[料理名]南タイ料理

プーケットの旨い福建麺(ミーホッケン)6店舗を巡りました

たとえタイ好きでなくても一度は聞いたことがあろうプーケット。
タイ南部に位置し、タイ国内で唯一大陸ではなく島に位置する県です。
周辺がアンダマン海に囲まれていることから、1980年ごろからリゾートとして知られ、世界各国から旅行者が集い賑わっております。

観光業で潤っていたプーケットだけに、本記事を執筆している2021年はコロナ禍のため大打撃を受けています。
プーケット最大の歓楽街バングラ通りを歩いてみたら、予想していた以上に静まり返っていました。

バングラ通りの入り口

プーケットのミーホッケン(福建麺)とは

旅行者が激減したプーケットですが、タイ在住者にとっては”静かなプーケット”が堪能できる稀有な機会。
私はガロンビーチの近くに宿を取り、静かなプーケットでのんびりと過ごそうと乗り込みました。
ホテルのプールで泳いだり、ビールを飲んだりと優雅に過ごしておったのですが、ひとつ気になっていたことを思い出しました。
それはミーホッケン(หมี่ฮกเกี้ยน)という麺料理の存在。
ミーホッケンとは福建麺のことで、中国の福建省から渡ってきた華僑たちが広めた料理です。
プーケットには福建系華僑が多いことから、ミーホッケンが広まったと思われます。

転じてバンコクには福建系の華僑は少なく、一番多いのは潮州系の華僑。そのためバンコクのタイ中華は潮州系が多くを占めています。

バンコクで食べる機会がないミーホッケンなので、プーケットへ来たら必ず一度は食べておりました。
今回のプーケット滞在でもどこかへ来店しようとは思っていたんですが、どうせなら数店舗をまわってミーホッケンの食べ比べをしてみたらどうだろう。
そんな企画を思い立ち、ホテルのプールで泳いでいた私はバイクにまたがりプーケットタウンを目指しました。

寡黙な店主が魅せるミーホッケン「ミー アオゲー(หมี่อ่าวเก)」

ミーホッケンの名店が集まっているのはプーケットタウン。いくつかある中、私が今回選んだのは6店舗です。
まず1店舗目に選んだのは「ミー アオゲー(หมี่อ่าวเก)」。
メニューにはタイ語のほか中国語と英語の表記もあるので、コロナ禍でなければ旅行者も来店する食堂なのでしょう。
メニュー下段を見ると、タイ語で創業80年以上と表記されています。
超老舗のこちらで私が選んだのは、メニュー番号1番の一般的な太麺のミーホッケンで、トッピングとしてチョイスしたのは半熟卵(カイルアック/ไข่ลวก)です。
卵は半熟だけではなく、揚げた卵のカイトート(ไข่ดาว)や卵焼きのカイジアオ(ไข่เจียว)もございます。

小ぶりな丼にどかっと盛られた極太麺。これほどの太麺はタイ国内で他にはないでしょう。
丼に入っているのでクイッティアオのような印象を受けるかもしれませんが、ミーホッケンはスープと一緒に炒めることで、麺にスープを吸わせ、麺そのものを味わう炒め麺料理です。

極太麺はつるっとしていて、食感もしっかりとあり、旨い。
丼の底には汁も少しあるので、これをレンゲですくって一口。オイスターソースを始め複数の調味料と素材の味が絶妙なバランスでひとつになっており、素晴らしいにもほどがある!

途中で半熟卵を崩して麺に絡めるのが西尾流です。

ミーホッケンの名店『ミー アオゲー(หมี่อ่าวเก)』

昼時だと満席で座れないことも珍しくないそう

寡黙な『ミー アオゲー』の店主

店内の壁には以前取材を受けた数々の切り抜きなどが掲げられています

英語が併記されているのは嬉しい。

至極の一杯をご賞味あれ!

