私はこの記事を書くまでは『一番ラーメン』だと思っていたのですが、正式名称は『らあめん一番』でした。
バンコク在住の日本人、特に男性ならば一度は来店したことがあるでしょう。
BTSプロンポン駅2番出口からスクンビット・ソイ24を入って数十メートル。
駅近にありながら低価格でラーメンや中華料理を提供する、創業20年を超える大衆中華料理屋です。
安いのにそれなりに旨く、コストパフォーマンスは抜群。
店内の雰囲気は昭和ノスタルジックを醸し、私のようなおじさん世代をキュンキュンさせてくれます。
どれほど安いのか。
もっとも高値を記録しているのは八宝菜、エビチリソース、焼き豚の200バーツ。
昨今バンコクでは300バーツを超えるラーメンなんてものも激増していますが、『らあめん一番』はラーメン120バーツ、タンメン130バーツ、最高値のみそラーメンでも180バーツ。
私のような大衆以下の貧民にとって、たいそう貴重な中華料理屋です。
タイ料理店専門であるはずの「激旨!タイ食堂」で『らあめん一番』を取り上げることになったのは、先日来店した際に出会ったとある一品がきっかけでした。
強火で炒められた一品に舌を巻く!
3人で来店し、あれやこれやとメニューを選んでいるときのこと。
『らあめん一番』へ頻繁に来店しているAさんが、おすすめメニューを教えてくれました。
「四川風冷やしソバは旨いですよ。あと、パックブーンファイデーンもかなり旨いんです」
ーーパックブンファイデーン。
弊サイトをご覧になっているタイ料理好きの方々に、いまさら説明するのは釈迦に説法でしょうが、オイスターソースやナンプラーを調味料として使い、空芯菜を炒めただけのシンプルな料理です。
香草が使われていないことや辛さが抑えられていることもあり、タイ料理が苦手な方でも食べやすいでしょう。
私はこれまで何度も『らあめん一番』へ来店しているのに、パックブンファイデーンがあることすら気付いていなかった。
メニューにあるタイ料理は、この1品のみです。
そのパックブンファイデーンを紹介する前に、他メニューを紹介しておきましょう。
まず、四川風と銘打っていながら、まったく四川風ではなくゴマだれで仕上げた「四川風冷やしそば」。
麺のコシがしっかりしていて、ゴマだれが絡み、お味上々!
80バーツのシューマイは、ビールのお供に最高です。
アレンジバージョンもぜひお試しを!
そしてパックブンファイデーン。
まずは、そのまんまのパックブンファイデーンからご覧いただきましょう。
豚肉とともに炒められた空芯菜は、かなりの強火で調理されていて、ときおり屋台で出会う火力が足りずへなっとなった空芯菜ではなく、シャキシャキ感たるや鬼!
中華料理店の強火で炒めたからこその仕上がりでしょう。
Aさんがおっしゃるように、これは旨い!
ふつうのパックブンファイデーンでも十分美味しいのですが、Aさんがおすすめしてくれたのはアレンジバージョン。
豚ひき肉と唐辛子を少々入れたものです。
タイ料理店で出てくるパックブンファイデーンに唐辛子が入っているのはふつうですが、『らあめん一番』で唐辛子を入れていないのは、辛さに弱い日本人に合わしているためでしょう。
豚ひき肉と唐辛子を少々入れるためのタイ語をカタカナで書くと以下のようになります。
サイ・ムーサップ(豚ひき肉を入れて♬)
サイ・プリック・ニッノイ(唐辛子を少しだけ入れて♬)
これを言って通じなければ、上の写真をそのまんま見せてあげれば無問題!
アレンジバージョンのパックファイデーンはさらに旨し!
ご飯なら2杯はいけるし、ビールなら1リットルは飲めるでしょう。
※個人差があるので鵜呑みにしないでください。
『らあめん一番』の女性スタッフの衣装がいつも気になる
『らあめん一番』唯一のタイ料理メニューが旨いとは、まさかの穴馬。
一品だけタイ料理をメニューに加えているのは、パックブンファイデーンが中華料理っぽいこともあるでしょうが、自信の一品だからだと思います。
『らあめん一番』へ来店するといつも気になるのは、女性スタッフのコスチューム。
メイド服もしくはメイド服を意識した、大衆中華料理屋に似つかわしくないこの衣装も、『らあめん一番』の個性でもあると思っています。
【SHOP DATA】
「らあめん一番」
TEL:02-258-6314
OPEN:11:00-24:30(日曜日のみ24:00閉店)
PRICE:パックブンファイデーン90B、四川風冷やしそば180B、シューマイ80B