ヤワラート通りから少し北へあがったところにある「ジュライロータリー」。
タイ語では「ウォンウィエン22・カラカダーコム(วงเวียน 22 กรกฎาคม)」という名称で、日本語訳すると「7月22日ロータリー」です。
なぜ7月22日なのか…。
調べてみると、「タイが第一次世界大戦への参戦を宣言した記念日」に由来していることが分かりました。
歴史を感じさせる、なかなかに重い意味を持つ名称なのですが、そんな由緒正しさとは裏腹に、この界隈に放たれている怪しさはバンコク屈指。
ロータリーから南へ伸びている道では、夜になるとフリーランスの女性が立ち始め、売春通りと化していきます。
一般的な観光客には近寄り難い雰囲気ではありますが、近代化がどんどん進むバンコクにおいて、東南アジアの怪しさをいまだ色濃く残しているジュライロータリー界隈は、私にとってたまらなく好きな場所のひとつです。
ジュライロータリー近くで見つけた謎の車
とある日、ジュライロータリーを歩いていると、不思議な車を見つけました。
どうやらキッチンカーのようなのですが、営業している様子がない。

気になって電話をして確認してみると、
「いまはそこで営業していなくて、車の裏にある通りでやっているよ」
とのこと。
車の裏にある通り……?
そんな場所があるのかと、後日あらためて訪れて確認してみると、あったあった!
18時ごろに立ち寄ってみると、数軒の屋台が軒を連ねていました。

ジュライロータリー路地裏のレンセープが旨い
奥に伸びる細い路地には、4、5軒の屋台が営んでいます。
入り口にはガイトートやイサーン料理を出す屋台で、奥にはいるとクイッティアオ屋、注文屋台が並び、最奥にあったのがレンセープの店です。




店主であろう男性は話しかけづらかったので、一緒に営んでいる女性の方に、"あの車"について聞いてみました。
「もともとうちの母親があそこで営業していたんだけど、今年の1月、警察に止められちゃってね」
売春婦があちこちに立っている、無法地帯のようなジュライロータリーでも、近年は厳しくなってきているのでしょう。
無骨なおじさんが作るレンセープをいただくことにしました。

骨付きの豚肉がどっさり乗った一杯。
酸味と辛さがどちらも強すぎず、絶妙なバランスを保っているのはさすがです。
飲んだ後にここへ立ち寄ったのですが、このレンセープにはご飯が必須!
がっつりといただきました。
レンセープといえば、ナイトマーケットなどで「超大盛り」を売りにしたものをよく見かけますが、イサーン料理屋などで目にすることはほとんどありませんし、ましてや専門店となると、ほぼ皆無。
ところがこの屋台は、レンセープだけで勝負している。
脱帽でございます。
| 店名 | ジェーソム レンコートセープ(เจ้ส้ม เล้งโครตแซ่บ) |
| 営業時間 | 15:00-23:00 |
| 定休日 | 基本無休 |
| Googleマップ | https://maps.app.goo.gl/7i7AEF9aoZNaU58v8 |


