パンティッププラザといえばバンコクきっての電脳ITモール。
PC、カメラ用品、スマホアクセサリー、プリンター、電子機器などなど、電脳系商品のデパートようであり、それだけではなく海賊版DVDも各所で売られ、観光客がこぞって買い物に来る観光スポットです。
私もタイへ住み始めた当初は、この界隈を徘徊してはパンティッププラザに寄って、買いもしない商品を眺めていました。
パンティッププラザの一階右手エスカレーターには、必ずといっていいほど海賊版DVDを売るおっさんたちが待機。
日本人を目ざとく見つけては
「エッチビデオ、エッチビデオ」
と片言の日本語で売り込みをかけてくるのが、鬱陶しい風物詩でした。
目次
改装したパンティッププラザのフードコート
私はパンティッププラザへ来ると、必ず寄っていたのが3階のフードコートエリアです。
パンティッププラザのフードコートエリアは、他ファッションモールのそれとは異なり、雑然と、そして所狭しと店が並び、猥雑感があって、がやがやしていますが落ち着く場所でした。
しかも、フードコートでありながらビールが買えるのも私にとっては高ポイント。
汗だくになってパンティッププラザに立ち寄り、3階のフードコートでタイ飯を喰らいながらビールを飲む。
私にとってのパンティッププラザは、そういった場所だったんです。
空き店舗が増え続けていたパンティッププラザ
ところがここ数年、上階へ行くほど空き店舗が目立つようになり、訪れる度に店舗が減少。
このままだと経営破綻するんじゃなかろうかと危惧していました。
他に、『MBK』やラマ9の『フォーチューンタウン』、サイアムの『デジタルゲートウェイ』といった駅近のITモールもあるので、駅から遠いパンティッププラザが敬遠されていったのかもしれません。
他のITモールには、卑猥な言葉を連発し売り込みをかける海賊版DVDのオヤジもいないですし。
経営破綻へと歩を進めていると思われたパンティッププラザですが、私が知らない間に改装していたようで、先日8月8日にリニューアルを果たしたとの一報が入ってきました。
新装したパンティップはいったいどうなったのか…。
そしてあの、小汚く雑然としたフードコートはあのままの姿で現存しているのか…。
前回訪れたのはいつだったか忘れてしまったほど久しぶりに、パンティッププラザへ足を運びました。
パンティッププラザへの行き方
パンティッププラザは最寄り駅がないのが難点。
Googleマップで見る限り、距離的にもっとも近いのはBTSスクンビット線のラチャテウィ駅です。
ここからでも歩けば軽く15分はかかる。
ルートは以下Googleマップのようになります。
ラチャテゥイ駅を降りて10数メートル北上。
東西に走るペッブリー(Phetchaburi)通りを右折し、そのまま汗だくになりながら15分ほど歩くと、右手にパンティッププラザが現れます。
「15分も歩けるかい!」
という方は、ラチャテウィ駅近くで待機しているバイクタクシーに「パンティップ」と声をかければ、すいすいっと向かってくれるはずです。
余談ですが、ラチャテウィ駅からの通り道の向かい側にメガネ店密集エリアがあり、今回パンティッププラザへ行く前にメガネを購入しました。
当初、フレームとレンズ込みで「5500バーツ」と言われましたが、「う〜ん、う〜ん」と悩みに悩んでいる芝居を演じたところ、一気に4500バーツまでプライスダウン。
メガネの購入をご検討されているならおすすめです。
場所は以下のGoogleマップを参考にしてください。
さて、もっとも気になっていたのは3階のフードコートですが、せっかくなのでその前に、新装したパンティッププラザの全貌を紹介しましょう。
パンティッププラザ1階
入口を入る手前の敷地には、「パンティッププラザでたんまり金を使いなはれ」と言わんばかりに両替所が設置されています。
日本円だけの所持でも安心です。
さて、以前のパンティッププラザなら入口を入ったあたりから露店が間隙なく並び、マッサージ機やらスマホアクセサリー、盗聴器、盗撮機、さらには海賊版DVDと、ITモールとは思えない品々が売られていました。
装いを新たにしたパンティッププラザはといえば、そういった店はすっかり追い払われ、きれいさっぱり。
代わりに設置されたものは、レースマシンのゲーム機。
なんでここに設置する必要があるのか。
海賊版DVDの店も追い払われてしまったようで、「エロビデオ、エロビデオ」と囁いてくる“パンティッププラザの風物詩”たちも絶滅していました。
寄ってきたら鬱陶しいけど、居なくなれば寂しい。
「じゃあどっちなんだ!?」と詰問されれば、いないほうがいいと答えます。
一階に構える店から紹介していきましょう。
以前はなかった店もありました。
パンティッププラザ2階
2階は『IT Junction』というフロアーがほとんどを占めています。
その他、韓国料理屋もありました。
こんなの以前からあったかな…。
プリンターやプリンター用品などを販売する店が多いのも特徴です。
パンティッププラザ3階
エスカレーターで3階へ上がると、まさかの人物に出会いました。
海賊版DVDを売るおっさんです!
