[その他]特集

オンヌットのローカル食堂を巡れ! 4軒の渋旨いタイ料理店

私は現在、ラマ3あたりに棲息しております。
2011年から人生の舞台がタイに移ってから、私が住んできたのはラチャダー・ソイ3→ジャルンクルン・ソイ65→ナラティワート通り近く→ラマ3と遷移。
日本人でありながらスクンビット界隈には一度も住み着いたことがありません。
日本食レストランや、日本のものが揃うスーパーなど特に必要としていないこともありますが、ローカルエリアを好む傾向が強いためだと思われます。
とはいうものの、私の事務所はプロンポンに構えているんですが。

そういった理由もあり、「激旨!タイ食堂」ではスクンビット界隈の記事が極端に少ない。その中でもオンヌットは非常に弱いエリアです。これまで数回しか紹介したことがないんじゃないか。
近々だと『カオソーイキッチン』を記事にしましたが、その前は記憶にありません。
長年、放置し続けてきたオンヌット界隈。
私のYouTubeのコメント欄で「オンヌット界隈のお店を取り上げて欲しい」という意見を目にし、そろそろ重い腰をあげるかと一念発起。
本記事ではオンヌット通りにある旨くて渋いローカル食堂を取り上げることにいたしました。

オンヌットというエリアとは

日本人が好んで住むエリアといえばアソークからプロンポンやトンロー、エカマイ。私はタイに住み始めた2011年ごろだと、オンヌットに住んでいる日本人とたまに出会うと「なかなかローカルなとこに住んでますなぁ」なんていう印象がありました。
ところが近年では、日本人移住エリアが東へと拡大。エカマイより東のプラカノンやオンヌットまで広がり、今ではオンヌットに住んでいる日本人と出会うことも少なくありません。
それに伴い日本食店も増加しています。
オンヌット駅前にはTesco Rotusがあり、オンヌット通り沿いにBig-Cがあったりと生活には至便なエリアです。
とはいえ、ローカルな雰囲気も色濃い。
今回が取り上げる4軒も、来店者の9割以上がタイ人というどっぷりなローカル店を選んでいます。

肉体労働者ご用達!揚げ豚乗せご飯の『ムートートジャップガン』

オンヌット企画で私が1店舗目に選んだのがこちら。
BTSオンヌット駅からオンヌット通りを4kmほど東進したところにあるムートート(揚げ豚)の専門店『ムートートジャップガン』です。
「ジャップガン」というタイ語、他でも見たことがあるという方もいるでしょう。ヤワラートのバミー麺専門店『バミージャップガン』も同じタイ語が冠せられています。
このジャップガンというタイ語は「肉体労働者」という意味を持ち、安価で量がある料理を提供していることが両店の共通点です。
私が来店した際も、目の前の席にはメッセンジャーが着席。”メッセンジャー”とは会社に属している配達だけを任務としたスタッフのことで、けっして高給とはいえない彼らだけに、『ムートートジャップガン』に通うのも頷けます。
私が入店すると見目麗しい女性が揚げ豚を捌いていてうっとり。
何を注文しようか迷っていると、目の前に並んだ具材を一つ一つ説明してくれました。

「これはムーヨーで、これはムーサンノーク(豚ロース)で、これは……」

店内で豚肉を切っていた女性スタッフ。たぶん店主の奥さん。

店頭では豚肉を揚げ続けています

 

店内のテーブルは4席ほど

私がオーダーした全部乗せ。てんこ盛りです!

美しい女性スタッフが説明してくれていることもあり、私は「全部乗せ!」と注文。すべて盛られた皿を見て驚愕いたしました。
飯もてんこ盛りだわ、具材もてんこ盛り。こんなん一人で食えるのか…。
全部乗せを注文すると揚げた豚ロースや豚バラ、グンチアン(中華ソーセージ)、レバー、さらにはゆで卵といった豪華メンバー。
卓には2種類のナムチム(タレ)が用意されていて、ひとつはイサーン料理でよく使われるナムチムジェウ。もうひとつはナムチムプラーラー。ナムチムプラーラは、プラーラーという魚を発酵させた調味料でソムタムにも使われることで知られています。
揚げた豚肉は濃いめの味付けが施されている。これはきっと、少量でもたくさんのご飯が食べられるようにしているのかしら。
私はこの2種類のタレもかけ、目の前のてんこ盛り豚乗せご飯に箸を入れていきます。
ご飯が進むとはいえ、40代半ばを超えた私にとてこれだけの量を食べるのは一苦労。後半、苦しさを覚えつつも完食いたしました。
そしてお会計は67バーツ!
大盛りの揚げ豚乗せご飯。
腹ペコさん、いらっしゃーい!

