タイ最北端の街、メーサーイで数日滞在したあとチェンセーンへ。
そのままメコン川に沿うようにくだってチェンコーンという街に辿り着きました。
メコン川にただならぬロマンを感じている私にとって、今まで訪れたことのなかったチェンコーンは、「タイ北部全県の旅」で滞在したい街の一つでした。
可愛いと表現したくなるほど小さく、こじんまりとした街で、中心部の北端から南端までは3kmほど。
2時間ほどかければ、徒歩で十分見て回れる規模です。
今回の旅で好きになった街、チェンコーン。
麺専門店ばかりを選んで訪れた3軒では、いままで見たことのないカオソーイにも出会いました。
記事の最後にYouTube動画も載せていますので、そちらもご覧いただければ街や店の雰囲気がより伝わると思います。
目次
チェンコーングルメ①|中国雲南省が源流のカオソーイ
チェンコーン同じくチェンライ県には、メーサロンという村があり、本ブログでも紹介しました。
中国雲南省から流れてきた旧国民党軍が作った村で、いまでも雲南省出身の方がほとんどを占めている、タイ国内でも特異な村といっていいでしょう。
チェンコーンへ訪れて分かったのは、この街にも雲南出身の方が多いことです。
この街で1軒目に入った『パーオンカオソーイ シップソーンパンナー』の女性店主の母や祖母も、雲南からタイへ渡ってきたと言います。
店名のシップソーンパンナーは、雲南省のシーサンパンナを指すタイ語。
雲南出身の店であることが一目で分かる店名です。
「うちのカオソーイは一般的なココナッツを使ったものじゃないのよ」
そう話して出してくれたのは、カレースパイスを使ったカオソーイとは一線を画したまったくの別物です。
中央にトッピングされた豚ミンチは、何かしらの味噌で炒められていて、スープには一切カレースパイスは使われていません。
初めて目の前にした未知なるカオソーイ。
女性店主によれば、お米を揚げた物と一緒に食べるのが地元デフォのようです。
カノムジーンナムニャオに近いけれど、そこまで辛くはない。
麺は小麦麺ではなく、米麺が使われています。
もともとカオソーイは、中国雲南省の雲南ムスリムがミャンマーを経てタイへ持ち込んだ料理。
雲南省で食べられているカオソーイは、本来こんな麺料理なのかな。
いまだ一度も訪れたことのない雲南のカオソーイを想像しながらいただきました。
店名 | パーオンカオソーイ シップソーンパンナー/ร้านป้าอ่อนข้าวซอยสิบสองปันนา |
営業時間 | 08:30-15:30 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/oiRL3P464BGvdtzB7 |
チェンコーングルメ②|メコン川沿いの老舗ナムニャオ食堂
チェンコーンの中心部に、カノムジーンナムニャオの老舗店があると知り向かいました。
メコン川近くで営む『センチャン カオソーイナムニャオ』です。
木造で年季の入った店構えで、床も板張り。
こういったお店の雰囲気が大好物な私は、店内に足を踏み入れてキュンキュンいたしました。
メニューにはカオソーイやクイジャップなど6種ほどありますが、選ぶのは当然ナムニャオ。
丼の中央には豚肉がどーんと鎮座しており、ルアットやパッカドーンなどが脇役として固めています。
かなり辛そうに見えますがそれほどでもなく、トマトの酸味が効いたスープはコクがあり深い。
チェンコーンという国境にある街ですが、有名人が来店しているだけのことはあり、さすがの一杯です。
チャーン(月曜日) クイジャップ/จันทร์ ก๋วยจั๊บ
アンカーン(火曜日) クイッティアオナムサイ「スーボーラーン」/อังคาร ก๋วยเตี๋ยวน้ำใส (สูตรโบราณ)
プット(水曜日) クイッティアオナムサイ「スーボーラーン」/พุธ ก๋วยเตี๋ยวน้ำใส (สูตรโบราณ)
パルハット(木曜日) クイッティアオ「スーボーラーン」/พฤหัสฯ ก๋วยเตี๋ยวน้ำใส (สูตรโบราณ)
スック(金曜日) カオソーイガイ「イサラーム」/ศุกร์ ข้าวซอยไก่ (อิสลาม)
