タイでは9月か10月に、ギンジェー(กินเจ)と呼ばれる菜食習慣が9日間あります。
期間中、街の至る所に「齋」と記された黄色い旗が掲げられるようになり、期間だけは菜食メニューに切り替えるタイ飯屋も少なくありません。
菜食によって心身を清めるという意味がり、肉や魚はもちろん、動物性の油、刺激の強い味付けの物、アルコールなどが禁じられます。
野菜はすべてオッケーかといえばそうでもなく、匂いの強い野菜、ニンニク、ネギ類、ラッキョウ、ニラと煙草の葉なども同様だそうです。
ギンジェーメニューを通年提供している飯屋
私はギンジェーの期間に幾度かは菜食メニューをいただくことはありますが、「アルコールがダメ」という禁止項目を守ることはできず、貫き通したことはありません。
ギンジェー期間中に提供されるメニューには、豆腐や野菜などで肉に似せたメニューなどもあるんです。
そんな菜食メニューを通年食べられるのが、ジャルンクルン通りから少し入った場所にある『TIEN SIN VEGETARIAN FOOD』です。
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オーガニック米も入ったぶっかけ飯
朝9時に来店すると、タイ人だけではなくマレー系のような人も方もいて、席のほとんどが埋まっています。
ゲーン(タイカレー)からお惣菜まで揃った料理の数々は、肉や魚が使われていませんがバリエーションが豊富。
肉じゃなかろうかというようなものもありますが、肉ではなく豆腐などを代用し肉のような料理に模しているんです。
ぶっかけ飯屋ではあまり見かけないオクラのお惣菜も発見。
私は、豆腐を使いひき肉のように見せている品とオクラとの2品をぶっかけました。
タイのギンジェーメニューは非常に良く出来ており、肉や魚を使わずとも旨い。
もともと「肉を食いてぇ衝動」が薄い私ですし、これだけ旨ければなんの不満もなくいただけます。
今年のギンジェーは、菜食だけで乗り切れるんじゃないだろうか。
ふとそう思いましたが、アルコールが飲めないことを思い出し断念。
食べ進めていると、ご飯が少し違うことに気付きました。
どうも白米だけではなさそう。
オーガニック米も入っているようです。
「米は5種類をミックスして使っているんだよ」
私の質問に答えてくれたのは、店員の女性でした。
センスが光る菜食メニューの数々
店主なのかと思いきや違ったようで、私が食べ終わる前に市場へ行ってしまったそうです。
この女性に創業年数を聞くと、「長いよ〜」の一言。
「長いよ〜」という返答はときどきあるんですが、何度か質問していると答えてくれる場合がほとんどなんです。
一度目に聞いたときは計算するのが億劫だからこう答えるんでしょう。
2回、多くて3回ぐらい聞くと計算し始めてくれるんです。きっと面倒なんでしょうね。
なので今回も、しばらく間を置いてからふたたび質問してみました。
「創業して何年ですか?」
「ん〜〜、30年以上だね」
ギンジェーのぶっかけ飯を提供し続け30年。
店主が菜食主義でこのお店を始めたのかどうかは確認出来ず。
ひょっとして実は肉好きで、店以外では血の滴るようなステーキをばくばく食べているのかもしれません。
べつに構わないんですが…。
『TIEN SIN VEGETARIAN FOOD』にはクイッティアオもありお値段40バーツ。
もちろんトッピング素材はギンジェーです。
ギンジェー用インスタント麺は一袋7バーツ。
たまには菜食日にして、健康に気遣っていこうかな。
お酒もたまには抜いて。
【SHOP DATA】
「TIEN SIN VEGETARIAN FOOD」
TEL:02-234-8183
OPEN:6:00-14:00(日曜日休み)
ADDRESS:439 road-Vieng, Silom, Bang Rak, Bangkok 10500.
PRICE:ぶっかけ飯40B