オンヌット『ムートートジャップガン』をYouTubeでも紹介しています

【SHOP DATA】
「ムートートジャップガン(หมูทอดจับกัง)」
TEL:0869622651
OPEN:07:00-12:00(日曜日休み)

バンコク唯一!? エビ釣り堀を併設したオンヌットのクイッティアオ店『クイッティアオヌア ジャオサオオンヌット』

クイッティアオヌア ジャオサオオンヌット(ก๋วยเตี๋ยวเรือ เจ้าสัว อ่อนนุช)

”タイ版わんこぞば”とも称される、クイッティアオ・ルア。小さい丼を使っているためそのような別称が付けられていて、少量なので異なる種類を何杯も食べられるクイッティアオです。
そのクイッティアオ・ルアの専門店がオンヌット通りにあることを知り向かいました。
先に紹介した『ムートートジャップガン』よりはオンヌット駅から近く2kmほど。
メニューにはクイッティアオナムトックやガオラオ、モーファイ鍋に入ったクイッティアオモーファイなどがあります。
クイッティアオルアといえば戦勝記念塔の周辺に人気店が集中し、私は以前ここの1店舗で食べたことがあるのですが、その時は何杯も食べてやろうと躍起になり、胃袋がパンパンになるまで注文。
たしか8杯ほど食べたのですが、食べ終わった時の後悔感たるや半端なく、その経験を生かしここでは大人しめに3杯だけをオーダーしました。
センレックのスープ有りとスープ無し、そしてバミー麺のスープ有りです。
スープは濃いめで麺に絡み、少々辛いが旨い。
スープ無しは底にタレが沈殿しており、こちらはかなり濃いめのタレなので、しっかりと混ぜ合わせてから一口。
スープ無しもイケる。

広い店内のクイッティアオヌア ジャオサオオンヌット

メニューはタイ語オンリー

クイッティアオ・ナムトック

3杯なら私の胃袋にはほどよく、食後のほほんと過ごしておりましたら、隣の広いスペースが気になり始めました。入店当初は客席かと思っていたのですが、どうやら違うよう。
カメラを持ちそのスペースまで歩いていくと、中央にどでかい水槽が設けられている。それは水槽なんかではなく、エビ釣り堀でございました。
スタッフに訊くと、クイッティアオ屋が営んでいる釣り堀だといいます。バンコクにはいくつかエビ釣り堀があり、レストランが併設されているのは珍しくないけれど、クイッティアオ屋が隣接しているのは唯一ではないだろうか。
私はふだん釣りはしませんが、バンコクにあるエビ釣り堀はかなり制覇しております。その中の2軒を紹介した記事は私が運営するTRIPULLのウェブサイトに執筆いたしましたので、そちらもご覧ください。

バンコク BTSの駅から徒歩で行ける2軒のエビ釣り堀

こちらの釣り堀は1時間100バーツ。竿や餌も込みです。
釣ったエビは持ち帰ることができるので、釣れば釣るほど私のものになります。
私はチャンビールをオーダーし、フィッシングスタート。
釣り堀には4組ほどのタイ人が釣り糸を垂らしていますが、まだ誰も釣れていない様子。
ほんとにエビが入っているのか…。
疑心暗鬼になり始めたこともあり、浮きを見ずスマホを眺めていると、突然スタッフが私に声をかけてくれました。

釣り堀のオープン時間は12時です

「おい、釣れているぞ!」

浮きを見ると確かに釣れている!
私は急いで竿を持ち上げると、まんまと針にひっかかったエビが姿を現しました。
結局、1時間で釣れたのはこの1匹のみ。ほかの釣り人は2匹以上釣り上げていました…。