たった1人だけでしたが、まだ絶滅していませんでした。
私を見るや小声で
「エロビデオ」
と囁いてきたのですが、以前のように腕を掴んだり、執拗に追いかけてきたりすることもなく、一言声をかけてくるだけでした。
他の連中は転職に成功した中、彼だけ取り残され、パンティップの3階でひっそりとエロDVDを売っているのかもしれません。
3階にはフードコートの他、飲食店では『DUNKIN' DONUTS』や『DAKASI』なるジュース店が入居。
カメラやPC、スマホアクセサリーなどの店が並びます。
パンティッププラザ4階
カメラやカメラの周辺機材、PC、プリンターを販売する店、PC修理店など。
ここまで上がってきて気付いたのですが、以前は通路にも店を出して、PCやスマホの周辺機器を売っていたのですが、それらがほとんどなくなっている。
かなりすっきりして歩きやすい。
けど、ちょっぴり寂しい。
パンティッププラザ5階
5階まで上がってきて驚きました。
両サイドに店がほとんど入店していない。
がらんがらん!
黄色い垂れ幕に「SMART SOLUTION OPENING SOON」とあるので、小さな店が並ぶというより、フロア全体を使った何かが出来るのでしょう。
パンティッププラザ6階
ここは以前と同じ『IT CITY』という、カメラやPCを売る店が独占していました。
2階から6階まで上がって分かったのは、通路で物を販売する露店が激減したものの、1階以外は目立った改装はされておらず、あまり変わっていないということ。
3階のフードコートへ行ってみた
では3階のフードコートを見てみましょう。
以前はフロアのかなりの面積が飲食エリアとして使われていましたが、改装された現在はこのようになっていました。
改装前のようにそれぞれの店で分けられておらず、客席と厨房は一箇所にまとめられ、こじんまり感、隅に追いやられた感がいがめない。
左手奥の受付けで希望額のクーポンチケットを購入し、これを使って支払いをするのは変わりありません。
そして以前と変わらないことがもう1点。
右手奥の冷蔵庫に、しっかりとビールが冷やされております!
フードコートでビール。
これこそ、パンティッププラザが唯一誇れる特長と言いきってしまっていいんじゃないでしょうかね!!
今回は取材だったのでビールは控え、飯だけにしようとメニューを手に取りました。
メニューには小さな文字でこちょこちょと料理名が書いてある。
ここ数ヶ月で老眼が進行している私にとっては、非常にやっかいな級数でございます。
メガネをちょいとずらして見てみると、タイ文字よりもさらに小さな文字で記載された英語表記が。
世の中には老眼が進行している私のようなおっさんもいるんだから、もうちょっと文字が大きくてもいいんじゃないでしょうかね!
こちらがフードコートでオーダーした、目玉焼き乗せ鶏肉のガパオライスです。
一口食べると脳内が覚醒!
旨いんだけどけっこう塩辛い!
これは私にビールを飲めというサインなんだろうか。
パンティッププラザ3階のフードコートにはガパオの他に、カオパッド(炒飯)、パックブンファイデーン(空芯菜炒め)、スキー、パッタイ(タイ風焼きそば)などがメニューにあり、別の場所ではぶっかけ飯のおかずも並んでいます。
私がパンティッププラザを訪れたのは、新装してから2日目。
しかも平日だったため、来館者数は多くはありませんでした。
今週末、新生パンティッププラザを一目見ようと来館する人は増えるかもしれません。
いっときの勢いを失いつつあるパンティッププラザ。
進化を続けるバンコクで再び隆盛を迎えることができるのか。
【SHOP DATA】
「パンティッププラザ3階のフードコート」
OPEN:10:00-19:00(フードコート)10:00-21:00(パンティッププラザ)
ADDRESS:604/3. Ratchathewi, Bangkok 10400
PRICE:目玉焼き乗せ鶏肉のガパオライス60B