私は20代のころ自炊にハマっていた時期がありました。
オーソドックスな料理はもちろん、きゅうりや茄子などの糠漬けを楽しんだりと、いつでも主夫として生きていける用意が出来ていたほどです。
いくつもの料理をこなしていく中、男子たるものチャーハンにこだわっていくのは必然なのかもしれません。
中華鍋を振って、キッチン周りを米粒だらけにしたことは数えきれないほど。
過去、それだけチャーハン作りにこだわったこともあり、タイに住む今でもチャーハンを好み、評判の店があると知ればニヤニヤしながら来店しています。
タイでのチャーハンはカオパット(ข้าวผัด)と呼ばれています。
カオは「ご飯」を、パットは「炒める」を意味するタイ語です。
単純明快な料理名から表れているように、至極シンプルな料理ですが、シンプルであるがゆえ奥が深く、調理人の腕とセンスが如実に表現される料理といっていいでしょう。
バンコクへ来て「旨いカオパット」を探し彷徨っている方々は少なくないはず。
そういった迷える子羊たちにお届けしたいのが今回のカオパット大特集です。
取り上げるのはバンコクの10店舗。
YouTubeとのコラボ企画なので、気になる店があればぜひ動画でもご覧ください。
目次
- 1 BTSプラカノン駅近くのカニ入りカオパット【プートン】
- 2 旧市街地の渋い屋台【カオパットプー タノンタナオ】
- 3 60種類以上のカオパット!【カオパットグールー】
- 4 ヤワラート通りで40年以上のカオパット屋台【ルンカオパットプー】
- 5 ミシュランのビブグルマンを何度も獲得しているカオパット王【ヒアハイ】
- 6 バンコクで数店舗を展開する【カオパットプー ムアントン1】
- 7 激戦区チャン通りで人気を誇るカオパット専門店【アーグカオパット】
- 8 開店前から持ち帰りの注文が殺到する【カオパットプータラートノーイ】
- 9 豚足+カオパットの奇跡のコラボレーション【カームーボンガイ】
- 10 バミー専門店なのになぜカオパットが旨い!?【バミーコンセリー】
- 11 バンコク最強カオパットはYouTubeでのご覧いただけます
BTSプラカノン駅近くのカニ入りカオパット【プートン】
BTSプラカノン駅からスクンビット通りを東へ、歩くこと5分ほど。
スクンビット・ソイ48に入って右手に見えるのが、カオパット専門店『プートン(ปูทอง)』です。
"黄金のカニ"という店名のとおり、カニ入りカオパット(カオパットプー)をメインメニューとして、持ち帰り専門店として営業しています。
カオパットプーは、S(120バーツ)、M(180バーツ)、XL(300バーツ)の3サイズからチョイス。
なぜLサイズが無いのかは分かりませんが、注文すればひょっとすれば作ってくれるのかもしれません。
持ち帰り専門店ではありますが、リクエストすればここで食事することも可能なようです。
屋台風の店舗前には小さなカウンターがありますが、その面積の小ささから察するに、デリバリーを待つ人用のスペースだと思います。
私は今回、取材でアポイントを入れていましたので、折りたたみ式のテーブルをご用意いただきました!
来店する前はてっきり男性が鍋を振っている店かと思っていたのですが、店主は女性のミウさん。
フライパンをがつがつ振っているイメージがまったく想像できない、お美しい女性です。
「うちが創業したのは2019年なので、5年ほどですね」
5年も前からプラカノンのこの場所で、カニ入りカオパット専門店が営業していたなんて、まったく知りませんでした。
当初、取材時間を午前11時で提案したのですが、その時間帯は忙しいとのことで13時30分に。
アシスタントが1人いるものの鍋を振るのは彼女だけなので、ランチタイム前の取材は厳しかったようです。
つまりそれだけ、デリバリーの注文が入るということでしょう。
1人だとSサイズが妥当かと思ったのですが、せっかくのカニ入りカオパットなのでMサイズを選択。
追加トッピングで目玉焼き(10バーツ)も忘れません。
ミウさんがフライパンを操り、手早く炒めたカオパットがこちら。
パラパラ度70%ほどで、カニがたっぷり入っているのはMサイズだからこそ。
立ち昇る湯気からはカニの風味が香り、脳の奥深くにある食欲中枢のスイッチが入りました。
2種類の調味料も添えられ、ひとつはナムプラーに唐辛子やニンニクを漬け込んだもので、もうひとつは緑色のシーフードソースです。
カオパット自体の味付けがそれほど強くないので、これらを好みでかければもう止まらない。
私好みだったのはシーフードソース。
ピリッとした酸味がカニにも合うし、味変によってカオパットを風味を引き締め、Mサイズとはいえ1人で軽く平らげてしまいました。
『プートン』には他に、カニ入りガパオライスやカニ入りオムライスといった魅惑的なメニューも有り。
プラカノン界隈に住んでいるなら頻繁にデリバリー注文しているなぁ。
取材中、ずっと気になっていたのは屋台前に貼ってある「撮影禁止」のステッカーです。
私はアポを入れていたから撮影できたけど、突然来ていたら撮影はNG?