オンヌット『クイッティアオヌア ジャオサオオンヌット』はYouTubeでも紹介しています

【SHOP DATA】
「クイッティアオヌア ジャオサオオンヌット(ก๋วยเตี๋ยวเรือ เจ้าสัว อ่อนนุช)」
TEL:0992639556
OPEN:09:00-23:00(基本無休)
釣り堀の営業時間は12時〜です

タイ著名人たちも惚れる! あんかけ麺ゴイシーミーが旨い『ナムティアン』

ナムティアン(น่ำเทียน)

今回のオンヌット企画を思い立ち、リサーチするまでまったく知らなかったのが『ナムティアン』という食堂です。Googleマップで調べたら、オンヌット駅から1.5kmほどと徒歩圏内にあるのはありがたい。
私がこの店に来店したのはオープン早々の午前11時。こんな時間なら他客も少なく動画撮影もやりやすいだろうという目論見があったのですが、私が来店して10分ほど経った頃には日本人客2名が訪れておりました。
こんなローカル食堂で日本人と遭遇するとは、すでに知れ渡っているのかしら。
店内におじさんが一人佇んでおりまして、きっとこの方が店主なんだろうなぁとは思っていましたが、向こうから話しかけてくれたのはびっくり。しかも日本語でした。

日本語が少し話せる『ナムティアン』の店主

全メニューは壁をご覧あれ

食通で有名なサンティさんも来店

日本語フリーペーパーDACOでも紹介されています

「日本人の方ですか」

私は来店するやおもむろにカメラを取り出したので、気になっていたのでしょう。
壁一面に写真付きのメニューが貼り出されていて、どれも旨そうなので目移りが半端ない。店主におすすめを聞いてみました。

「ゴイシーミーが美味しいよ」

日本語で教えてくれたゴイシーミーは即決! もう1品は、写真を見て旨そうだとの印象を植え付けられた「カオオップムー パットナンマンホイ」をオーダーしました。

ゴイシーミー/โกยซีหมี่

ゴイシーミー

あんかけ麺といえば「ラートナー」ばかりが取り上げられますが、ゴイシーミーという麺料理だってあることを覚えていただきたい。
細切りにしたタケノコを具材として、シイタケなどを加え、あんかけと共に麺へぶっかけた一品です。
ゴイシーミーって旨いんだけど、なぜかメニューとして扱っている店が少ない。ラートナーと比べると、可哀想なほどマイナーな存在になっている。
そんなゴイシーミーを「うちのおすすめ料理だ」と言い切った店主は素晴らしい。日本語で話しかけてくれたことといい、店主のゴイシーミーた対する心意気といい、一口も食べる前から私は『ナムティアン』のファンになったといっていいでしょう。
私の目の前に現れたゴイシーミー。湯気をゆらゆら立ち昇らせ、見るからに旨そう。「ナーギン(น่ากิน)」というタイ語も付け加えておこう。
あんかけがじっとりと絡んだ揚げ麺をひとくち。鼻腔から抜けるのは、ほんのりとした香ばしさ。これがたまらない。これまで食べたゴイシーミーの中で、間違いなくトップレベルに君臨する一品です。

カオオップムー パットナンマンホイ/ข้าวอบหมูผัดน้ำมันหอย

カオオップムー パットナンマンホイ

私は以前から「激旨!タイ食堂」でも述べているように、土鍋に入っている料理に目がなく、とにもかくにも土鍋になんでも入れてくれていたら「旨そうに見えてしまう」のでございます。といったこともあり、土鍋にご飯やら豚肉やらが入った「カオオップムー パットナンマンホイ」を写真で見つけた時は即決でした。
白ご飯にうっすらタレをかけ、そのうえに豚肉を乗せて蒸した料理です。濃ゆい味付けされていないので、調味料で調整するか、他おかずのお供にしていただく方がいいでしょう。
これも熱々で、ほくほくで旨い!

