バンコクの有名な仏教寺院「ワット スタットテープ ワララーム」の目の前には、高さ21メートルの赤い鳥居「サオチンチャー」がそびえたっています。
21メートルだからとにかくデカい。
いつも通る度にあんぐりと口を開けて仰ぎ見ていたのですが、よくよく考えてみたら寺院の真ん前に鳥居とはおかしな話。
通常鳥居は神社の入口にあるものであって、寺院にはまったく無縁のものであるはずです。
あまり意識しなかったのですが、先日訪れた後、ネットで調べてみたところ鳥居だと思っていた サオチンチャーは、実のところ巨大ブランコなのだとか!
数十年前までは実際にこの巨大ブランコを使い、ブランコ儀式を行っていたそうですが、見ての通り尋常ではないサイズなので危険度極まりない。
あの世に召される方も出たので中止になったそうです。
創業60年の老舗ローストダック店
この巨大ブランコ、サオチンチャーから北へ伸びるDinso通りを歩くこと3分。
店頭にローストダックを吊るした『ヌン ファー』に出会うことができます。
「うちは創業して60年。私たちで3代目になります」
お2人で仲睦まじくお店を切り盛りしているのは、ゲンさん(男性)とデーンさん(女性)です。
『ヌン ファー』ではバミー ペッ(アヒル肉の中華麺)とカオナーペッ(アヒル肉乗せご飯)からお好みをチョイス。
バミー好きの私としては、バミー ペッ ヘン(汁無しアヒル肉の中華麺)を見逃すわけにはいきません。
まず一口頬張ったアヒル肉は、帽子をかぶっておりませんでしたが脱帽ものの旨さ!
アヒル肉の旨さを極限にまで引き出すロースト加減が絶妙なのでしょう。
丼の底にも具材が隠れキャラ的に仕込まれているので、バミーはしっかり混ぜるのがコツ。
アヒル骨からしっかりと骨の髄までとられたスープは、「我が輩はアヒルスープである」と言わんばかりのアピール度です。
「1日に出るアヒルの数ですか? だいたい30〜40羽です」
アヒル肉をさばきながら、デーンさんはそう教えてくれました。
12時間営業なので、1時間平均およそ3羽のローストダックが食されている計算。
日々、飛ぶように売れる極上ローストダックは、『ヌン ファー』が築いてきた60年という歴史を感じさせてくれます。
【SHOP DATA】
「ヌン ファー(นันฟ้า )」
TEL:02-224-1180
OPEN:8:00-20:00(無休)
ADDRESS:164 Dinso Rd, Sao Chingcha, Phra Nakhon, Bangkok 10200
PRICE:バミーペッ ヘーン50B、カオナーペッ50B、ムーサテー(10本)60B、アヒル1羽400B、アヒル半羽200B