「たまにスマホを持った手をフライパンの近くまで伸ばして撮影する人がいるので、そのステッカーを貼ったんです。ふつうに撮影するのでしたら構わないですよ」
店名 | プートン/ปูทอง ข้าวผัดปู ซอยสุขุมวิท 48 |
営業時間 | 10:30-18:00 |
定休日 | 水・木曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/hGmKbeXR71wDxqYo7 |
旧市街地の渋い屋台【カオパットプー タノンタナオ】
そもそも、この屋台を知ったのはぶらっと立ち寄ったことがきっかけでした。
初めて来店したのは2018年。
Google Mapで見つけてわけでもなく、誰かのブログやYouTubeを見たわけでもなく、なんとなく美味しそうという理由だけでした。
旧市街地のサオチンチャーから歩いて5分ほどにある『カオパットプー タノンタナオ』です。
カオパット専門店では珍しく鍋を振っているのは女性で、次から次へと入るオーダーをしなやかな動きと、男性に負けぬ力強さで鍋を操りさばいていく姿は、じっと見入ってしまうほど華麗。
しかも休むことなく何十人前というカオパットを調理していくのだから、たまげた体力と腕力です。
この店を取り上げた2018年当時も、路上に並べられた数少ないテーブル席は地元の人たちでいっぱいでしたが、コロナを経た今、デリバリーによる注文が増えてさらに忙しくなっているようでした。
それでも彼女は表情ひとつ変えることなく、淡々とフライパンを振り続けています。
そうして出来上がったカオパットがこちら。
超強火で炒めたご飯は香ばしさに富み、噛み締めるたびに香りが口から鼻腔へ抜け、恍惚感がガツン!
そしてトマトの優しい酸味と玉ねぎの心地よい食感、そしてなによりカニの身の旨みが加わり、唯一無二のカオパットに仕上がっています。
そしてもう一品はガポプラー ナムデーン(กระเพาะปลาน้ำแดง)。
魚の浮き袋が使われたあんかけスープ。
力強さを漲らせるカオパットとは対極に、絶妙な酸味を武器にしたスープは優しくもあり、ほっころさせる一皿です。
この屋台へ通い始めてからすでに6年。
創業して17年が経つと話してくれましたが、女性の体力でずっと変わらぬカオパットを提供できているのは、彼女が稀代の調理人だからこそでしょう。
店名 | カオパットプー タノンタナオ/ข้าวผัดปู ถนนตะนาว |
営業時間 | 16:30-22:30 |
定休日 | 月曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/KSjzZGjxe4GTfHpf8 |
60種類以上のカオパット!【カオパットグールー】
バンコクで「カオパットの評判が高い」と言われる店をひたすら探しておりますと、捜査線上に『カオパットグールー』という店舗が浮かんできました。
以前にもここで書いたことがありますが、私は無類のカオパット(チャーハン)好きとして憚らず、名の知れた店はもちろん、日本人が知らないような店舗まで食べ尽くしてきたつもりです。
ところが、『カオパットグールー』という店は来店したこともなければ、店名を聞いたことすらない。
とはいえ無名かといえばそんなこともなく、Google Mapのレビューは400を超えています。(執筆時点)
なぜこのようなカオパット専門店を知らなかったのか…。
私は己の無力さを痛感し、地団駄を踏んだのでございます。
『カオパットグールー』が立地しているのは、バンコクとサムットプラカーン県との県境近く。
地図上で見るとBTSバンナー駅が近そうに見えますが、Google Mapで計測すると徒歩30分以上かかってしまうため、Grabなどを利用するのが賢明です。
『105 Village』というショッピングモールに入居しているので、Grabなどを使って来店するならばショッピングモール名で検索すれば早いでしょう。
私が勝手に抱いている印象だと、カオパット専門店って少々汚れた店舗で営業しているというイメージがあるんですが、『カオパットグールー』は真逆。
新築かと思うほど綺麗な店内です。
「以前は別の場所で営業をしていて1年ほど前にここへ移転したんです」
仲睦まじいご夫婦が営む『カオパットグールー』。
創業して16年ほどが経つと言い、これまでの年月で生まれたカオパットの種類はなんと60種類以上!
