名前の奇妙さから気にはなりながらも、一度も訪れたことがなかった「オートーコー市場」。
訪れたことが無かった理由は明らかで、拙宅で調理をしない私にとって生鮮食品などがまったく必要ないこと、この1点につきます。
食料品を眺め悦に入る趣味も無く、足を運ぶ動機がまったくなかったオートーコー市場ですが、先日取材したチャトゥチャックマーエット内『Green Chill Restaurant』から近いこともあり、寄ってみることにしました。
はじめてのオートーコー市場
私が勝手にイメージしていたオートーコー市場とは、クロントゥーイ市場のような鳥や豚、魚などの匂いが入り交じり活気に満ちた雰囲気だと思っていたのですが、実際は正反対。
キレイなコート中に店々が整然と並び、カオス的な薫りなど一片もなく、すぐ隣にはフードコートもあったりと、業者向けではなく個人向けの市場のよう。
イメージしていたものと真逆だったので肩すかしを食らった感でしたが、特に何かを買う目的もない私のような者にとって、散策するには向いているでしょう。
後日、オートーコー市場について調べるため、タイ国政府観光庁のサイトを見てみると以下の説明文が掲載されていました。
タイの農業協同組合(オートーコー/องค์การตลาดเพื่อเกษตรกร)の経営の下で、タイ各地から選りすぐりの生産物を提供しようとできた市場。広々とした清潔感のある建物の中には、間口2mほどの間隔で、野菜や果物、お肉に魚、乾物、お米、お菓子などを扱う店舗がずらりと並びます。どの商品もちょっとお値段は高めですが、これも信頼の証なのか、いつもバンコクに住まう上流階級の人たちで賑わっています。
食材に興味が無かった私には、値段を見ても高いのは安いのかも分かりませんでしたが…。
さて、オートーコー市場内を散策していると小腹が窮状を訴えかけてきました。
フードコートでご飯を食べてもよかったのですが、それだと芸が無い。
何かないかと周辺をウロウロとしているととあるタイ飯屋に遭遇しました。
イサーン料理屋の『スッチャイガイヤーン』です。
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オートーコー市場への行き方
まずはオートーコー市場への行き方から説明しておきましょう。
最寄り駅はMRTガムペーンペット駅。
3番出口を降りるとすぐ市場です。
市場の場所は分かりやすいですが、『スッチャイガイヤーン』の場所は少し分かりづらい。
オートーコー市場を抜け、駐車場から出ようとする車と同じ進行方向(右)へ進むと見えてきます。
オレンジと白を基調とした、少々派手目な店内のお店が見えてきたらドンピシャ。
『うちはイサーン料理屋でっせ〜』と言わんばかりに、入口付近ではポクポクと小気味のいい音を鳴らしながらソムタムを作っています。
独特の風味を持つガイヤーン
店名に「ガイヤーン」と入れているだけに、当然ながらガイヤーンはマスト。
ガイヤーンを注文するならソムタムは必須だし、ガイヤーン&ソムタムと来ればカオニャオは欲しくなる。
というわけで、どのガイヤーン店に来訪したときもオーダーするものが同じラインナップになってしまうんですが。
一口頬張るとほんのりと薫る独特のスモークが、「食」の本能をスイッチオン。
ソムタム カイケム(塩漬け卵入りのソムタム)はさわやかな酸味に包まれ、ガイヤーンの相棒として最高のマッチング。
イサーン料理の数々が揃う『スッチャイガイヤーン』
イサーン料理屋を営んでいるからには、店主もイサーン出身なのだろうか。
店頭で会計をしていた女性店主に話しを聞きました。
「私はイサーン出身じゃなくてパトゥンタニ県出身なの」
パトゥンタニ県とはアユタヤ県などに接するタイ中部。
まぁ、イサーン地方出身でない方がイサーン料理店をやっていても何の不思議もないんですが。
スタッフは店主の娘さんや息子さんたちで、家族で営んでいるようです。
日本人が来て写真をパシャパシャ撮っているのが珍しかったのでしょう。
「どこに住んでいるのか?」「結婚しているのか?」と、質問攻めにあいました(笑)
「結婚しているのか?」はよく訊かれます。
それほど気になる事柄なのだろうか…。
創業して41年という『スッチャイガイヤーン』。
来店者が後を絶たずタイ人の間で評判が高いことは明らかです。
ガイヤーンやソムタム以外にも、イサーン料理各種が揃っています。
イサーン料理屋ではありますが、店頭ではお持ち帰り用の生春巻きが販売。
これも売れていたからきっと旨いんだろうなぁ。
オートーコー市場へ来たならフードコートで食事するのもいいですが、『スッチャイガイヤーン』で市場直送のガイヤーンやソムタムもお試しあれ!
【SHOP DATA】
「スッチャイガイヤーン(สุดใจ ไก่ย่าง)」
TEL:02-618-4634
OPEN:8:00-19:00(月曜日休み)
ADDRESS:11 market, MOF, Kamphaeng Phet Road, Chatuchak, Bangkok 10900.
PRICE:ガイヤーン(ハーフ)90B、(1羽)180B、ソムタム カイケム70B