サーオ(土曜日) カノムジーンナムヤー/เสาร์ ขนมจีนน้ำยา
店名 | センチャン カオソーイナムニャオ/ร้านแสงจันทร์ข้าวซอยน้ำเงี้ยว |
営業時間 | 09:00-14:30 |
定休日 | 日曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/jp6wH3gExuErjk1e6 |
チェンコーングルメ③|雲南省からチェンコーンへ渡ってきたカオソーイホー(ข้าวซอยฮ่อ)
1店舗目で取り上げた『パーオンカオソーイ シップソーンパンナー』と同じく、店主の祖父が雲南からタイへ渡ってきたカオソーイ店が他にもありました。
チェンコーン市街地の南に位置する『カオソーイホー パーナン』。
カオソーイホーの「ホー(ฮ่อ)」とは、チェンマイの「雲南ムスリム金曜朝市(ガード・バーン・ホー)」で使われている「ホー」と同じで、ムスリムという意味を持っています。
つまり、雲南ムスリムによるカオソーイです。
チェンコーンに雲南出身のカオソーイ店が2店舗あることから、一定数の雲南華僑が定住していることがうかがえます。
こちらのカオソーイもカレースパイスは使用されておらず、透明感のあるスープ。
炒めたミンチ肉やルークチンをトッピングし、米麺を使っている点も1店舗目のカオソーイと同じです。
食べている最中は、ただただ旨い麺に舌鼓を打っていたので気付きませんでしたが、記事を書いていて疑問に思ったのは、雲南ムスリムによるカオソーイなのに豚肉が使われていること。
現地の習慣に合わせて豚肉を使うようになったのか、それとも改宗したのか…。
カオソーイの他には、豆腐を使った「タオフワイナムキン(เต้าฮวยน้ำขิง)」もいただくことに。
生姜の風味でさっぱりとしていて、デザート感覚の一品です。
チェンコーンで立ち寄った2店舗の雲南カオソーイは、どちらもカレー粉を使っていない米麺のカオソーイでした。
ところが、北タイの他の街では、カレー風味のカオソーイも存在しています。
チェンコーンでの滞在は、カオソーイの奥深い世界観に触れるきっかけとなり、より深くカオソーイのことを知りたくなった旅でもありました。
カオソーイホー ピセームープルアルックチン/ข้าวซอยฮ่อ พิเศษหมูเปื่อยลูกชิ้น
カオソーイホー ピセー/ข้าวซอยฮ่อ พิเศษ
カオソーイホー ピセームープルア/ข้าวซอยฮ่อ พิเศษหมูเปื่อย
カオソーイホー ピセームールークチン/ข้าวซอยฮ่อ พิเศษหมูลูกชิ้น
カオソーイホー タムダー/ข้าวซอยฮ่อ ธรรมดา
クイッティアオナムサイ/ก๋วยเตี๋ยวน้ำใส
ナムニャオ/น้ำเงี้ยว
タオフワイナムキン/เต้าฮวยน้ำขิง
カオレームフーン/ข้าวแรมฟืน
カオソーイナムナー/ข้าวซอยน้ำหน้า
カオソーイナムニャオ/ข้าวซอยน้ำเงี้ยว
クイッティアオナムサイムー+ルックチン/ก๋วยเตี๋ยวน้ำใสหมู + ลูกชิ้น
ガオラオナーカオソーイ/เกาเหลาหน้าข้าวซอย
ガオラオナムニャオ/เกาเหลาน้ำเงี้ยว
ガオラオナムサイムー/เกาเหลาน้ำใสหมู
クイッティアオナムサイ デック/ก๋วยเตี๋ยวน้ำใส เด็ก
カオソーイナムナー デック/ข้าวซอยน้ำหน้า เด็ก
店名 | カオソーイホー パーナン/ข้าวซอยฮ่อ ป้านาง |
営業時間 | 07:00-15:00 |
定休日 | 土曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/GowqsoaKR38pVFmM8 |
YouTubeでもチェンコーングルメをご覧ください
私が運営しているYouTubeでは、チェンコーンで訪れた3店舗を動画で公開しています。
そちらもぜひご覧いただき、チェンコーンを感じてください。