メニューの両面にびっしりと、あらゆるカオパットの名前が記されています。
遠路はるばるバンコクの外れにまでやって来たのだから、たった1品のカオパットだけで辞してしまうような愚を犯してはなるまい。
来店したのは私1人でしたが、3種のカオパットと2種のスープを注文いたしました。
店名と同じカオパットは外せないでしょう。
店主に聞くと、いろんな具材を使ったのが「カオパットグールー」だそう。
エビやカニ、ベーコン、クンチアン(中華ソーセージ)など、オールスターが揃ったカオパットです。
具材も豪華ですが、陶器の器が使われている点もスペシャル。
カオパットでまず特筆したいのはパラパラ感。
調理している姿を見学させてもらったんですが、超強火で手早く炒めるフライパンさばきだけに、これだけのカオパットに仕上がるのでしょう。
ガパオ味のカオパットも数種類あり、その中から選んだのは豚肉入りのカオパットガパオムー。
オイスターソースなどでしっかりと味付けされたご飯とガパオの香りが組み合わさると、1+1=2といった計算式では表せず、3にも4にもなり得てしまう不思議な一品。
ガパオ好きなら必食のカオパットです。
カレー風味のカオパットは、ありそうでなかなか出会えないかなりレアなカオパットです。
カニをトッピングしたカオパットポンカリープーは、適度な辛さがよろしく、スパイスと香ばしさがたまらない一皿。
カオパット一筋16年の実力が表れた3品でした。
『カオパットグールー』ではこれらカオパットのほかに、スープ類も充実。
苦瓜を使ったマラトゥン(มะระตุ๋น)や、豚肉などの具材を中華ハーブで煮込んだグラドゥークムートゥンヤージーン(กระดูกหมูตุ๋นยาจีน)は、カオパットのお供にどうぞ。
別記事では、『カオパットグールー』の全メニューをカタカナ併記で掲載しています。
カオパットの面々をご覧いただき、惹かれる一品を探してください。
店名 | カオパットグールー/ข้าวผัดกูรู |
営業時間 | 10:00-20:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/G7xoHisnLj6DbN9i6 |
ヤワラート通りで40年以上のカオパット屋台【ルンカオパットプー】
ヤワラート通りでカニ入りカオパットを提供し続けて40年以上。
寡黙なおじさんがフライパンを振り続ける『ルンカオパットプー』は、タイ人からの評判が高く、以前ブログでも取り上げたことがある有名店です。
カオパットを特集するにあたり、『ルンカオパットプー』は外せないだろうと本特集に入れました。
前回の取材から久々の来店だったのですが、店前まで来てみると鍋を振っているのはおじさんではなく若いスタッフ。
「さっきまで居たんだけど、どっか行っちゃったよ」
別のスタッフが教えてくれました。
店主がどこかへ行っちゃうって、どこへ?