【SHOP DATA】
ミー アオゲー(หมี่อ่าวเก)
TEL:076213058
OPEN:11:00-15:30

店主は3代目「ゴーラ ミーホッケン(โกลา หมี่ฮกเกี้ยน)」

2店舗目に訪れた「ゴーラ ミーホッケン」は渋〜い食堂。ランニングシャツを着た坊主のおじさんが鍋を振るい、ミーホッケンを調理しています。
ここにはタイ語メニューしかなく、福建麺には太麺と米麺の細麺の2種からチョイス可。
私は太麺で卵入り。
丼には麺や卵のほか、エビなどのシーフードが具材として入っていることで、海鮮が香り、スープに旨味が詰まった一杯です。
こちらの半熟卵は若干硬めなので、麺に絡めづらかったのが個人的にはちょっと残念。
とはいえ、ミシュランバンコクのビブグルマンに3年選ばれているのは本物である証拠です。

ちょっとコワモテの店主に話を訊くと、お爺ちゃんが創業したお店だそうで今の彼は3代目。
彼が贈る極上のミーホッケンをどうぞ。

探しづらくてすぐに見つけられませんでした「ゴーラ ミーホッケン(โกลา หมี่ฮกเกี้ยน)」

後ろ姿だけを見ても美味そうな料理を作る雰囲気むんむんです

強火でがつがつ炒めていきます

メニューは相変わらず変えてへんなぁ

写真を見ているだけでまた食べたくなってきた…

【SHOP DATA】
ゴーラ ミーホッケン(โกลา หมี่ฮกเกี้ยน)
TEL:076630409
OPEN:12:00-20:00(月曜日休み)

スープ有りのミーホッケン「ラーンミーホッケンプーケット(ร้านหมี่ ฮกเกี้ยน ภูเก็ต)」

3軒目として来店したのが「ラーンミーホッケンプーケット」。
日本語だと「プーケットの福建麺」と訳すことができるわけですから期待大です。
ここのミーホッケンはこれまで紹介してきたようなスープと麺を炒めるタイプではなく、スープ有りかスープ無しのどちらかになり、味は通常のスープのほかトムヤム味がもあるなど他の食堂とは一線を画したメニューです。

メニューを見ると、どうもスープ有りが一般的なようなのでこれをチョイス。
ドッピングされているのはムーデーン(焼豚)、エビ、ギアオ(ワンタン)などなど。
麺は太麺で、卵が少ないのか白っぽく、つるつるっとした食感がよろしい。
そして秀逸なのがスープです。
野菜などからしっかりダシが取られ、滋味深い味わいになっています。
ほっこりするなぁ。

スープ有りミーホッケンという珍しい一杯に出会え、非常に満足したのですが、引っかかっていたのはトムヤム味のミーホッケン。
これを食わねばバンコクには戻れん! と勢い余って2杯目となるトムヤムのスープ無しを注文してしまいました。
入っている具材はスープ有りと同じで、異なっているのはナムプリックパオが麺の脇にちょこっと乗っかっている点。
ナムプリックパオとはトムヤムクンを作る際に必須の調味料です。
これを攪拌して麺に絡めて、ずるりといただく。
太麺とトムヤム味が絶妙の協奏曲を奏で、私うっとり。
『ラーンミーホッケンプーケット』ではこの2杯を食すのは必須です!

ラーンミーホッケンプーケット(ร้านหมี่ ฮกเกี้ยน ภูเก็ต)

福建麺と漢字表記されているので分かりやすい

店主自らが麺を茹でいています

こちらがスープ有りのミーホッケン

こちらはトムヤム味のスープ無し

ナムプリックパオを麺に思いっきり絡めてずるっと!

【SHOP DATA】
ラーンミーホッケンプーケット(ร้านหมี่ ฮกเกี้ยน ภูเก็ต)
TEL:0929646246
OPEN:07:30-18:30(毎月17日、31日休み)

細麺のミーホッケンが旨い「ミー ゴラーン(หมี่โกล้าน)」

さきほど書き忘れていたのですが、1軒目と2軒目はプーケット滞在2日目に来店し、3軒目からは3日目の滞在でまわっています。
3日目の2軒目にやってきたのが、こちらも渋い食堂の『ミー ゴラーン』。
食堂も渋いですが調理しているオジさんも激シブで、本記事のアイキャッチ写真に使わせていただきました。

さて、『ミー ゴラーン』でもミーホッケンを注文したのは言うまでもありませんが、出てきた丼を見て驚愕。
盛られているのは細麺でございます。
どうやら『ミー ゴラーン』には太麺はないそうで、細麺でしかも汁だくのミーホッケンです。
強火でスープとともに麺を煮込んだからか、すべての具材が熱々!
アツアツが大好きな私にとっては嬉しい温度でございます。
麺は煮込まれているので箸を使いすすって食べるというよりは、レンゲですくって口へ運ぶという感じ。

