄色に染めた店舗が入ってきました。
こんな店、あったっけ…。
Mahannop通りは老舗が多く古い木造の店舗ばかりなので、黄色の店内は目立つこと甚だしい。
旧市街で出会ったカオナーガイ専門店
歩道から店内を覗き込むと、女性スタッフが声をかけてきました。
「カオナーガイどうですか?」
カオナーガイとは、ほんのりと甘めの餡かけに鶏肉を入れ、白飯にぶっかけるご飯もの。
辛みや酸味はなく、タイ料理の中でも食べやすい料理です。
ご飯ものだけにどこでもありそうなカオナーガイですが、意外ながら専門店は多くありません。
カオナーガイを最後に食べたのはいつだったかな…。
出会う機会が少ない一品でもあるので、この店についてまったく情報を持たないまま、カオナーガイを食すことにしました。
店内にはタイ人客だけではなく、欧米人バックパッカーの姿も。
旅行者が入りやすいのはメニューに英語が併記されていることもあるのでしょう。
そのうえ、従業員の女性は聞き取りやすい英語で欧米人に対応しているので、タイ語を話せない旅行者にとっては至れり尽くせり。
私はカオナーガイだけではなく、バミー麺を使ったバミーナーガイもオーダーしました。
カオナーガイ(ข้าวหน้าไก่)
バミーナーガイ(บะหมี่หน้าไก่)
ほどよい甘みの餡かけは無邪気な食欲を発揮させ、同じテイストの2皿であるにも関わらずサクッと完食。
カオナーガイって食べやすく万人受けしそうなのに、なんで専門店が少ないのかねぇ…。
中国からタイへ渡って来た2人がカオナーガイ屋台を創業
「お店はここでオープンして半年ほどですが、お爺ちゃんの代から営業していて創業80年を越えているんです」
約80年前、Poonさん兄弟2人は中国からタイへ移住。
当初は天秤を担ぎカオナーガイを売っていたそうですが、徐々に常連客を増やすことに成功し、店舗を構えるまでに至ったといいます。
その後はご家族がレシピを継承、半年前に現在の場所へ移転しました。
『カオナーガイ ラーン セー プン』を支えているのは女性ばかり。
ご家族だけで切り盛りしているそうです。
「これも人気メニューなので、ぜひ食べてみてください!」
アップルさんが勧めてくれたのは、蒸したもち米にムーデーン(焼豚)を乗せたカオニャオ ムーデーン。
一見するとタイ料理に見えないほど、オシャレに仕上げています。
カオニャオにムーデーンを乗せるだけのシンプルな一品ですが、私は今までお目にかかったことがありません。
他店も真似してメニューにすればいいと思いますよ!
同店ではカオナーガイだけではなく、自家製の豚ワンタン(ギアオムー)も自慢の一品だそうです。
80年守り続けてきた味を、家族一体となって提供し続ける『カオナーガイ ラーン セー プン』。
再出発した老舗も、名店が軒を連ねるMahannop通りで光り輝く存在になっていくでしょう。
店名 | Sae Phun/ข้าวหน้าไก่ร้านแซ่พุ้น |
電話番号 | 061-994-7171 |
営業時間 | 08:00-14:00(水曜日休み) |
Google Map | https://goo.gl/maps/mp74uHMGDgjMorDt7 |
https://www.facebook.com/pooncuisine/ |