ラマ4世通りから南にあるロンポーマンションは日本人居住者が多いといわれ、在住者には知られたマンションですが、私は何の用事もないので一度も訪れたことがありませんでした。
知人が住んでいるわけでもないロンポーマンションへと訪れたのは、マンション内にあるゲストハウス『EZ STAY BANGKOK』への取材です。
「バンコクで一番旨い」と言わしめるコームーヤーン
このゲストハウスを運営するKさんに、耳寄りな情報をいただきました。
「ロンポーマンションのすぐ近くにあるイサーン料理屋のコームーヤーンはおすすめです。私はバンコクで一番美味しいコームーヤーンだと思ってます」
バンコクでイ・チ・バ・ン!!
Kさんの他『EZ STAY BANGKOK』を手伝っている男性も大絶賛。
聞くところによると、朝8時にオープンし、早い時だと午前中に売り切れてしまうのだとか。
ゲストハウスの宿泊客もここのコームーヤーンのトリコになってしまう方もいるらしく、持ち帰りで買ってきてはビールのお供として楽しんでいると言います。
コームーヤーンといえばイサーン料理の中でも日本人に好かれているトップランキングのメニュー。
この日、取材を終えたのが夕刻だったこともあり、後日、日本人を唸らせるというコームーヤーンを求め、ふたたびロンポーマンション付近へと足を運びました。
旨いのはコームーヤーンだけじゃない!
ロンポーマンション前の通りには超ローカルなク一ティオア屋やらが点在しており、そんな中に絶品コームーヤーンを売るイサーン料理屋が、文字通りぽつんと立地しています。
看板もなければ、きちんとした店舗を構えテーブル席を有しているわけでもない。
商店の店頭に調理器具を揃えただけの、一見”なんちゃってイサーン料理屋”にしか見せません。
せっかくなら店で食べたいなぁ、と思っていたら荷物を置いていた店で唯一のテーブルを片付けてくれ、そこにシットダウンプリーズ。
必須のコームーヤーンのほか、ソムタムとカオニャオ(もち米)を告げました。
調理をしている女性は店主のモーさん。
ロイエット県出身の彼女がこの店を創業したのは10年前だそうです。
「日本人のお客さんもよく来るわよ。みんなコームーヤーンが好きだよね」
来店する日本人客の多くが『EZ STAY BANGKOK』で聞きつけた方なんでしょう。
しばらく会話をしていると、薄くスライスされたコームーヤーン、そしてソムタムが運ばれてきました。
まずは付けダレを使わず、そのまま一口。
脂身の柔らかさと肉の弾力がほどよく、炭火でじっくり焼かれた表面はローストされた薫りが豊か。
たしかに旨い!!
さすが幾多の日本人を唸らせているコームーヤーンだけのことはある。
もう一つ驚いたのはソムタムも旨いこと。
辛さは抑えめにしてもらったソムタムはシャキシャキ感に富み、タレは甘過ぎず酸味が強過ぎることなく、個人的にどんぴしゃな風味です。
地元のタイ人にも人気のようで、私が食事をしている間も途切れることなく客が訪れ、コームーヤーンやソムタムを購入し持ち帰っていました。
聞くと、一日に出る豚肉は平日だと5キロ、土日だと7キロほどだと言います。
閉店は16時ですが、食材が底を尽き次第閉店することもあるそうです。
そういえば看板が出ていないので、店名が分からない…。
「店名? ないよ(笑)」
ということで私が勝手に『名も無きイサーン料理屋』と名付けさせてもらいました。
【SHOP DATA】
「名も無きイサーン料理屋」
TEL:098-330-4522
OPEN:8:00-16:00 (基本無休)
PRICE:コームーヤーン40B、ソムタム30B