3代目という渋いオジさんが作る熱々のミーホッケン。
心も体も温めてくれますよ。

ミー ゴラーン(หมี่โกล้าน)

一心不乱に鍋で炒める店主

細麺のミーホッケン。ここでは生卵をトッピングしました

【SHOP DATA】
ミー ゴラーン(หมี่โกล้าน)
TEL:076219074
OPEN:10:30-15:00(日休み)

時間が止まったような店内でいただくミーホッケン「ミーパットホッケン タノンタラン(หมี่ผัดฮกเกี้ยน ถนนถลาง)」

5軒目に訪れたのは、タノンタランという通りにあるミーホッケン食堂。
こちらも老舗っぽさが表れていて、店内は時間が止まったような静けさが漂っています。
『ミーパットホッケン タノンタラン』のミーホッケンは具材が大きく、食べ応えのある一皿。
スープはほとんどなく、店名に「炒める」という意味のパットというタイ語が入っているように、炒めた感が強いミーホッケンです。

店主っぽい中年女性が調理しているところを動画で撮影させてもらいたく、許可を得ようと話しかけたら「ダメ!」と一蹴されました…。

ミーパットホッケン タノンタラン(หมี่ผัดฮกเกี้ยน ถนนถลาง)

具が大きくて麺が隠れるほど

メニューはタイ語オンリーです

 

【SHOP DATA】
ミーパットホッケン タノンタラン(หมี่ผัดฮกเกี้ยน ถนนถลาง)
OPEN:10:00-16:00(木曜休み)

1946年創業ミーホッケンの有名店「MeeTonPoe(หมี่ต้นโพธิ์)」

最後に紹介するのは数ある名店の中でも、もっとも有名な店舗。
75年前に創業したという『MeeTonPoe』です。
2年前、プーケットマラソンに出場すべくプーケットへ来た時、『MeeTonPoe』へ来店したことがあったので今回で二度目。
場所も外観も知っていたのですが、バイクで近くまで来たところ見覚えのある店舗が見当たらない。
『MeeTonPon』の店舗はブルーシートで覆われていました。
まさかの閉店かと一瞬うたがいましたが、どうやらリノベーションしているようで、現在は隣の敷地で臨時営業しています。

以前来店した時は中国人観光客の姿も多かったので、コロナ禍のいま、来客数は減っているでしょうが、そんな時だからこそリノベーションに踏み切ったんでしょう。

『MeeTonPoe』はたくさんのメニューを揃えているのが、他ミーホッケンの店舗とは異なっている点です。
良く言えばいろんな料理が選べるのですが、私個人的には数少ない料理数の2店舗目『ゴーラ ミーホッケン』とかの方が職人気質を感じて愛着が湧くんですが。

2年ぶりに食す『MeeTonPoe』。
さすが人気店だけあり秀逸な一杯。
ところが2年前に食べた時ほどの感動がないのはなぜか…。
これはきっと、名店ばかり5店舗を食べ巡ったあとだったため、舌が肥えてしまったためでしょう。

『MeeTonPoe』は非常に人気店ですが、私個人的には1店舗目『ミー アオゲー』のミーホッケンが一番のお気に入りです。

MeeTonPoeの臨時厨房

客席も臨時で作られた場所です

MeeTonPoeメニュー1

MeeTonPoeメニュー2

MeeTonPoeメニュー3

MeeTonPoeメニュー4

MeeTonPoeメニュー5

サイドメニューのルークチン

具材にキャベツを使っているのは珍しい

【SHOP DATA】
「MeeTonPoe(หมี่ต้นโพธิ์)」
TEL:076216293
OPEN:09:00-18:30

プーケットの旨いミーホッケンはYouTubeでもご覧ください

プーケットタウンで食べ巡ったミーホッケン(福建麺)の旨い店6店舗。
本記事で紹介したお店は動画でもご覧いただけます。
私が運営しているYouTubeチャンネルNISHIO TRAVELで公開していますので、チャンネル登録をしたのちに動画をご覧ください!

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noteでもブログを執筆しています。
タイで住む私がタイの魅力をコンテンツとして配信し、タイで起業したい、移住したいという方が増えればと思っています。

  • この記事を書いた人

西尾 康晴

2011年にタイへ移住。2015年から「激旨!タイ食堂」の運営を開始。2017年4月に旅行会社TRIPULL(THAILAND)Co.,Ltd.を起業し、現在は動画制作事業HUSHと共に運営しています。

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