タイ北部にある17県のなかで、もっとも南に位置しているウタイターニー県。
バンコクから車で3〜4時間ほどで行けるこの県の随一の見どころといえばワットチャンタラーム、通称ワットタースンと呼ばれる寺院です。
本堂内は柱など各所に鏡が埋め込まれ煌びやかに輝き、一歩足を踏み入れるとその幻想的な世界に圧倒されるでしょう。
写真映え極まりないこの寺院は、平日でも多くのタイ人が訪れる人気っぷりです。
ウタイターニー県といえばガラスの寺院ばかりが注目されますが、寺院から車で10分ほど北にある市街地に行けば、地元民に愛されている旨いローカル店が点在。
寺院だけ見てバンコクにとんぼ返りだなんて、それはもったいない!
ガラスの寺院ワットタースンの観光と共に楽しんでもらいたい地元の旨い店を紹介しますので、気になる店へぜひ立ち寄ってみてください。
目次
ウタイターニー県グルメ①|自家製麺で不動の人気【ジェーノイ バミー ウタイターニー】
まず1軒目として登場していただくのは、『ジェーノイ バミー ウタイターニー』。
店名通りバミー専門店としてオープンし、創業当初から自家製麺で勝負しているお店です。
バミー好きとしては、自家製麺の店と知って来店しないわけにはいかない。
ウタイターニー県へ到着するや訪れた店舗でございます。
壁のメニューにはバミー麺だけではなく、ガポプラー(魚の浮き袋入りスープ)もおすすめとして紹介されていたので、スープ無しバミー麺と共に注文しました。
まず運ばれてきたのはガポプラー。
とろみのあるスープは熱々で、タケノコのシャキシャキした食感とともにふんわりとしたガポプラーが合う。
日本人の味覚にも合いそうな料理なのにマイナー感が著しく、料理名すら知らない、知っていても食べたことがない、という方が多いのは残念。
これからの我が人生は、ガポプラーを普及させるために生きていこうと固く誓いました。
続いては主役のバミー麺です。
自家製麺はあらかじめ味付けがされているようで、うっすらとピンク色を纏っている。
麺と具材をしっかり混ぜてから、まずはひと啜り。
麺がピンク色なのはやはり味付けがされているからで、ピリッとした辛味もあってこれは新鮮。
あらかじめ麺に辛味をつけているバミーとは新しい。
そして特筆しておきたいのは麺そのものの旨さです。
自家製麺をうたっているだけに、スープ無しで麺の旨さをじっくり味わうのがよいでしょう。
店名 | ジェーノイ バミー ウタイターニー/เจ๊เน้ย บะหมี่ อุทัยธานี |
営業時間 | 09:30-15:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/z15QVoWfUjCgEKq49 |
ウタイターニー県グルメ②|支店も構えるタイ中華店【ソムプラールアク本店】
陽が沈んでくると、ビールでもひっかけながらいろんな料理をつまみたい。
そんな私の要望を叶えてくれるのが、『ソムプラールアク本店』です。
店名のプラールアク(ปลาลวก)とは、茹でた切身魚を付けダレでいただく料理。
『ソムプラールアク本店』は魚料理を推しつつ、とにかくメニュー数が多い食堂です。
こちらのお店で提供しているプラールアクは、プラーチョン(雷魚)を使っているそうです。
淡白な白身魚に、酸味が効いたナムチムがアクセントに。
これビールに合う!
次なる一品は、豚ひき肉を塩漬け中華オリーブで炒めたムーサップナムリアップ(หมูสับหนำเลี๊ยบ)。
中華オリーブの香りと強めの塩味が独特の、お気に入りのタイ中華メニューです。
飯にもビールにも合うのでおすすめ。
野菜料理をと選んだ結果、空芯菜とムーグローブの炒め物パットパックブンムーグローブ(ผัดผักบุ้งหมูกรอบ)になりました。
空芯菜炒めでもよかったんですが、ムーグローブの引力に抗えませんでした。
空芯菜のシャキシャキと、ムーグローブのカリカリは、1+1=2ではなく3にも4にもなる最強の組み合わせ!
