タイへ移住したばかりの頃、これだけは好きになれないだろうと思っていたひとつがイエンタフォー(เย็นตาโฟ)でした。
不気味なピンク色をしたスープは、着色料を彷彿とさせ、食欲が湧かないこと甚だしい。
よくよく考えてたら、ピンク色の調味料や食材ってありませんよね?
人生でお目にかかったことのないド派手なスープ色は、しばらく私を遠ざけていましたが、ピンク色である由来と、その旨さを知ってからは、一転してイエンタフォー大好き野郎になりました。
ピンク色になっているのは着色料を使用しているからではなく、中国由来の紅腐乳、タイ語でタオフーイー(เต้าหู้ยี้)という発酵調味料の色です。
沖縄の「豆腐よう」にもこれが使われています。
「タオフーイー」と「豆腐よう」って発音が似てますよね?
きっと、発祥の中国名がそのまま由来になっているからでしょう。
イエンタフォー好きになってからというもの、本ブログで取り上げるのはもちろん、YouTube動画で特集するなど、ピンク色の魔術師を絶賛しております。
そんな私は今回紹介するイエンタフォー屋は、サムヤーン地区にある超有名です。
ミシュランも獲った【ジェージア イエンタフォー】
サムヤーンにはいくつかイエンタフォーの有名店がありますが、『ジェージア イエンタフォー』がもっとも知られているかもしれません。
最寄駅はMRTサムヤーン駅。
徒歩10分ほどの場所で営んでいます。
数年前に、ミシュランのビブグルマンに指名されたこともある実力派で、老舗店が乱立するサムヤーンで長年、地元民に愛され続けている名店です。
私がまず選んだのは、王道のスープ有りイエンタフォー、麺は太麺のセンヤイです。
上品な酸味と、ぷるんとした太麺とのハーモニー。
そして特筆したいのは、トッピングされたルークチンなどの伏兵です。
『ジェージア イエンタフォー』はイエンタフォー専門店ではありますが、数々のルークチンの評判が高く、これらが素晴らしい。
隠し調味料として、豚の脂身を揚げた、油カスとも呼ばれるガックムーを入れているあたりが心憎いね。
秀逸な一杯を平らげ、非常に満足いたしましたが、スープ無しも食べてみたいという衝動が沸き起こりました。
【ジェージア イエンタフォー】ではスープ無しのバミー麺!
1杯目はスープ有りだったので、2杯目はスープ無しのイエンタフォーにしてみました。
麺はバミー麺をチョイス。
運ばれてきた丼を目の前に置いて、まずは底に溜まった紅腐乳を混ぜていく。
細麺かつ縮れたバミー麺にしっかりと絡め、まずはこれを一気に啜っていきます。
ん?ちょっと待てよ。
これは旨すぎるんじゃないか!
まず伝えたいのは紅腐乳。
旨みが凝縮したピンク色は、スープ有りの時よりも存在感をグッと増し、バミー麺を数段上の世界に昇華させている。
もちろん、バミー麺そのもののレベルも高いのだけど、この2つが手を組んだことで、1+1=2ではなく、3以上の魅力を身に付けたといっていいでしょう。
バミー麺は好きだけどイエンタフォーはちょっとなぁ、という人は、騙されたと思って一度お食べなさい!
店名 | ジェージア イエンタフォー/จ๊เจี่ย เย็นตาโฟ |
営業時間 | 09:00-22:00 |
定休日 | 月曜日 |
Googleマップ | https://maps.app.goo.gl/NoDyLcU1PZe7yeoV6 |