去る10月6日に紹介したムーガタ屋「Heng Heng Heng」のすぐ隣に、負けず劣らず賑わっている店があるのです。カオトム(ข้าวต้ม)を専門とした「Khao Tom Pra Ginpo」。カオトムとはお粥なんですが、ジョークのように米がなるなくほど煮込まれたものではなく、ご飯がしっかりと残った日本でいう雑炊のようなタイ料理です。日本の媒体ではあまり紹介されていませんが、開店の18時から遅くまで客足が途絶えることのない有名店。
あらゆる具材を使ったカオトムがあり、牡蠣、イカ、エビ、海鮮などから、ハタ、スナッパーといった魚のカオトムまで揃っており、最高額はバターフィッシュと海鮮のカオトムでなんと500バーツ!
お粥で500バーツでっせ!
関西弁が出るほど興奮してしまいました。
とはいえもっとも安いものでも、イカのカオトムで100バーツ。
先日取り上げた、同じジャルングルン通りにあるお粥専門店「ジョークプリンス」のジョークは40バーツだというのに、この価格差はいったいどういうことなんでしょうか。
スープには大量のエビを使用
さて、私がオーダーしたのは牡蠣のカオトム。
米粒の量と匹敵しておるのではないだろうかと思うほど、こぶりの牡蠣がどっさり。
滋味に満ちたスープと牡蠣のスペシャルタッグです。カオトムも旨いのですが、特筆したいのはナムチム。
他店で味わったことのない濃厚な味噌風味に、私の舌は一発ノックアウト!
めちゃくちゃ旨い!すべての牡蠣をコレに付けて食べたほどです。
いやぁ、なんだこれ。
さまざまな食材に合いそう。
「創業して85年ですよ」
お店のことを話してくれたのは、受付けに座っているオーナーのオーさん。
もちろん彼が創業者ではなくすでに3代目なのだそうです。カオトムのスープは6時間煮込んで作っているのだとか。
スープを仕込んでいる調理場を無遠慮に覗かせてもらったところ(もちろん許可は得ています)、別の寸胴に入っていたのは大量のエビ!
これがスープにコクを与えているのでしょう。
スープに手間ひまとあらゆる食材を使っていることで、どうしても価格が上がってしまうのかも。
店内に掲げられた一枚の写真に目が釘付け
カオトムを作っている調理場は店の入口にあり、ここで腕を振るっている男性。
話しを聞くとオーナーの息子さんで、彼が4代目だそうです!長い歴史を刻んでいるお店は必ずと言っていいほど親子でお店を切り盛りし、父親から息子へと味が継承されていく。
客も同様で、両親が通っていたお店に成人した子どもが通う、ということもあるのでしょう。
カオトムの調理場に並んでいた魚の切り身たち。
どういう魚なのかを聞いてみたところ、
ガポン(กระพง)=スナッパー(フエダイ?)
ガオデーン(เก๋าแดง)=赤ハタ
プラーガーオ(ปลาเก๋า)=ハタ
そして調理場の目の前に掲げられているのは店を象徴するかのような巨大魚。カオトム専門店ですが、ホイトート(牡蠣入りタイ風お好み焼き)もあり、他の人たちが美味しそうに食べているのを見て、膨れた腹をさすりながら羨ましげに見ていた私です。店内にいろんな写真が掲げられています。
その中に自分の目を疑うような写真を発見。
なんと、双子の長寿で有名なキンさんギンさん!
この店に来店したわけではないようですが、なぜキンさんギンさんの写真が掲げられていたのかは分かりませんでした…。
【SHOP DATA】
「Khao Tom Pra Ginpo(ข้าวต้มปลากิมโป้)」
TEL:02-675-2598
OPEN:18:00-24:00
ADDRESS:1987 Charoen Krung Rd, Wat Phraya Krai, Bang Kho Laem, Bangkok 10120
PRICE:牡蠣のカオトム150B、海鮮カオトム150B、イカのカオトム100B、エビのカオトム100B、バターフィッシュのカオトム400B
FACE BOOK:https://www.facebook.com/HorKhoTomPra