地方では夜遅くまで開いている飲食店が少ないですが、『ソムプラールアク本店』は23時まで営業。
夜遅くに小腹が減ったときなどにも便利な食堂です。
店名 | ソムプラールアク本店/สมปลาลวก สาขา 1 |
営業時間 | 17:00-23:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/P4FxrRh2FvbJJFjc9 |
ウタイターニー県グルメ③|県下ナンバーワンの鶏めし!?【コーティ カオマンガイ】
早朝6時にこの店の前を通りかかったら、薄暗い中、持ち帰りで注文した方々がたくさん待っていました。
この辺りに住む人たちだけではなく、ウタイターニー県へ遊びに来たタイ人も立ち寄るカオマンガイ屋がこちらです。
蒸し鶏(ガイトム)と揚げ鶏(ガイトート)を乗せたカオマンガイを注文すると、大きめにカットされた鶏肉がどんと盛り付けられて登場いたしました。
地鶏を使っているようで、鶏肉はほどよい弾力を持ち、噛むほどに旨い。
特筆しておきたいのが、ご飯(カオマン)です。
しっかりと風味を乗せており、付けダレがなくとも十分なほど。
とはいえ、添えられた3種のタレも味わっておきたいところ。
タレそれぞれの風味が鶏肉とご飯にそれぞれの彩りを与え、いくつもの味わいが楽しめます。
サイドメニューにスープ類があったので、苦瓜(マラ)を入れたものを注文しました。
スープ自体は醤油ベースで、優しい苦味が口の中に広がり、苦瓜のシャキシャキとした食感とともに味わう。
地方のカオマンガイ屋とはいえ、Google Mapのレビューを500件も獲得している実力をしっかり堪能いたしました。
店名 | コーティ カオマンガイ/ร้านโกตี๋ข้าวมันไก่ |
営業時間 | 06:00-15:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/UQVer9ejUHsvhbLU6 |
ウタイターニー県グルメ④|川魚料理を始め豊富なメニューで人気【ジェダー プラールアク】
場所は市街地のロータリー近く。
17時ごろから徐々に席が埋まりはじめ、18時を過ぎるとほぼ満席になるのが『ジェダー プラールアク』です。
席に着くや「チャンビールくださーい」と伝えたところ
「ビールは置いてないよ。近くのセブンイレブンで買っておいで」
そそくさとコンビニへ行き、缶ビールをゲットして着席です。
『ジェダープラールアク』に来店したのは人気店という理由はもちろんなんですが、そのほかに食べてみたい料理があったからでした。
その料理とは、プラーレートルアク。
プラーレート(ปลาแรด)なる魚を茹でた料理なんですが、この魚の名前を見たのは初めてです。
調べてみると、レート(แรด)は動物のサイを意味し、文字通りサイのように額部が突き出ているのが特徴の魚でした。
東南アジアに広く分布していますが、タイではウタイターニー県に流れるサケークラン川に多く生息しているとのこと。
つまり、ウタイターニー県に来たら必食の魚料理というわけです。
このプラーレートを使ったプラーレートルアクのほか2品を注文いたしました。
茹でたプラーレートを酸味のある付けダレでいただく一品。
見た目はいかついプラーレートですが、淡白な白身で食べやすい。
まぶされた揚げたニンニクがアクセントになり、さらに3種のタレでいろんな味わいを楽しみます。
川魚なのに臭みは一切ないのは、新鮮であることと秀でた腕で調理されているからでしょう。
プラーサリッドを使ったヤムです。
プラーサリッド(ปลาสลิด)の日本語名はスネークスキン・グラミーで、スズキ目・キノボリウオ亜目・オスフロネムス科の魚です。
このプラーサリッドを揚げてヤムにしています。
カリッとしながらも身の食感もあり、これはこれで旨いし、ヤムそのものがまた旨い!