現店主の父親がペッブリー県で創業

食後、店主の許可を得て店内を撮影していたら「厨房も撮っていいよ」と案内していただきました。
息子さんと思われる男性がフライパンで調理しているのは、バニーパットヘン(スープ無しバミー麺炒め)。これも旨そうだ。
調理場の釜では、炭火を使って何やら焼いている。蓋を開けてもらったら、ムーデーンがスモークされていました。

奥の男性が調理担当です

ムーデーンを始め、すべて自家製だそうです

「うちは全部自家製なんだ。バミー麺も作ってるよ」

とにかく自家製にこだわる店主は、バミー麺やムーデーン、さらにはタイスイーツまでも作っていると言います。
もともとはお父さんがペッブリー県で始めたという『ナムティアン』。40年以上ペッブリー県で営んでいましたが、他界したことをきっかけにバンコクへ移転したそうです。
オンヌットへ移ってしてからおよそ3年が経ちました。
それにしてもなぜ日本語が話せるのか…。

「40年前、『中日本自動車短期大学』へ留学した時に学んだんんだ。でももうだいぶ忘れちゃったけど」

日本とも繋がりを持つ店主。
来店した際は日本語で話しかけてみてください。

オンヌット『ナムティアン』はYouTubeでも紹介しています

【SHOP DATA】
「ナムティアン(น่ำเทียน)」
TEL:0865477677
OPEN:11:00-21:00(基本無休で用事があったら休むそう)
PRICE:ゴイシーミー50B、

オンヌットにもモーファイ鍋があった!創業30年以上の『シェルポチャナー』

シェルポチャナー(เชลล์โภชนา)

私は「激旨!タイ食堂」で何度も何度も公言しているのが、モーファイ鍋に首ったけであるということ。モーファイ鍋とは牛肉やモツを煮込んだ具材やもやし、ニラなどが鍋になった料理で、中華ハーブを使ったコクのあるスープと煮込まれた牛肉は私の心を魅了し、足繁く通わせるほどの魔力を持っている一品です。
このモーファイ鍋はクイッティアオ・ヌアトゥン(煮込み牛肉のクイッティアオ)の店にあることがほとんど。オンヌット通り沿いにもクイッティアオ・ヌアトゥインの店があり、モーファイ鍋もあります。
店名は『シェル ポチャナー』。
土日の日中だと、店外に用意されたテーブル席も埋まるほど盛況で、みなさん私と同じようにモーファイ鍋に取り憑かれた人々なんでしょう。

ピーク時は待たなければいけないことも

言っておきますがクーラーはありません

鍋の年季の入り具合が半端ない

『シェルポチャナー』のスープは他店と違って、酸味がほのかに感じられ、さっぱり感が強い。こういう味わいのモーファイ鍋もいいね!
しかも1人前が150バーツと他店に比べてお安い価格。
この店にはビールは置いていないので、白飯とともにいただきました。ビールが飲みたければ、来店前にコンビニで購入をお忘れなく。
モーファイ鍋と白飯を一人で食べ尽くし、腹がパンパンになった私は、店主の男性に話を伺いました。

「うちは創業して30年ほど。近くに支店もあるよ」

支店がある場所を聞いたけれど、いまいちどこか分からない。詳しくはYouTubeでご覧いただきたいが、なんとも味のある店主で私が好きな雰囲気をまとっています。

オンヌットにもモーファイ鍋の名店があることを知り、私はさらにオンヌットが好きになりましたよ。
ほかにオンヌットの美味しい情報があればぜひ教えてください!

オンヌット『シェルポチャナー』はYouTubeでも紹介しています

【SHOP DATA】
「シェルポチャナー(เชลล์โภชนา)」
TEL:023219470
OPEN:06:30-15:00(第2・第4木曜日休み)
PRICE:モーファイ鍋150B

YouTubeでも”タイの旨い”を配信中!

  • この記事を書いた人

西尾 康晴

2011年にタイへ移住。2015年から「激旨!タイ食堂」の運営を開始。2017年4月に旅行会社TRIPULL(THAILAND)Co.,Ltd.を起業し、現在は動画制作事業HUSHと共に運営しています。

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