次世代へのバトンタッチを図っているのだろうか、なんてことを思いつつも鍋を振る彼をカメラ越しに見ていたんですが、店主がいない間に任されていることはある。
次から次へと入ってくるオーダーを、無駄のない動きでさばいていきます。
席数が少ないため18時には店に着いたのですが、10分20分と時間が経つにつれ来店者は増え、あれよあれよという間にテーブル席は満席に。
注文した2品のひとつは、もちろんカオパットプーです。
100バーツという価格設定にもかかわらず、カニの身がゴロゴロ入っているのは屋台ならではのコスパ。
まずはご飯から漂う香ばしさが広がり、カニの風味がそのあとを追うようにやってくる。
これだけの香ばしさが出せるのは、長すぎず短すぎない絶妙な調理時間がなせる業でしょう。
ミーホンコンナムデーンとは、ホンコン麺をとろみのあるスープでいただく麺料理です。
こちらにもカニの身が具材として使われ、あんかけのスープはカオパットとの相性がよろしい。
ヤワラートに来る舌の肥えたタイ人たちから、40年以上も愛されているのは、屋台ならではの低価格設定で、クオリティーの高いカオパットを提供しているからに他なりません。
ミーホンコンナムデーン/หมี่ฮ่องกงน้ำแดง(スープ入りホンコン麺)
ミーホンコンパットヘーン/หมี่ฮ่องกงผัดแห้ง(ホンコン麺炒め)
ガポプラーナムデーン/กระเพาะปลาน้ำแดง(魚の浮袋スープ)
ガポプラーパットヘーン/กระเพาะปลาผัดแห้ง(魚の浮袋炒め)
フーチャラーム ナムデーン/หูฉลามน้ำแดง(フカヒレスープ)
カオパットプー/ข้าวผัดปู
店名 | ルンカオパットプー/เวิ้งข้าวผัดปู |
営業時間 | 17:30-23:00 |
定休日 | 月曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/SKgaS8YtPpNdfqSeA |
ミシュランのビブグルマンを何度も獲得しているカオパット王【ヒアハイ】
バンコクのカオパットを語るにあたり、避けては通れないのが『ヒアハイ』でしょう。
私が初めて来店したのは2019年。
この頃はクイッティアオ屋の2階で営業していて、店内は狭く、数席程度の規模でした。
当時取材した記事は以下のリンクからご覧いただけます。
すでに人気はあったものの、契機となったのは翌年からです。
2020年、『ヒアハイ』はミシュランバンコクのビブグルマンを初めて獲得。
そこから2024年までの5年間、一度も漏れることなくビブグルマンに輝き、店前には毎日のように長蛇の列ができる有名店にまで上り詰めました。
『ヒアハイ』がこれほどまでに評価を受けることになったのはカオパット。
カニの身をたっぷりと使い贅沢に仕上げたカオパットは、絶妙な炒め加減や秘伝の味付けなど、バンコクで天下無双といっても決して大袈裟ではないでしょう。
そうして5年ぶりに来店した『ヒアハイ』。
噂には聞いていたものの、店前には開店前から長蛇の列!
私は事前にアポイントを入れていたので、列を作る彼らを横目にサササッと入店させていただきました。
以前は数席しかないクイッティアオ屋の2階でしたが、数年前に移転した新店舗は1階だけではなく2階もあり、収容できる客数は数倍になっているはず。
それでも開店すると同時に一瞬で満席になり、店内に入れない店舗前の行列を見ると、ミシュランの影響力を痛感しました。
テーブル上に並べていただいたのは、お店が推す3品。
スラータニー県から取り寄せたカニを贅沢に使ったカオパット。
炒め加減から味付けまで、クオリティーの高さは群を抜いており、5年前と比べまったく遜色のない一皿に脱帽です。
シャコもスラータニー県から取り寄せたものを使用し、ニンニクと炒めています。
香り高いニンニクの風味がたまらなく、新鮮なシャコの旨みも素晴らしい。
これとカオパットは贅沢だ。
そして3品目はカニ三昧のオムレット。
口の中いっぱいに広がるカニの風味に、恍惚となるのは私だけではないはず!
ミシュランを毎年獲り続ける、天下無双のカオパット。
行列嫌いな方でも、一度は並んで食べおきたい名店の一皿です。
店名 | ヒアハイ/เฮียให้ |
営業時間 | 10:00-15:00,16:00-17:30 |
定休日 | 月曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/WKd3gJ5xJbcouKNCA |
バンコクで数店舗を展開する【カオパットプー ムアントン1】
カオパット好きとしては、必ず訪れなければならないと思いつつ、今に至るまで一度も来店していなかったのが『カオパットプー ムアントン』です。
バンコク郊外に数店舗を展開するカオパット専門店で、本店はドンムアン空港から近いムアントンです。
Googleマップを見ていただければ分かるように、本店へのアクセスはなかなか大変でして、かといって他の支店たちもそれほどアクセス楽チンな場所がほとんどない。
それらの中で比較的アクセスが容易だったのが、今回紹介する『カオパットプー ムアントン1』です。
最寄りはBTSラチャヨーティン駅という耳慣れない駅名ではありますが、駅から徒歩5分ほどと、支店の中では群を抜いて好立地。
ショッピングモール『アベニュー ラチャヨーティン』の敷地内です。
これまで紹介してきたカオパット専門店は、屋台でクーラーがなかったり、店舗型であっても駅から近くない店ばかりでしたが、『カオパットプー ムアントン1』は店舗型でありながら駅近。
暑熱が厳しい日であっても室内で食事ができるうえ、アクセスが容易なので、暑さに弱い人にとっては適したカオパット専門店です。
暑さを感じずにカオパットがいただける環境とはいえ、肝心なのはクオリティー。
まず注目してもらいたいのは、カオパットプー ムアントンの値段設定です。
カニ入りカオパットがまさかの69バーツ!