調理人の腕がきっちりと表れた一品です。
いつもながら注文してしまうムーグローブ。
どこまで好きなんだよって話ですが、ムーグローブをナムプラーで味付けし、さらに揚げているのがこちらです。
カリカリ感がより増し、ナムプラーの風味があって、ビールのつまみにいいぞ!
『ジェダー プラールアク』のメニューはタイ語オンリー。
別記事では、全メニューにカタカナを併記し掲載しました。
これで臆せず来店できるはず!
店名 | ジェダー プラールアク/เจ๊ดา ปลาลวก |
営業時間 | 16:30-21:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/qL4CFGmdhwj799Dn6 |
ウタイターニー県グルメ⑤|創業40年以上の鶏麺【クイッティアオガイ ターピスット ウタイターニー】
ウタイターニー県の滞在で利用したのは『ウタイ ヘリテージ ホテル』。
外観から内装、調度品などがトラディショナルで、落ち着いた雰囲気のホテルでした。
スタッフのホスピタリティーも高く、立地も悪くなかったのでおすすめです。
このホテルから徒歩で5分ほど、味のあるクイッティアオ屋を見つけました。
鶏のクイッティアオを提供している『クイッティアオガイ ターピスット ウタイターニー』。
店主の男性が手際よく次々と麺を茹で、クイッティアオを仕上げていく姿が印象的です。
オーダーしたのはセンレックのクイッティアオ ガイ。
運ばれてきのは、一般的なものより小ぶりの一杯です。
煮込まれた鶏肉、ルアット、もやしなどの陣営が脇を固めています。
スープは見た目通り濃いめでコク深く、辛味を加えた味付けなのは珍しい。
バンコクで味わったことのないスープです。
このスープを米麺のセンレックが吸い、啜り始めると止まりません。
「今年で71歳になるよ」
食べ終わったあと、店主に年齢を聞くと笑顔で答えてくれました。
お店を創業して42年。
70歳を超えてもまだまだ元気な店主は、今日も元気な姿で至高のクイッティアオを作っているでしょう。
店名 | クイッティアオガイ ターピスット ウタイターニー/ก๋วยเตี๋ยวไก่ ท้าพิสูจน์ อุทัยธานี |
営業時間 | 09:30-15:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/JBbmNcwaBKPeHGP27 |
ウタイターニー県グルメ⑥|食後のデザートに老舗アイス屋【アイスクリーム サウイ パージェウ】
クイッティアオガイを堪能したのち、近くのアイスクリーム屋へと立ち寄りました。
ここも前を歩いていて見かけ気になっていたお店で、老齢の女性店主が一人で切り盛りしているアイスクリーム屋です。
店名は『アイスクリーム サウイ パージェウ』。
ジェウおばさんのアイスクリーム屋です。
トッピングがいろいろと選べるようですが、全部載せにしました。
ウタイターニーでお店絵を営み40年以上。
辛味が効いたクイッティアオガイのあとに、さっぱりとした甘さで爽やかさをいただきました。
店名 | アイスクリーム サウイ パージェウ/ไอศกรีมเสวยป้าแจว |
営業時間 | 10:00-17:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/i144iU7E4EWnP64P8 |
ウタイターニー県のガラス寺へはチャータータクシーが便利
ウタイターニー県のガラスの寺院「ワットタースン」への交通手段のひとつは、バンコクの北バスターミナル(モーチット)から出ている、「ウタイターニーバスターミナル」行きのバスやロットゥーの利用です。
ウタイターニーバスターミナルからはトゥクトゥクなどを利用して、「ワットタースン」を目指します。
この交通手段がもっとも安価ですが、トゥクトゥクに待機してもらう必要があったりとタイ語が話せなければかなり厳しい。
そこでおすすめしたいのが、うちで扱っているチャータータクシーです。
バンコクの滞在場所(ホテルやコンドミニアム)までお迎えに上がり、ガラスの寺院「ワットタースン」へ直行。
タイ語が話せなくても問題ありません!