イサーン地方を周っているときは旅の最中も、「いままで食べたことのない料理」を探し続けていました。
そうして巡っていたイサーンの旅ですが、ルーイ県に入ってから未知なる料理を提供するお店を発見。
「チュムヌア(จุ่มนัว)」という聞いたことも見たこともない料理を出している『チュムヌアヤイパッド』です。
チュムヌア(จุ่มนัว)とはイッタイなんだ!?
得体の知れない料理だけに、来店する前にどういった料理なのかを調べてみました。
検索した画像を見ると、イエンタフォーのようなピンク色のタレがかかっている麺料理。
一見すると同じ料理に見えるけれど、どうもイエンタフォーではなさそう。
この不可解かつ正体不明のチュムヌアと対峙するため、店へと乗り込んだのでございます。
古くから営業しているであろうことを感じさせる木造の店舗。
テーブル席が8席ほどのお店で、店頭では店主らしき方が調理をしています。
僕は入り口近くに座り、隣で食事をしている男性に目を向けました。
彼が夢中になって食べているのはピンク色の麺料理。
あれがチュムヌアなのか!
脇見も触れず麺料理を食べている彼を見ていると、チュムヌアには底知れぬ魅力があるに違いないと確信。
店頭で調理している男性に「チュムヌア」と告げ、胸の高鳴りを抑えつつ待つことにいたしました。
店内の壁に掲げられているのはグルメサイトから贈呈された賞の数々。
ルーイ県の小さな食堂がこれだけの評価を集めているのは本物である証でしょう。
そして待つこと数分。
テーブルに置かれたチュムヌアは、イエンタフォーのようなピンク色のタレがかかっていて、スープはありません。
選んだ麺はセンレック。
丼にはマリネされた柔らかい豚肉、揚げた豚の脂とニンニク、ネギなどがトッピングされています。
ピンク色のタレがしっかりと絡み付いた麺を、どかっといただく。
酸味はなくイエンタフォーのような味とは異なっていて、ほのかな甘みと深い味わいが味覚に襲来。
なるほど、旨い!
ピンク色のタレはスキーで使うナムチムと同じような風味で、各方面から評価を受けているのも頷けます。
隣の男性が無我夢中になって食べていたように、僕も黙々とこの麺料理に対峙し瞬く間に平らげました。
チュムヌアヤイパッドの全メニュー
これだけ旨い麺料理があったのに、今まで知らなかったのはなぜだろう。
僕は調理している店主に、この料理についてうかがいました。
「チュムヌアはうちでしか出していないから、他で食べたことがないのは当然だよ」
なんとチュムヌアはオリジナル料理!
聞くと、お婆ちゃんの代から営業していて、屋台からも含めると創業70年以上経っていると言います。
代々受け継がれているオリジナル料理だけに、ルーイ県のチェンカーンに来たら必食の一杯です。
他にもメニューがあるので、注文時の参考にしてください。
チュムヌア/จุ่มนัว
クイジャップ/ก๋วยจั๊บ
カノムジーンナムプリック/ขนมจีนน้ำพริก
カノムジーンナムヤー/ขนมจีนน้ำยา
ミーガティ/หมี่กะทิ
カノムワーン/ขนมหวาน
【SHOP DATA】
チュムヌアヤイパッド/ร้านจุ่มนัวยายพัด
TEL:042-822-079
OPEN:07:00-15:00(日曜日休み)