本記事を執筆しているいま、私はメコン川沿いを巡る旅の真っ最中です。
ルーイ県のチェンカーンを出発し、ひたすらメコン川沿いを南下していく旅で、本日時点で10日が過ぎました。
バックパッカースタイルで旅をしているため、レンタカーなどは使わず、移動はバスやロットゥーのみ。
誰も知らないような小さな町で滞在したりと、スケジュールを全く立てず、行き当たりばったりで旅をしています。
そんな私が1週間ほどかけて訪れたのは、ノンカーイ県の市街地です。
数年前も訪れたことがあり、本ブログでも取り上げたことがある街ではありますが、メコン川沿いを旅するなら外せない場所でしょう。
前回はノンカーイにあるベトナム料理店を紹介したのですが、今回の記事では、ノンカーイ市街地の至る所に点在する、朝の食堂に焦点を当てることにしました。
目次
ノンカーイにカオピアックの食堂がやたら多い理由
今回ノンカーイを訪れて感じたのは、「カオピアック(ร้านข้าวเปียก)」を提供する店が非常に多いということです。
カオピアックとは、バンコクでは「クイジャップユアン」と呼ばれる料理で、米麺にタピオカ粉を混ぜた、もちもちとした食感が特徴のベトナム由来の麺料理です。
本場ベトナムでは「バインカン (Bánh canh)」と呼ばれています。
ノンカーイにはベトナム料理の店が多く、ベトナムの食文化が深く根付いています。
その背景には、ベトナム戦争中に多くのベトナム人難民がラオスを経てタイへ移住し、その多くがノンカーイに定住したという歴史があります。
この地域のメコン川は川幅が比較的狭く、水深もそれほど深くないため、泳いで渡ることが可能でした。
こうして川を越えた人々は、河岸の土地を開拓し、農業を営みながらベトナム料理店を開き、定住していったのです。
ノンカーイの【タンタワン】で味わうカオピアック
ノンカーイ市街地には、カオピアックを提供する食堂が数多く点在しています。
その中でも特に人気があり、知名度が高いのが『タンタワン』。
店名はタイ語で「ひまわり」という意味で、カオピアックのほか、カイガタやパンなどの朝食メニューを扱う、朝限定の食堂です。
私はバックパックを担いでノンカーイに到着するや否や、『タンタワン』へ直行。
閉店間際の10時前でしたが、なんとか間に合い、さっそくカオピアックを注文しました。
こちらのカオピアックは細麺を使用。
揚げたホムデーン(赤玉ねぎ)をトッピングしており、香ばしさが加わったスープは深みのある味わいです。
翌日も訪れ、今度はカイガタ、パン、そしてシチュームーを注文。
カオピアックを扱う店でカイガタが提供されていることは珍しくなく、これもベトナムから伝わった料理なのかもしれません。
【タンタワン】の全メニュー
『タンタワン』にはカオピアックやカイガタの他にも料理がありますよ。
ゲーンセン(春雨スープ)もおすすめです。
カイカタ/ไข่กะทะ 30.-
カオトム ムー 45.- /プラーガポン 80.- /ข้าวต้ม หมู 45.- / ปลากะพง 80.-
カオピアック(クイジャップユワン) ムー 45.- /プラーガポン 90.- /ข้าวเปียก (ก๋วยจั๊บญวน) หมู 45.- / ปลากะพง 90.-
シチュームー/สตูหมู 45.-
ガオラオ+カオ/เกาเหลา+ข้าว 50.-
ゲーンセンガイ(タールア)/แกงเส้นไก่ (ท่าเรือ) 50.-
カノムパンヤットサイ/ขนมปังยัดไส้ 13.-
カノムパンナームー/ขนมปังหน้าหมู 13.-
カノムパンネーイナームターン/ขนมปังเนยน้ำตาล 13.-
店名 | タンタワン/ทานตะวัน |
営業時間 | 06:00-10:00 |
定休日 | 基本無休 |
Googleマップ | https://maps.app.goo.gl/acnHBaX4nhMU36qe8 |
メコン川を越えて──シーチェンマイで出会ったカオピアック
ノンカーイ市街地を離れ、メコン川を遡ってたどり着いたのはシーチェンマイという町。
私がこの町に来た理由は、「ビエンチャンの対岸にあるから」という、ただそれだけ。
ビエンチャン側からメコン川の向こうを眺めたことがある人は多いですが、逆にタイ側からビエンチャンを見たことがある人は少ないのでは? そう思って足を運んでみました。
そんな理由はさておき、シーチェンマイのような小さな町にもカオピアックを提供する食堂がいくつもあります。
それだけ、ノンカーイではカオピアックが根付いているということでしょう。
私がシーチェンマイで初めてカオピアックをいただいたのは、メコン川沿いにある食堂『ジョークリムコン』。
店名の通り、本来はジョークがメインの店ですが、カオピアックも提供しています。
『ジョークリムコン』のカオピアックは、太麺でスープは豚骨ベース。
ノンカーイ市街地の『タンタワン』とはかなり異なりますが、個人的にはこちらの方が断然好みでした。
シーチェンマイにもベトナム人が多く移り住んだようで、町には春巻きの皮を作る工場がいくつかあるそうです。
店名 | ジョークリムコン/โจ๊กริมโขง |
営業時間 | 06:00-14:00 |
定休日 | 基本無休 |
Googleマップ | https://maps.app.goo.gl/Wzm1jfpv7u3GsMJ87 |
ノンカーイに来たら、カオピアックの食べ歩きを
ノンカーイ県には、ベトナム戦争時にラオス経由でタイへ渡ってきたベトナム人が多く暮らしています。
その影響で、この地には本格的なベトナム料理店やカオピアックを提供する食堂が数多く生まれました。
ノンカーイを訪れるなら、ぜひカオピアックの食べ歩きを楽しんでみてください。
きっと、お気に入りの一杯に出会えるはずです。