もちろんカニの量にもよるので一概に他店と比べられませんが、それでもカニ入りで100バーツ以下なのは嬉しい。
その他のメニューもほとんどが100バーツ以下で、一番高いクンオップウンセンも159バーツと、一般的な価格よりも低く設定されています。
値段の次は調理方法。
カオパットのように一回一回調理しなければならない料理は、セントラルキッチンで大量に作って各支店に配送するといった手法は使えず、調理方法も含めた確固たるマニュアルが必要となるはずです。
そういったマニュアルがあるからこそ、たとえスタッフが長年従事していなくてもクオリティーの高いカオパットが、各支店で提供できるシステムになっていると思います。
さてカオパットの種類ですが、カニ入りの他にムーグローブ入りもある。
どちらも捨てがたい。
「カニとムーグローブの両方を入れてもらうことはできますか?」
私の提案にスタッフは一瞬困惑した表情を見せましたが、結果はオッケー。
カニとカリカリ豚の2種を具材としたカオパットはこれまで食べたことがなく、人生初カオパットです。
そもそもの価格が低く抑えられているのでカニの量はそれほど入っていませんが、それでも風味があり、パラパラ度も高く、コスパは高い!
しかも、ムーグローブまで入っているのだから幸せの極地です。
もう1品はエビと春雨の蒸し焼きことクンオップウンセン。
大きなエビが2尾入っていて159バーツなんてこれまた幸せ。
カオパット専門店としてはバンコクで最多の店舗を展開する『カオパットプー ムアントン1』。
「カオパット好き」を自称するなら、来店必須の専門店です。
店名 | カオパットプー ムアントン1/ข้าวผัดปู เมืองทอง 1 |
営業時間 | 10:30-20:30 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/TbEUbgTgYBZfHNWv9 |
激戦区チャン通りで人気を誇るカオパット専門店【アーグカオパット】
べ歩きを楽しみたい方におすすめしているエリアのひとつに、本ブログではジャルンクルン通りを何度も挙げています。
通り沿いには古くから営む食堂が多く、長年生き抜いてきた強者たちが群雄割拠しているのですが、このジャルンクルン通りから東に伸びているチャン通りも推したいひとつ。
人気店が点在し激戦区と化しているこの通りで、カオパットフリークにぜひ立ち寄ってもらいたいのが『アーグカオパット』です。
揃えているカオパットは14種類で、そのほかトムセープやトムヤムなどのスープ類もあり。
店内で座れるのは数席のみ、路上に4つほどのテーブル席が設けられているだけの小規模店です。
店が推しているカオパットプーには2種類あり、お手頃価格の60バーツと、カニがどっさり入った150バーツのカオパットプーゴン(ข้าวผัดปูก้อน)。
もちろん、カニどっさりのカオパットプーを選びました。
そしてもう1皿は、カオパットホンコン(ข้าวผัดฮ่องกง)です。
ご飯はパラパラ感に富んでいて、絶妙な火加減で仕上げられたカニの身が風味のアクセントとなり、このカオパットは唸らされる。
カオパットホンコンには中華ソーセージ(クンチアン)やエビが入っていて、カニ入りのものとは一味違った世界が広がっています。
2皿のカオパットに刺激された私は、酸味と辛みが組み合わさったスープのトムセープシークロンムーまでオーダする始末。
暑い中、路上のテーブルで味わう絶品カオパットとトムセープは格別です。
以前公開した記事に、カタカナ併記した全メニューを載せていますのでこちらも参考にどうぞ。
店名 | アーグカオパット/อากู๋ ข้าวผัดปู |
営業時間 | 09:00-20:00 |
定休日 | 木曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/wWGcZg7pt6b1Rz8x8 |
開店前から持ち帰りの注文が殺到する【カオパットプータラートノーイ】
BTSサパーンタクシン駅からジャルンクルン通りを北上し、やって来たのはジャルンクルン・ソイ33。
18時を過ぎたころから開店し、フライパンを振る音が止まずカオパットを作り続けているのが『カオパットプータラートノーイ』です。
開店前から入ってくる持ち帰り用の注文が多いため、たとえ開店時間に来店しオーダーしても、数十分は待たなければなりません。
実際、私がテーブル席でじっと待っている間に、出来上がったカオパットを取りに来るタイ人客の多いこと!
