ここ数年、日本ではハラルフードに関するビジネスが熱を帯びてきているようです。
ハラルフードとはイスラム教の戒律に則って処理された食材のこと。
イスラム教徒はイスラム教の律法により豚肉やアルコールが禁じられているため口に出来ないうえ、それらを使用した調味料も禁じられています。
2001年には、インドネシアで日本法人「味の素」が、うま味調味料AJI-NO-MOTOがハラル認証を受けていながら、認証後に豚から抽出した酵素が使われていたことが判明。
現地日本人社長を含む数名が逮捕される事件にまで至りました。
日本人にはなかなか理解できませんが、イスラム教では律法により禁じられている食物に対し、これほど神経質になっています。
こういったハラルフードは、20億人いると言われているハラル市場を対象としたビジネスになるため、日本でもハラルレストランが増え始め、ハラルフードを扱うビジネスが盛んになってきています。
今年の11月には「JAPAN HALAL EXPO 2015」、来年4月には「第3回ハラールマーケットフェア」というイベントが催されるようです。
ちょっと真面目にハラルフードについて書きましたが、私自身、ハラルフードにはほとんど興味はなく、なんでも美味しくいただく雑食系の者でございます。
ガイヤーン&マッサマンカレー&カオモッガイ!
そんな雑食野郎の私が訪れたのが、ハラルフードのお店「Jeerapan」。
ハラルレストランですがガイヤーンもウリにしているタイ料理店です。
場所はラマ9世通り沿い。
オープンスペースとエアコンルームの2つのエリアに分かれています。
もちろん私はエアコンルームへ。
人生初のハラルレストランで注文したのは
ガイヤーン
カオモッガイ
マッサマンカレー
の3種。
きっと調味料などはハラルに則り、一般的なタイ料理店で使用しているものとは違うのでしょう。
まず登場したのはマッサマンカレー ヌア。
牛肉のマッサマンカレーです。
ほとんど噛む必要がないほどまで煮込まれた牛肉、やや甘めのマッサマンカレーです。
そしてカオモッガイ。
もともとは南タイ料理と言われており、ムスリムが多い深南部だからでしょう。
ターメリックと一緒に炊かれたご飯は黄色く、うっすらと味がついている程度。
必ず手羽が添えられ、揚げたニンニクがまぶされています。
あまりタイ料理として取り上げられることのないメニューで専門店は少ないでしょうが、フードコートなどでは良く見かける一品です。
そしてガイヤーン。
ハラルレストランならではなのか、ナムチムは他店では味わったことの無いあっさり甘め。
鶏肉は炭火でじっくりとローストされていただけあり、旨みがしっかり詰まっています。
オーナーは大学教授!
ムスリムの方々は食べられるものに規制を設けられているからか、食べられる食材に対してはそれだけ心血を注いでいるのではと勝手に思ってしまいます。
いま私に「豚肉とアルコールは禁止!」なんていうルールを設けられたら、精神錯乱を起こすか、豚肉とアルコールへ向かっていたベクトルが別のベクトルへ一点に集中してしまうかのどちらかだと思います。
まぁ、前者が濃厚でしょう。
写真では撮れませんでしたが、この店で働く女性のほとんどが頭にヒジャブを巻いているムスリムでした。
オーナーであるアンカナーさんもムスリムです。
なんと彼女、平日はRattana Bundit Universityという大学で教鞭をふるっているため、お店に来れるのは土曜日と日曜日だけだと言います。
つまりお休み無し。
彼女がいない平日は、姉妹がお店を切り盛りしているそうです。
オープンして20年の「Jeerapan」。
ガイヤーンの店でもありますが基本的にはハラルレストランなので、ビールはありませんよ!
【SHOP DATA】
「Jeerapan(จีระพันธ์)」
TEL:084-8778-786,081-7551-806
OPEN:08:30-22:00
ADDRESS:Store Jeerapan 905 Rd., Rama IX Road, Bangkok 10250
PRICE:マッサマンカレー ヌア90B、カオモッガイ50B、ガイヤーン(小)100B、(大)180B、ソムタム50B、
WEB:http://www.jeerapan.com/th/main/index.php
FACE BOOK:https://www.facebook.com/jeerapanrestaurant/info/