BTSトンロー駅から徒歩わずか。
スクンビット通りとペッブリー通りを結ぶトンロー通り沿いには、いままで紹介してきたように幾つかのオシャレなタイ料理レストランが点在しています。
これまで紹介してきた店は、トンロー駅から徒歩10分ほどはかかってしまい、足腰を鍛えたい方ならまだしも、なるべく汗をかきたくない私のような者にとってはバイタク利用が必須の立地でした。
今回紹介する『Soul Food Mahanakorn(ソウルフードマハナコーン)』は、BTSトンロー駅から歩いて3〜4分。
これほど駅近にありながら、ブログなどであまり取り上げられないのは不思議ですが、それだけに隠れ家的なタイレストランと言えるでしょう。
店名の「Mahanakorn(マハナコーン)」は、バンコクの正式名称の中にある
クルンテープ・プラマハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロックポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット
の一部を引用したもの。
去る8月末にオープニングセレモニーが行われた、高さ314メートルのタイ最高層ビル『Mahanakorn(マハナコーン)』も同じく、バンコクの正式名称が由来です。
つまり店名が表しているのは、
“バンコクのソウルフードでっせ!”
という意味で、大阪で例えると、たこ焼きやお好み焼き、串カツ、うどん、といった大阪のソウルフードが一堂に会しているレストラン、なんていうイメージを抱いたら大怪我をします。
目次
マネージャーとスタッフが薦めてくれた3品
比較的こじんまりとしたレストランで、木を利用した看板も控えめたため、店前を通り過ぎただけだと気付きづらいかもしれません。
「お店は2010年にオープンしました。北タイ料理、南タイ料理やイサーン料理までいろんなタイ料理を揃えているんです」
私の取材に応対してくれたのは、マネージャーのジャーさん。
左隣りの女性は、日本語が少し話せるスタッフです。
彼女たちがおすすめしてくれた3品を紹介しましょう。
ヤムマクアヤーオ(220THB)
タイ語での表記はยำมะเขือยาว。
マクアヤーオとは長ナスの意味で、日本語名にするとナスのピリ辛サラダといった感じでしょうか。
「日本人ってナスが好きでしょ?なのでこれを選びました」
お2人揃ってそうおっしゃったように、私も例外ではなくナスは大好物!
ですが、このメニューを置いている店って案外少ない。
タイ人に人気がないのかな…。
爽やかな酸味とナスのふんわり感とのコラボレーションは、脳内浮遊に見舞われる旨さ!
添えられた半熟卵もたまらない!
これはニワトリの卵ではなくアヒルの卵で、プリンとした食感が独特です。
ゲーン ハンレー(250THB)
ゲーンとはカレーのこと。タイ語ではแกงฮังเลと表記します。
これを見て驚いたのは、具材として入っている豚肉が巨大!
まるで豚角煮のようなサイズで、しかも角煮のようにじっくり煮込まれていて柔らかい。
「豚角煮みたいでしょ?日本人に人気のメニューなんです」
ほんと豚角煮のよう!
カレーのスパイシーさは抑えられ、食べやすく、ご飯がすすみます。
小さなお皿に入っているのはスイカの皮。漬物のような酸味があり、シャキシャキとした食感は、これまた漬物そのもの!
このゲーン ハンレーそのものが、日本人向けにアレンジしているように見えます。
揚げたスズキの炒め物(250B)
タイ語での表記はปลากระพงหลงทางとなり、読み方はプラーガポン ロンターン。
メニュー名通り揚げたスズキを、バジルとグリーンペッパーと一緒に炒めた料理です。
決して辛くなく、どちらかといえば甘めの味付け。
バジルとグリーンペッパーが食欲を刺激するのか、意志とは無関係にがんがん箸が進む!
出てきた3品は、私が日本人であることを考慮し選んでくれたようです。
アレンジされているため、本格的なタイ料理を求めているなら物足りないかもしれませんが、タイ料理が苦手な方や、雰囲気を楽しみながらオリジナリティを加えたタイ料理を楽しみたい方なら満足度の高いレストランであることは間違いありません。
2階にもテーブル席とカウンター席があります
1階はテーブル席とカウンター席。
2階にも同様にソファが設けられたテーブル席と、こじんまりとした可愛いカウンター席に椅子が並んでいます。
トンローという場所柄、日本人が多いというイメージでしたが、来客の7割は白人客だそう。
あとの2割がアジア系で、タイ人客は10%ほどだと言います。
日本人が少ないのは、店の存在を知らない、もしくはこの界わいで食事するなら日本食を選ぶ方が多いからなのかもしれません。
「この料理はニホンゴで何といいますか?」
日本語を少し話せる彼女が、揚げたスズキの炒め物を指差して訊いてきました。
なんて説明すればいいんだろうか。
「Sea Bassはニホンゴで何ですか?」
ーース・ズ・キ
「では、パット(タイ語で炒める)は?」
ーーイ・タ・メ
「ということは、この料理名は『スズキイタメ』ですね!!」
誤ってはいないのかもしれないけれど、そんな料理、日本にはないんだよ…。
【SHOP DATA】
「Soul Food Mahanakorn(ソウルフードマハナコーン)」
TEL:02-714-7708
OPEN:17:30-23:50(food Lo 22:25、Drink Lo 23:30)
ADDRESS:56/10 Soi Sukhumvit 55,Klongton-nua,
Wattana,Bangkok 10110
PRICE:ヤムマクアヤーオ220B、ゲーン ハンレー250B、揚げたスズキの炒め物250B