ようやくカオパットにお目にかかれたのは、席に着いてから30分ほど経ったころでした。
カニ入りのカオパットはパラパラ派ではなく、どちらかといえばしっとりとした仕上がり。
数十年カオパットを作り続けている女性店主のセンスが味付けの妙として表れ、一口いただくごとに「ウンウン」と頷いてしまうんです。
これだけのカオパットが100バーツと、とっても懐に優しい価格設定なので、じゃあもう1品いってみようかと選んだのはフカヒレスープ!
高級食材を使っているスープとはいえ、こちらも300バーツとお得な価格。
物価が高騰するバンコクで、フカヒレスープや絶品カオパットが庶民的な価格で提供されているなら、注文してから30分待つのも仕方がないと思いました。
店名 | カオパットプータラートノーイ/ข้าวผัดปูตลาดน้อย |
営業時間 | 18:00-22:00 |
定休日 | 月曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/YcMiXepMJfD6GVz97 |
豚足+カオパットの奇跡のコラボレーション【カームーボンガイ】
これまで紹介してきたのはカオパット専門店でした、ここから取り上げる2店舗は、専門店ではないものの推したいカオパットです。
まず1店舗目はカームー(豚足)専門店の『カームーボンガイ』。
ここは豚足ガパオライスを出す店として以前取り上げたことがありますが、カオパットにも豚足を乗せておりました。
65種を揃える『カオパットグールー』でさえカオパットカームーはメニューになく、私自身も他では見たことがないので、前代未聞のカオパットです。
カームー専門店とはいえ、炒め料理も揃えている同店だけに、カオパットもお手のもの。
そのカオパットにトロトロに煮込まれた豚足をトッピングするのだから、どれだけヤバいのかは想像できるでしょう。
豚足ガパオライスだけではなく豚足カオパットもどうぞ。
店名 | カームーボンガイ/ขาหมูบ่อนไก่ |
営業時間 | 09:00-18:00 |
定休日 | 土曜日 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/GEUnqDHGrbj86Duo6 |
バミー専門店なのになぜカオパットが旨い!?【バミーコンセリー】
最後に紹介するのは、意外にのこのブログ初登場の『バミーコンセリー』です。
超絶有名店のこちらを紹介したことがなかったのは、超絶有名店なのでココで紹介する必要もないだろうと思ったからに他なりません。
BTSトンロー駅から近いこともあり、日本人旅行者だけではなく、トンロー界隈に住む在住日本人にも人気がある『バミーコンセリー』。
バミーのクオリティーが高いのはもちろんなんですが、なぜかカオパットも旨いんです。
通常、バミー専門店で炒め物を用意している店舗はかなり稀有。
炒め物があったとしても、まぁまぁのレベルといったところですが、『バミーコンセリー』は「カオパット専門店としてもやっていけるんじゃないだろうか」レベルに仕上げています。
ちょっと油っぽさが気になるところではありますが、この点については、ワンタンスープを一緒にいただくことで解決しております。
バミー麺とカオパットをこのクオリティーで提供しているなんて、野球界で例えるなら投打で活躍する大谷選手のよう。
お後がよろしいようで、本特集を締めたいと思います。
店名 | バミーコンセリー/บะหมี่คนแซ่ลี |
営業時間 | 06:30-23:00 |
定休日 | 基本無休 |
Google Map | https://maps.app.goo.gl/Q8tCmp1ESzzoZHnS6 |
バンコク最強カオパットはYouTubeでのご覧いただけます
絶品カオパットを求め、バンコクのあらゆるところへ訪れて本記事で取り上げました。
紹介した10店舗の中から、カオパット専門店の8店舗は動画でも収録しています。
YouTubeチャンネルNISHIO TRAVELで、ぜひご覧いただきご感想などいただけると嬉しいです。