私は発酵食品を愛するがゆえ、20代のころ自身でぬか漬けを漬けていたことがありました。ナスやらキュウリなどを漬け込み、帰宅すると糠床に手を突っ込み毎日こねこね。
それらをつまみに酒を飲むわけですが、自分で漬けたぬか漬けは格別なので、酒の進み具合も格別。毎日飲み過ぎてしまうため、ぬか漬けを食べているわりに、健康的とは言い難い生活を送っておりました。
ぬか漬けのほか納豆やチーズといった発酵食品にも目がなく、特にチーズを出されてしまうと赤ワインを欲するようになり、危険です。
私の発酵食品愛について冒頭から語らせていただきましたが、そんな私ですので、なんでもかんでも「チーズ乗せ」にしてしまうと旨いと感じる単純な奴です。
以前、チーズを乗せたパッタイを出す屋台を紹介したことがあります。
どこでも出来そうな料理なんですが、このように少しアレンジしたタイ料理って案外ない。なんでもチーズを乗せてみりゃ美味しいと思うんですけどね。
チーズ乗せカオマンガイ、チーズ乗せチムチュム、チーズ乗せクイッティアオ、チーズ乗せガパオライス。
そう思っていたら、ついに「チーズ乗せガパオライス」を出す店が現れたと知人から連絡がありました。
目次
チーズ乗せガパオライスを出す『PROW เพรา』
BTSチョンノンシー駅の4番出口階段を降りたすぐのところに、『PROW เพรา 』という看板を掲げたガパオライス専門店。ガパオライスという食堂飯を扱いながらも、洒落た店内で、平日のランチタイムは待たなければ座れないほど賑わっています。
この店でチーズ乗せガパオライスを出しているのだとか。
メニューには前情報通り、豚ヒレ肉とベーコンとともに、どっさりとチーズをトッピングしたガパオライスの写真が掲載されている。
メニューのど真ん中に配置されているのは、『PROW เพรา 』のイチオシメニューだからでしょう。
私は迷うことなくチーズ乗せガパオライスを指名いたしました。
「辛さはどうしますか?ご飯はカオカーオ(ข้าวขาว)かカオグロン(ข้าวกล้อง)の2つから選べます」
辛さはレベル0からレベルXまでの6段階から選べ、ご飯はカオカーオ(白米)かカオグロン(玄米)をチョイスできるとおっしゃる。
私は辛さに弱いわけではないのですが、調子に乗ってレベル4とか5などを選ぶと激辛王国の洗礼を受ける危険性もあるので、安全性を重視しレベル2を選択。
ご飯は白米です。
軽い焦げ目が付いたチーズが丼の上部に広がり、従来のガパオライスとは一線を画したお姿。タイ料理保守派の人々から「こんな邪道なもんガパオライスじゃねー!」と怒号が飛んできそうな一品です。
こちらの正式名称は「ガパオ サンナイムー ベーコン ロイチーズ/กะเพราสันในหมูเบคอนโรยชีส」。
チーズと一緒にベーコンもトッピングしているあたりが憎い。
チーズとガパオ、そして豚肉&ベーコン。
これら食材たちが敵対するはずもなく、一丸となって新境地のガパオライスを作り上げている。
旨い!
とろけたチーズは私の心もまでもとろけさせる罪な奴です。
辛さのレベルは、私にはレベル2でちょうど良い感じ。となると最高値のレベルXは、身体になんらかしらの異常をきたす危険性があるだろうと思われます。ご注意ください。
チーズ乗せガパオライスを食した後日、私は二度来店し他メニューも食してみました。
カリカリ豚(ムーグローブ)を使ったガパオライス
二度目の来店時には、揚げた豚肉(ムーグローブ)を使ったガパオムーグローブを選びました。私が見る限り、これを注文しているタイ人が多かったように感じたのでチョイス。案外どこにでもありそうでないのがガパオムーグローブです。カリカリの豚肉に炒め汁がほどよく染み込み、これが飯に合う。
多くのタイ人がオーダーするのも頷けます。
ガパオムーグローブのご飯は玄米を選びました。
三度目の来店で初めて選んだのチーズ乗せガパオ 麺バージョン
これまで米ばかりを選んできた私ですが、バミー麺があるならそれも食っておきたい。そんなわけで三度目の『PROW เพรา』では、豚ヒレ肉とベーコンのチーズ乗せガパオをバミー麺でオーダーしました。
辛さはレベル3にアップ。
私は間違いなくバミー麺をオーダーしたはずなんですが、出てきたのはなぜかママー麺のガパオ。メニューにママーは書いてなかったので、特別メニューなのか。それともバミー麺の品切れか…。
運ばれてきたガパオママーを眺めてみると、これはこれで旨そうだし、クレームを入れることなく実食!
ママー麺を使うと、もはやガパオっていう表現が適切か分からないほど別物になっており、私個人的にはパットキーマオを連想いたしました。
これはこれで旨いんですが、タイ料理保守派の人々からは「こんな邪道なもんにガパオを冠するんじゃねー!」と怒号が飛んできそうな一品です。
辛さのレベル3は、私にはちょいと辛過ぎました。レベル2でちょうどよろしい。
失恋などしてなにもかも忘れたいなら、レベルXを食べてみてください。傷心どころではなくなるはずです。
新境地として受け入れられるか!?新しいガパオの世界
どういった世界にも保守派はいるもので、少々変わったことに挑戦すると「邪道」というレッテルを張りたがる人は必ず存在します。『PROW เพรา』のガパオライスは「邪道」と評されてしまうのか。それとも「新境地」として受け入れられるか。
あなたはどちらですか?
【SHOP DATA】
「PROW เพรา」
TEL:086-345-7705
OPEN:11:00-21:00
ADDRESS:Naradhiwas Rajanagarindra Rd, Silom, Bang Rak, Bangkok 10500
PRICE:チーズ乗せガパオライス165B、ガパオムーグローブ160B
Facebook:@prowthaibasil